ジェットマンの世界 ／ 代行ヒーロー登場②

今までのことから考えられるのは、『ジェットマンの世界』における自分………つまり、パラレルワールドの自分と同化しているということ。
確かに、それならばこの世界で怪しまれることはない。気になったのは、コウが気力を使えるかどうか。


「試してみるよ。う～ん………やあッ！」


ふわっと由貴と町子のスカートが上がる。コウは出来たことを喜ぶが、背後には怒りに燃える２人が。




登校してると、雅之や啓太は普通に生きていた。この世界では何もなく、無事だったのである。
他の子も何も心配はなさそうだった。自分たちの世界と、ほとんど変わったことはない。
ただ違ったのは、担任の先生が女性であった。いつも優しそうな、新任の美人教師。
きっと、この世界の自分たちもこの先生を好きだったんだろう。



何事もなく、下校時間まで過ごした。自分たちの腕に填めてあるオーラチェンジャーは必要ないように思えてきた。
商店街に入ったとき、健一はふと横を見た。いつも買いに行っているパン屋に、見覚えのある人物がいた。


「みんな………あれ、道士嘉挧じゃない？」