゙ガシャァァァァンッッ!!!゙



再びガラスが割れる音。そこから入った者は、ガマグチ法師とコットポトロを凪払い、由貴を抱えていく。
全員が注目すると、それは停止し、振り向いた。


「お前は………龍連者!!」


シャダムが言った言葉に、将児とリンは希望を抱く。
これで、力強い味方が現れたからだ。



「お兄ちゃん………」



「由貴ちゃん………間に合って良かった!」



危なかった。でも、助けることができた。そう、何度だって助ける。そう決めたのだから。




「ハアッ!」



「グハァッ………」



シシレンジャーとキリンレンジャーも駆けつけ、コットポトロを倒し、今度こそ子供達を解放する。
由貴もリュウレンジャーから離れるように言われ、避難する。
その最中、健一は由貴の顔を見る。ドキッとしてしまう。こんな状況の中で、健一はたまたま出逢った少女を可愛いと思ってしまったのだ。


「き、君……………こっちに逃げよう……」


「うん!」


子供達が逃げたのを確認すると、将児とリンはオーラチェンジャーを構える。


「気力!」


「転身!」


『オーラッッチェンジャーー!!!』



















外に出たダイレンジャーは、待ち構えるガマグチ法師とコットポトロを前に、並び立つ。



「天に輝く、五つ星!」


『五星戦隊、ダイレンジャー!!!!!』



名乗りを挙げ、ダイレンロッドを取り出し、戦闘態勢を万端にした。


「MUUU…………お前ら…………格好つけてんじゃNEEEEEE!!」


大槌を持ち、ガマグチ法師も戦う準備が出来ている。リュウレンジャーがギロッと見るが、テンマレンジャーが肩を叩く。


「亮………あいつは俺が斃す!」


「将児…………ああ!」

自分も紐男爵の時に言った。テンマレンジャーも、同じ思いなのだ。だから、ここは譲る。



「よっしゃぁぁッ!。みんな、行くぜぇぇッ!!」


『オウッ!!』




全員がそれぞれ散って、戦いを始めていく。
リュウレンジャーはダイレンロッドを旋回させ、コットポトロを凪ぎ払う。棒術と赤龍拳を応用したで戦法で、次々と斃していく。
弱ったところに、気力を右腕に集め、空気中の酸素を燃焼させる。これにより゙炎上波゙を放つのだった。


「ハイィィィッ!!」




焼かれたコットポトロは倒れ、消えていく。リュウレンジャーはすぐに、他のコットポトロを斃しに向かっていった。












シシレンジャーは戦いの中で、自分は気力を使っていない事に気づく。
自分よりも経験が浅い亮が使っているのだ、コットポトロは自分の技を試すのに丁度いい。


「さあ、お前達にばマグロ゙になってもらおうか?」



右手を拳にし、左手を平にして重ねる。シシレンジャーの周りから霧が噴いていく。


「天幻星・゙霧隠れ゙!!」


シシレンジャーは両手をコットポトロに向け、霧を放った。ダメージはないが、コットポトロの視界を奪って動けなくなる。





゙キイィィィンッ!!゙







音がしたかと思い、コットポトロたちは振り向く。そこには、電車が迫っていた。



「総武線!!」



はねとばされたコットポトロたちは文字通り゙マグロ゙になってしまう。その後、幻であった総武線は霧と共に消えたのだった。














コットポトロたちも黙ってはいない。キリンレンジャーは油断している間に、サーベルで斬られてしまう。



「ぐっ…………。痛いなぁ~~。今の、格好悪いから、゙無かったこどにしてもらいますよ?」



両手を重ね、気力を解放していく。



「天時星・゙時間返じ!!」