少し前の話です。
一年越しの交渉の甲斐が実って、英国トライアスロンのオリンピック&パラリンピックチームが、横浜のワールドシリーズ直前合宿を宮崎でやってくれました。
宮崎市の中で彼らの大会準備に使える環境を最大限に用意させてもらいました。
トレーニング内容をさらに向上し効率化するためにも、私の持っているコーチング理論やアイデアをシェアさせてもらって、よりピークパフォーマンスに即した、また個別の強化段階に合わせたトレーニングがストレスなくできるようにサポートさせてもらいました。
かっこいい!
合宿期間中には、ご自身もトライアスロンが大好きな河野県知事も時間をたくさんさいてくださって、トレーニングの視察や激励に来られて交流をされました。多くのメディアも注目して下さって、MIYAZAKIの英語表記が大会中にも多く英語アナウンスされていました。
選手たちも初めての宮崎合宿に居心地よくして頂いたようで、トレーニングの強度も上がっていたし、オンとオフが非常にうまく分けられて過ごせていました。
ノン(前)がメダル獲得。オリンピックも期待。
大会の結果は、素晴らしいの一言でした。
8名参加したパラリンピック選手は、全員メダルを取り、3名参加したオリンピック選手は1名がメダルを取りました(世界で最も有名なブラウンリー兄弟は今回は怪我で不参加)。神がかったメダルラッシュで、パフォーマンスの結果が合宿のクオリティを証明してくれました。
ギア移動のサポートも。良い経験。
なぜ、これだけ結果が出たかには、理論とフィロソフィーがあります。
選手がパフォーマンスを最大に出して、なおかつ、そこにコーチングが乗るための、ベストな環境を整える。
簡単には言えますが、非常に難しいです。
1回1回のトレーニングセッションをクオリティトレーニングに変えて行きます。そのクオリティトレーニングが実際の大会とどれだけリンクして行けるかにかかっています。
また、トライアスロンは個人競技ではありますが、競技をしている時間以外は全てチームで活動しています。一人一人での単独活動ではクオリティトレーニングはなされないので、チームとして活動した時にいかに活動がダイナミックでモチベーティブな時間になるかが重要です。
ゲームアウェアネスプログラムより。
まだまだプロチームでも社会人トップチームでも、スポーツ全般に一斉指導や断片トレーニングがベースとなっています。
クオリティトレーニングが組めるアイデアを持っているコーチと実際にコーチング出来るコーチはそう多くはありません。外国人コーチの中にも、いわゆる”ドリル屋さん”は多く、戦略や戦術コーチと紐付いたトレーニングになっていないのは良くある光景です。
ゲームアウェアネスプログラムより抜粋。
また、常勝軍団になるための強いチームのエッセンスがあります。
知識、理性、自信、勇気
の四つの柱です。
知識(ナレッジ)が全てのパフォーマンスの入り口になりますが、知識は感情をコントロールすることにつながる重要なエッセンスです。
また、理性(インテリジェンス)は、プレーの選択の結末を予測することにつながり、正しい認知・判断からの予測が出来るようになります。
クオリティトレーニングから創り出される自信(コンフィデンス)は、パフォーマンスの安定や一貫性をもたらします。
常に勇気を持った選択・判断を出来るように訓練されていたら、自分たちの特徴や強みがよりハッキリと全面に出るようになって行きます。
海開き前のオープンオーシャン。
これらを踏まえた上で、私が関わるチームへのサポートでは環境整備がなされて行きます。
パフォーマンスをするステージが上がれば、強度や難易度が上がって行くので、もちろん準備もそれに比例して困難さを極めて行きますが、そこはイメージを出来るだけ共有してポジティブにチャレンジして行きたいと思います。
宮崎のデサント工場へ表敬訪問。ゴッドハンドの職人さんに企業秘密見せて頂きました!
ラグビーだけではなく、これからも多くのスポーツに関わって行きたいと思いますので、いろんなスポーツの方々からお誘い頂けるのを光栄に思っています。
夏は夏でまた楽しそうです。
ジョーとメダル獲得後にパシャ。
T🐘