ハレアカラ国立公園とユーカリ林/マウイ
マウイ到着。
いい意味で、青い空しかない島。
そんな感じをうけた。
なにもないところに行ってみたかったから。
ハワイ島かマウイ島か、とても迷ったのだけれど
車から見える風景は、ただただ続く大地と空、そしてさとうきび畑だけの世界。
あまりにも、自分が生まれ育って暮らしている世界と違って、その違いに驚く。
自分がそういう場所にきたんだということを徐々に実感してくる。
パワースポット、とかよく言うけれど、実際そういう難しいことはよくわからない。
ただ、地球をとても感じる場所、なのだろうなと思う。
ふだん、地球、なんていう大きな何かを感じることはないから。
地球を感じたくて、自然を感じたくて訪れた場所だから、ただ呆然と眺めるばかりだ。
そして車は、一路、標高3055メートルのハレアカラ山を目指して走る。
途中、休憩で寄ったお店で売られていたマウイオニオン。
マウイは玉ねぎがとても有名なのだそう。
後日、思いもよらぬ場所で、このマウイオニオンを食することになるのだが
その美味しさはとてもすばらしいものだった。
もっと沢山食べたかったと今になって思う。
さて、ハレアカラ山を登りはじめると、みるみる天候は悪くなり、
雲も非常に多くなり、サンセットを望むのは難しそうな空模様となっていた。
しかし山頂を目指す道のりはそれなりにとても楽しかった。
旅の疲れから、眠くてくっついてしまいそうな瞼をなんとかあげつつ外の風景を眺めていると、
いたるところに放し飼いにされた牛がいて
たまに道に出てきてしまっているものたちもいて
牛しかいない険しい山は、とても静かで、
わたしたち以外に人間などいなくて
とにかく自然というものを感じた。
「ここはユーカリの林です!」
ガイドのお兄さんがそう言い天井の窓を開けてくれる。
するとアロマオイルやエッセンシャルオイルなどで親しみのある
あのユーカリの匂いで車中が満たされた。
その林は、イギリスの奥地にでもありそうな、特有の緑色の林で
マイナスイオンが飽和状態にありそうな、素晴らしいところだった。
出来ることならあの林で降りてみたかった。
残念ながら通りすぎただけなのだけど、ユーカリの木、とてもいい匂いだった。
さて、この国立公園のハレアカラ火山の道は、自分では運転できそうもないほどの山道で
激しい坂であり、かつ曲がりようも半端ないのにガードレールはなく
自分たちの命は、このお兄さんの腕1つにかかっていると思うととてもおそろしい気分になった。
それほどに厳しい山である。
そして徐々に徐々に気温が下がり、とうとう防寒着なしでは外に出れない寒さとなる。
そこで突如、車が止められ、案内してもらったのがこの「銀剣草(ギンケンソウ)」である。
20年に1度しか花が咲かないという、とても珍しい植物。
たしかにこんな植物、日本では育たないだろうな。
ここハレアカラでだけしか生息しないのだそう。
見える景色も、だんだんと火山らしくなってきている。
少しぞくぞくしながら(それは寒さのせいかもしれないのだが)
わたしたちは、ふたたび車に乗り込んだ。
わたしたちは、車で、富士山の山頂ほどの高さまで行こうとしている。
大自然を目の前に、ふいにそれを実感した。


