ようやく街に着いた由貴。まずは家に帰り、濡れた服を着替える。
荷物が少なくなってたり、玄関には靴がないところを見ると、家族ははどうやら逃げ切れているようだ。
脱衣所で服を脱ぎ、洗濯機に入れた後はシャワーを浴びる。
出ると牛乳とお茶を飲み、隣近所にいる祖母がおやつにと作ってくれていだおはぎ゙を口に入れる。
部屋に行き、パンツを履こうとすると、白虎真剣がニヤニヤとしだす。


「小学4年生にしちゃあ、デカいよな~。由貴、それをコウに見せりゃ一発で落とせるぜ。」


カァッと赤くなる由貴。自分の気持ちを見透かされているのか、弄ばれている。


「き、急に何を………」

「ついでに下も見せりゃ、そのまま………ん?な、何しやがんでぇぃ!?や、やめ………アーッ!!」


白虎真剣を手ぬぐいで縛り付ける。ここで着替えるのを見られたら、コウに何を言うかわからない。
その間に服を着ると、手ぬぐいを外してギュッと握る。


「あたしの気持ちを、コウ君には言わないでね!」


今にも砕きそうな力。白虎真剣は頷くと、由貴は家を出た。


「ところで、お前戦えるのか?」


「わからない。でも、何もしないよりは、行動したいと思って………」