おくりびと
遅ればせながら、話題の『おくりびと』を観てきました。
死をテーマにした映画なので
どこか重くなるのではと、うちのだんなサマはなかなか見に行ってくれなかったのですが
週末、久々に2人でぶらりとデートに出かけた際、おねがいしたら行ってくれることに。
人それぞれ、心に響く場所は違うと思うのですが
わたしはお葬式で、遺族の方たちが笑顔と涙がまざった
とても素敵でお茶目なお別れをするシーンで
自然と涙がとめどなく溢れて、幸せで切ない気分になりました。
もっくんも自然体で不思議な空気感を放っていてひきよせられましたし
何よりもやはりチェロの音色が、随所随所で流れるあの音楽が
人の人生観や虚しさや、せつなさ、温かさ、
幸せな気持ち、悲しみ、
そういったものを全て表しているようで
うっとりと酔いしれて聴いてしまいました。
劇場でも、チェロが長く演奏されるシーンでは、ついつい眼を閉じて
その世界に入り込んでしまいました。
ふと思い出したのは、今は呆けてしまって老人ホームにいる私の祖父の、
早くに先立ってしまった妻を見送る最後の日でした。
綺麗に化粧してやってくれ、立派にしてやってくれ
業者の方に切望する祖父の姿が、突然に思い出されて
なんともいえない気持ちになりました。
戦争で満州から生き残って帰ってきた祖父
いつも頑固で強い祖父、
最後の最後、お別れのときに「ありがとう、ありがとう」とただただ言う祖父の後姿を
泣きながら見ていました。
夫婦ってなんだろう、いつかは死に別れる。
人はいつかは死んでしまう。
最後は1人なんですよね。
だけど、大切な人のために出来るだけ長く生きていたい。
そう思った、とてもいい映画でした。
大事な人を少しでも長生きさせるために、自分が出来ることなんて限られているけれど
そして自分を長生きさせるために出来ることもまた、限られているけれど
その少しのことでもちゃんとやろうと、思いました。
バランスのよい健康な食生活で、体の中から健康体を作っていきたいなと
そのぐらいしかできないかもしれないけれど。
「おくりびと」は「歓喜の歌」に続き、自分の中ではかなり好きな邦画に入ります。
そしてなぜか、対象的な「歓喜の歌」を、急に観たくなりました。
今年の年末は、歓喜の歌のDVDが出ていたら絶対に観よう。
なぜかそう思ったのでした。

