互いに距離を取り、様子を伺う。リュウレンジャーは高揚を、レッドホークはある種の恐怖を感じている。
これ程までに強い力を持った相手が近くにいたなんて。たったの1回でそういうものを感じる。
戦士としての経験が、これ程までに早く告げるとは。


「竜兄ちゃん・・・・・・」


言わない方がいいのがわかる。それでも思う気持ちは変えられない。


(楽しい・・・楽しいよ・・・)


思わず訓練であると忘れてしまう。白虎真剣に気力を溜めていくように癖がついたせいで、腕に力を入れてしまう。


「・・・・・・!?。こ、この気は・・・」



「どうした?コウく・・・・・・ん?」






゙コツッ、コツッ!゙










徐々に歩いて迫るその主。気を感知できないレッドホークですから圧迫感を味あうほどだ。
たった1回の戦いでも、十分に味わったんだ。


「トランザ・・・・・・」


紫色の髪をアップさせながら、余裕のある歩き方をしている。
それは自分の実力を過信するところから来ているのだろうが、そうできる程はあるということ。


「涙ぐましい特訓、ご苦労様。早速で悪いが、君たちには実戦訓練をしてもらおうかな。まあ、命が無事だという保証はないけどね。」



ボルトランザを持ち、走り出すトランザ。すぐにレッドホークはバードブラスターで撃ち始める。
それを歩きながら、ボルトランザで弾く。トランザにとって、見慣れた攻撃である弾丸を防ぐのに激しい動作はいらないのだ。


「天堂竜・・・レッドホークとしての実力は申し分ないが・・・・・・」


左手から稲妻状の光線を放つ。それがレッドホークに命中し、怯んでしまう。
ジャンプして一気に距離を詰め、ボルトランザで斬りつける。


「ぐっ・・・」


「フハハッ!。貴様等はこんなにも弱いとはな!!」