ホウオウレンジャーに転身し、胸に手を当てる。すると、掌から光が零れる。
開くと、水色に輝く天宝来来の玉があった。


「あたしの中に、天宝来来の玉はあったんだ。あたしの、勇気に応えて………。」


龍によって地上に上げられた時に持たされていたのだ。自分で気づかなっただけだ。
ホウオウレンジャーは手を合わせ、早速新たな力を使う。


「鳴水星・゙癒門水(ゆもんすい)゙!」


地面が割れ、水が噴水のように溢れ出す。それはキリンレンジャーとクジャクレンジャーに浴びせられる。
すると、痛みが引いていき、体が軽くなっていく。ジューザはそれに驚く。


「傷を癒やしたというのか………人間にこんなことが………」



更に、ホウオウレンジャーは天宝来来の玉に念を込めると、青い刀が姿を現す。
刀身は太めで、スターソードよりも長い。青龍を象った柄に刃が生えているような感じに見える。


「青龍月刀!………タアッ!!」


ジャンプして飛びかかり、刃を浴びせる。今までと違い、刀を振るう姿に恐怖を宿していない。
決意の乗った剣がジューザを襲い、後退りをさせる。



「ば、馬鹿な………」



「町子ちゃん!海に向かって手を!!」


言われた通り、キリンレンジャーは海に手を向ける。すると、橙色の天宝来来の玉が現れ、掌へ移動した。


「これがあたしの………力………朱雀釵(すざくさい)!」


朱雀の翼を模した釵が現れる。棒の一種である釵だが、光の力で剣にも勝る威力を有している。
続いて、青緑と琥珀色の玉が現れ、持ち主である正夫と健一の所へと向かっていく。