「………あ、あのさ………」
「は、はひ!」
ついついコウは敬語で返事してしまう。むしろ、コウの方が緊張しているくらいだ。
「昨日のこと…………その…………」
「うん………」
2人の気持ちは同じだった。ここで想いを伝えあうには早すぎる。
自信が持てない。想いを伝えるすべなど、幼すぎるコウ達は知らない。
また、正直に伝えようにも、恥じらいについては成長しすぎている。
「あれ………あたし、ファーストキスなんだよね………」
「僕も…………」
だから、今は精一杯の言葉でいいのだ。
「その………なんていうか………嬉し………」
「オッハヨー!!」
『!!?』
後ろから、元気がいい声が聞こえたので、2人とも驚いて振り向く。
そこには、何も知らない町子が健一や正夫と一緒に歩いていたのだった。
「おはよう……」
「あれ?何か、2人とも元気ないよ?」
正夫が2人の様子が気になり、聞いてみる。コウ達は何とか誤魔化そうと色々話し、その場を凌いだ。
だが、町子と健一は2人がいつもとは違う様に思っていたのであった。何か、ある一線を踏み越えたような印象を受ける。
登校途中も、度々眼を合わすと、微笑みあったり…………。
町子は胸が痛くなった。由貴が生き返ってくれたのは素直に嬉しい。
しかし、コウを獲られた。そんな感情を抱いてしまっている。親友に対して、思ってはいけないはずなのに。
授業が終わると、休み時間にトイレに向かう町子。考え込んでも仕方がない、とりあえずいつも通りにしようとした。
「………よしっ!」
用を足すと、鏡で自分の顔を見る。いつも通りの顔だ。何も変じゃない。
気にすることなんてないんだ。由貴とコウが仲良いのは知ってるんだから………。
(そう、何もないよね。コウと由貴ちゃんは何も………)
そう思ってトイレから出ようと出口へと足を向ける。すると、水が流れる音が聞こえて振り向く。
トイレの中から現れたのは、由貴だった。
「あ、町子ちゃん。」
蛇口を捻って水を出し、石鹸を泡立てて丁寧に手を洗う。
本当に可愛らしいと思う。男子からは由貴について悪い噂は立たないし、胸も大きい方だ。それに、最近は大人っぽくなってきた。
ダイレンジャーキッズとして戦い始めた頃から比べると、精神的な成長がメンバーの中でもずば抜けている。
そして、コウとの関係も…………。
「………ねえ、由貴ちゃん………」
「は、はひ!」
ついついコウは敬語で返事してしまう。むしろ、コウの方が緊張しているくらいだ。
「昨日のこと…………その…………」
「うん………」
2人の気持ちは同じだった。ここで想いを伝えあうには早すぎる。
自信が持てない。想いを伝えるすべなど、幼すぎるコウ達は知らない。
また、正直に伝えようにも、恥じらいについては成長しすぎている。
「あれ………あたし、ファーストキスなんだよね………」
「僕も…………」
だから、今は精一杯の言葉でいいのだ。
「その………なんていうか………嬉し………」
「オッハヨー!!」
『!!?』
後ろから、元気がいい声が聞こえたので、2人とも驚いて振り向く。
そこには、何も知らない町子が健一や正夫と一緒に歩いていたのだった。
「おはよう……」
「あれ?何か、2人とも元気ないよ?」
正夫が2人の様子が気になり、聞いてみる。コウ達は何とか誤魔化そうと色々話し、その場を凌いだ。
だが、町子と健一は2人がいつもとは違う様に思っていたのであった。何か、ある一線を踏み越えたような印象を受ける。
登校途中も、度々眼を合わすと、微笑みあったり…………。
町子は胸が痛くなった。由貴が生き返ってくれたのは素直に嬉しい。
しかし、コウを獲られた。そんな感情を抱いてしまっている。親友に対して、思ってはいけないはずなのに。
授業が終わると、休み時間にトイレに向かう町子。考え込んでも仕方がない、とりあえずいつも通りにしようとした。
「………よしっ!」
用を足すと、鏡で自分の顔を見る。いつも通りの顔だ。何も変じゃない。
気にすることなんてないんだ。由貴とコウが仲良いのは知ってるんだから………。
(そう、何もないよね。コウと由貴ちゃんは何も………)
そう思ってトイレから出ようと出口へと足を向ける。すると、水が流れる音が聞こえて振り向く。
トイレの中から現れたのは、由貴だった。
「あ、町子ちゃん。」
蛇口を捻って水を出し、石鹸を泡立てて丁寧に手を洗う。
本当に可愛らしいと思う。男子からは由貴について悪い噂は立たないし、胸も大きい方だ。それに、最近は大人っぽくなってきた。
ダイレンジャーキッズとして戦い始めた頃から比べると、精神的な成長がメンバーの中でもずば抜けている。
そして、コウとの関係も…………。
「………ねえ、由貴ちゃん………」