「それ………めっちゃ、ヤバいとちゃいます?」



衝撃的な真実。今まさに、シンケンジャー達は侍としての大きな壁を前にしてるのである。
信長は侍にして、今は外道の力を持っている。ドウコクが恐れた、侍の気迫を、彼自身が持っている。



「天が、地が、世が俺を必要とする限り、何度でも黄泉かえってやるわ!そして、この世を支配する…………天下布武が名の下に!!」


左文字に邪気を溜め、それをシンケンジャーへと放った。
直撃こそは免れたが、邪気の宿った一撃が、シンケンジャー達のスーツを剥いでしまった。


「ウワァァァッッ!!」


強すぎる゙怨念゙が、モヂカラにとって天敵になっているのである。モヂカラそのものを破壊する力があるようだ。



「グ………」



何ということだろう。信長の力は、ドウコクが理解しえなかった部分をも取り込んでいるようだ。
丈瑠はスーツが剥がれる瞬間、モヂカラによって構成されているスーツが分解されていくのを見た。
それは、信長の攻撃がただ威力が強いだけではなく、生気そのものを揺るがす攻撃であるということ。
信長は歩いて丈瑠の下へ向かい、左文字を突き立てる。


「忌々しい火の力を持つ者よ…………一刀の下に斬り伏せてやろう。」


刀を振り上げ、グッと握る。静寂の空間が刹那程あった。


「…………!?」



今まさに丈瑠へ向けていた信長は、何かの気配を感じて振り向いた。