ジェットマンの世界／ぶっ飛ばせ！新気伝獸！④

「あたしのせいだ………みんなやられちゃったの………あたしのせいだ………。」



自分に勇気がない。だから仲間はやられてしまった。そう思った。そうとしか考えられなかったのである。
それに対し、白虎真剣は妙に納得してしまう。コウも含めて、まだ１０歳なのだ。
正直、この年齢で戦おうという方が凄い。今までも、よく戦ってきたと思う。
だが、今はそんなことでは済まされないのである。


「由貴、お前のそんな不安は誰だって持ってる！亮やリンだってな。だが、怖くても、かなわなくても、戦わなきゃならない時があるんだよ！！」


以前、ジェットマンに約束した決意。それを無駄にしてはいけない。
託してくれた戦いの責任を、投げ出してはいけない。投げ出したら、またひどい惨劇が起きてしまうのだから。
まずはここを離れる。そう思い、由貴は白虎真剣を持って街を目指した。



町子と優美は由貴を探していた。街は結晶化された人が溢れていて、無事な人でも隠れてしまっている。
普段なら賑わっている中華街も、人がいない。その中で、一つの店だけ煙が立ちこめていた。
店の名前はﾞ山海閣ﾞ。キッズ達の世界で、亮が勤めている場所である。