唯一、由貴だけはそれほど慌てずにいた。今はそんな事を言っている状況ではないし、意味なんてない。
「ねえ、そんな事よりみんなを…………。!?」
言葉の途中で、由貴は何かに気づいて驚く。コウ達も周りを見てみると、異様さに気づき始めた。
すべてのランドセルが、いや、子どもを吸収したすべてのランドセルが浮いたのである。
気づいた時には、発光し始めていて、どんどん青白い腕や脚が生えていく。さらに、顔まで出てくる始末。
「啓太………?」
「ま、麻奈美ちゃん?」
浮き出た顔は、そのランドセルの持ち主、つまりは吸収されてしまった子どもたちだった。
「アハハハハ!!!」
『!?。』
その声は幼かった。自分達と同じくらい……………。心当たりはある。
キッズ達は宙を見渡す。すると、トランが浮きながら、こちらを見下しているではないか。
「トラン!お前の仕業だなッ!」
バイラムが絡んでることは、間違いなかった。それも、同じ子どものトランだなんて。
「ぷぷ……。ランドセルは子どもにとって一番身近な物なんだろう?。それを使って、新しいゲームを考えてさ。」
「ゲーム…………」
本当に腐っている。命を命と思わない行為の連続。赦せない。コウは白虎真剣を握り締める。
「おぉっと!ゲームが始まるよぉ。」
キッズ達はトランにばかり眼が向いていたが、周りは大変な事態になっていた。
ランドセルは異形の人間…………怪人になっている。
「み、みんな………」
「トラン!どういうことだ!?」
キッズの怒声をものともせず、メタルトランサーのボタンを押す。そうすると、ランドセル怪人達は一斉に街へ散らばっていった。
「フフフ…………さあ、ゲーム開始さ。ルール説明をしよう。」
メタルトランサーによって、空に映像が映し出される。範囲はこの街と隣町。
子ども達が変貌したランドセル怪人がいる中、親玉であるランドセルジゲンを探し出して斃せば、ダイレンジャー側の勝利だという。
逆に、制限時間である3時間を超え、夜の7時になると…………。
「すべてのランドセル怪人はアボン!!。子ども達は死んで、君らの負け。」
『!!!』
もしそうなれば、ここら辺一帯の子ども達が死ぬことになる。違う世界とはいえ、一緒に過ごしてきた友達を喪いたくないし、命を見捨てることなどできない。
「トラン………お前…………」
コウはトランを睨んだ。どういう精神構造なら、こんなヒドい事が出来るのだろうか。
グッと怒りに奮えるコウの肩を、健一が叩く。直情的なため、顔に感情が出ているコウを落ち着かせたいのだ。
「ねえ、そんな事よりみんなを…………。!?」
言葉の途中で、由貴は何かに気づいて驚く。コウ達も周りを見てみると、異様さに気づき始めた。
すべてのランドセルが、いや、子どもを吸収したすべてのランドセルが浮いたのである。
気づいた時には、発光し始めていて、どんどん青白い腕や脚が生えていく。さらに、顔まで出てくる始末。
「啓太………?」
「ま、麻奈美ちゃん?」
浮き出た顔は、そのランドセルの持ち主、つまりは吸収されてしまった子どもたちだった。
「アハハハハ!!!」
『!?。』
その声は幼かった。自分達と同じくらい……………。心当たりはある。
キッズ達は宙を見渡す。すると、トランが浮きながら、こちらを見下しているではないか。
「トラン!お前の仕業だなッ!」
バイラムが絡んでることは、間違いなかった。それも、同じ子どものトランだなんて。
「ぷぷ……。ランドセルは子どもにとって一番身近な物なんだろう?。それを使って、新しいゲームを考えてさ。」
「ゲーム…………」
本当に腐っている。命を命と思わない行為の連続。赦せない。コウは白虎真剣を握り締める。
「おぉっと!ゲームが始まるよぉ。」
キッズ達はトランにばかり眼が向いていたが、周りは大変な事態になっていた。
ランドセルは異形の人間…………怪人になっている。
「み、みんな………」
「トラン!どういうことだ!?」
キッズの怒声をものともせず、メタルトランサーのボタンを押す。そうすると、ランドセル怪人達は一斉に街へ散らばっていった。
「フフフ…………さあ、ゲーム開始さ。ルール説明をしよう。」
メタルトランサーによって、空に映像が映し出される。範囲はこの街と隣町。
子ども達が変貌したランドセル怪人がいる中、親玉であるランドセルジゲンを探し出して斃せば、ダイレンジャー側の勝利だという。
逆に、制限時間である3時間を超え、夜の7時になると…………。
「すべてのランドセル怪人はアボン!!。子ども達は死んで、君らの負け。」
『!!!』
もしそうなれば、ここら辺一帯の子ども達が死ぬことになる。違う世界とはいえ、一緒に過ごしてきた友達を喪いたくないし、命を見捨てることなどできない。
「トラン………お前…………」
コウはトランを睨んだ。どういう精神構造なら、こんなヒドい事が出来るのだろうか。
グッと怒りに奮えるコウの肩を、健一が叩く。直情的なため、顔に感情が出ているコウを落ち着かせたいのだ。