ジェットマンの世界／女帝の恐怖⑭

立ち上がると、ジューザはうなり始める。すると、稲光が生じ始め、真の姿であるﾞ魔獣ジューザﾞへと変貌する。



「この姿は醜いためになりたくなかったが………私をこの姿にしたお前たちをただではおかんぞ！」



腕よりも長い禍々しい爪から、破壊光線が発射される。それは人間の姿をしているときよりも強力で、２人とも吹き飛ばされてしまう。


「コウ！正夫！」


町子が駆け寄ろうとすると、ジューザは光線を放つ。直撃はしなかったが、衝撃で町子は倒れ込んでしまう。


「やめて！！」


由貴はわかっていた。例え負けるかもしれなくても、やらなくてはいけないことがあると。
しかし、恐怖心が支配していて、動けない。だから、声をあげるしかない。



「うるさいハエだ……消え失せろ！」



ジューザは目からビームを出し、由貴を狙う。地面に当たったが、その衝撃で由貴は海まで吹き飛ばされてしまった。


『由貴ちゃん！』



「きゃあああァァッッ！！！」



海に落ちる由貴。町子が腕を押さえながら見に行くが、姿はなかった。
キバレンジャーは形勢が悪くなりすぎたので退こうとするが、シシレンジャーが結晶化の光線を受けてしまう。