スポーツ界が2018年になって、良いことも良くないことも注目されることがなんだか多くなって来た気がします。

 

その中でも大学アメリカンフットボールの案件は、非常にメディアでの取り上げられ方が大きくなって来ています。

SNSでのチープな話題提供により、様々な意見や切り口が飛び交うおおごとに変わり、結果、誰かが非常に高額なツケと代償を払う、そんな縮図があると思います。

 

 

 

パーソナルで色々と強化しているプロキックボクサー丹羽選手。どんどんスペシャルなインテリジェンス身につけてタイトルを奪取。計量がんばれ! 

 

 

 

ワイドショーでは、毎日のように、

 

 

 

誰が制裁を課されるべきか

どんな罰を課されるべきか

 

の議論が様々な専門家や有識者を使って展開が広がっています。

 

私は、レフリーを始めたのが1994年ですので、レフリー歴は24年。

もちろん、フットボールレフリーとして、コーチとして、いろんなスポーツのあり方・コーチングのあり方・普及育成・競技力向上に関してとても興味があり、いつもアンテナが立っています。

 

 

超回復のベースは肉!!

 

 

アメリカンフットボールは、もともとラグビーフットボールから派生しました。

1870年から1880年代にゆっくりとアメリカンフットボールに変遷して行くわけですが、攻撃権や人数をお互い平等にすること、それまでのラグビーがおさわりラグビーで非常にソフトなものだったのでよりフィジカル度の高いものにすること、そして、一番の理由は、報酬=お金、を得ることでした。

 

歴史的に見ると、フィジカルの激しさ、合理性、効率化、商業化、を基盤とする成り立ちをしてきました。

 

以前にも記述させてもらいましたが、もともとフットボールのルールは、アカデミックなもので、各パブリックスクールが自分たちのホームチームルールとして、自由に決めていました。

それが、チームの代表者の集まり協力会である”連盟=アソシエーション”や”協会=ユニオン”の発生によって、ルールが統一に向かってきました。

 

 

 

ラグビーワールドカップ500日前イベントは、試合会場となるエコパスタジアムで。国際親善試合をレフリーさせて頂きました。500日前イベントでの唯一の試合でしたので、とても重要な機会を頂き光栄です。

 

 

 

ルールが統一になって来たと言っても、時代の流れの中で体験的に・経験的にルール変更がなされるというのが基本的な考えです。

 

ここが一番重要な点です。

 

フットボールのルール=競技規則は、

 

「 LAW OF THE GAME 」

 

で” LAW "であるという点です。

法律と言ってもいくつかあります。

フットボールで言うLAWは、民法であり、先にも述べた通り、時代の流れの中でフィジカルの向上や新しい戦術・戦略の発案がもたらす、新しい事例に対して協議して新しいローや新しい解釈(インタープリテーション)を制定することを繰り返して来たわけです。

 

 

 

アフリカーンス混じりの英語でのスピーチ後にスペシャルボールとパチリ。

 

 

 

もともとの考えが民事なので、現象をローブックがカバーしないことが多く起こります。

刑事罰ではないので、取り締まって行くこともあまりなければ(*みなさん合意の元にキャンペーンをはることはあります)、質問はあってもレフリー以外の者が罰を請求したりすることはありません。

現在のラグビーでは、世界中のラグビーやっている人たちが、相手の顔面を殴る・相手を蹴り飛ばす・ボールを持っていない選手の頭部にチャージする・相手を担ぎ上げて地面に叩きつける、行為を1発退場だという認識を持っています。25年前はどうだったでしょう???まぁまぁの頻度で殴り合いは起きていましたね笑 国際試合レベルでも笑 でも1発退場をさせない風潮の方が強かった。

 

それはなぜか???

 

民法だからです。

 

見たことない反則、イレギュラーな反則、世界中のどこでも起こりうる可能性が低い反則、については、その当時は明文化してローブックに載せる事すらしませんでした。

世界で初めて顔面パンチを一発退場にする事をルールとして決めたのは、1997年のオーストラリア・クインズランド協会です。これは世界的に斬新でした。当時、私はクインズランドプレミアシップでのプレーヤーでしたが、多くの人たちは、グランドに選手がいなくなる、というリアクションでした笑 実際に、私のチームのキャプテンは、1シーズンの半分近く出場停止で出ていませんでした。

ラグビーは1995年にオープン化という”プロ化”を始め、90年代にラグビー憲章がやっと制定されて世界中に配布されました。

 

 

 

あら、スーパースターごろーちゃん笑

普及活動の星!素敵。

 

 

 

フットボールという競技性質、変遷、ローの考え方とプロセスを理解すると、見方が変わるとおもいます。

 

もちろん多くの人間が関わっていることもあり、感情や意見が様々にあります。

 

フットボールに関わる・愛すること、をベースに考えて行くならば、今回のこれまでに見たこともないプレー、アメフットを向上していくことに妨げになるプレーに関しては、協会や連盟が率先して対処してより安全性を担保して行くことが、正規のプロセスだとおもいます。

 

親が報復行為を考えて制裁を求める

国の機関が罰を課す検討を始める

メディアで弁護士たちが刑事事件に訴え方を示唆する

 

こういう事って、フットボール的なのか?って事です。

 

日本のアメリカンフットボール界の重要な局面だと考えて、一気に環境向上と前進をしましょう。

 

T🐘