気づいたら、師走。。。

 

3つくらいのプロジェクトやっている間にあっという間に過ぎてしまった、、。

プロジェクトの1つは終わったので、また今度、簡単に書いてみようと思います。

 

 

来年アメリカで開催されるセブンズW杯のアジア予選が行われていた。9月から10月にかけて、香港・韓国・スリランカで3大会行われ、総合ポイントで出場国が決まりました。

女子は、他の国の強化が非常に遅れており、継続的に強化をしている日本代表が余裕でのアジア予選通過でした。

男子は、香港・韓国・日本と荒れに荒れて、日本がなんとか総合優勝を果たし、男女揃ってサンフランシスコ本大会へ参加出来ることになりました。

 

 

 

 

 

男子のチーム強化は、ティア1協会チームと比べるとどうなるのかと不安になりますが、僕の予想は、サンウルブスの影響によって国内シーズンが急激に短くなった為、セブンズの選手のセレクションがより簡単になるのではないかと思います。もちろんシーズン中のセレクションは、今まで通りに難しいと思いますが、多くの選手を呼ぶことや実践での経験をさせることによって、ティア1協会のゲーム負荷に通用するかどうかの見極めがしやすくなる事と、スコッドを少しづつ固めやすくなるのではないかと思います。2020年までの時間の過ごし方としては悪くないのではないか?と思います。

 

 

 

 

さてさて、同時にアジアレフリーの強化もやっていくのですが、これが実に楽しいです。

レフリーコーチは、オーストラリア人のグレッグ・ヒントン氏と僕の2人体制で行いました。グレッグは、僕の前の世代のワールドセブンズシリーズで活躍していた国際レフリーです。また今は仕事の関係でモンゴルに住んでいて、モンゴル代表のコーチングをやってます。これもグラスルーツの普及レベルらしく楽しいそうです。

そして僕は、これまで他の人たちがやってこなかった形で、ガチコーチングをしています。全員に対して、セブンズのレフリングのファンダメンタルテクニックの知識インプット、国際レベルでのパフォーマンス指標の設定をして、パフォーマンスの準備とコーチングを全試合繰り返します。もちろんビデオセッションもしますし、フィールドでの個別指導もしました。

 

 

 

ゲームの難易度や強度が上がるにつれ、ドロップしてしまうレフリーもいれば、パフォーマンスを上げるレフリーもいました。でも、総じて、経験とパフォーマンスが大会ごとに積み重なるレフリーばかりで、非常によい2ヶ月間のプログラムとなりました。

アジアの難しさや懸念もあります。その1つに、セブンズのレフリーコーチングが出来る人材がそれぞれの国におらず、大会と大会の合間に、あっという間に下手くそになって戻ってくることです。全員に聞いてみると、レフリー本人たちにもその自覚がありました。またアジア協会からレフリーをセレクションする仕組みがないことです。各協会に人数割り当てがされ、その中からパネルレフリーへの推薦がされ、それがアジア協会で承認を受けアジアパネルレフリーとなってアジアの主催大会を運営して行きます。アジア協会にはフルタイムでニュートラルなセレクターはおらず、実質的に各協会が育成したいレフリーが大会に参加してきます。

 

 

 

 

僕がワールドサーキットをレフリー担当し、ワールドラグビーのエリートレフリーのトップ4(コアレフリー)で活動していた2006年から2014年の間に大きくセブンズラグビーは向上しました。その後は、セブンズレフリーが専門家して行き、15人制レフリーと別路線の強化をすることが軸になってきました。

選手もセブンズの専門性が増して来たので、またセブンズゲームそのものが向上しています。これからも向上することが容易に考えられます。

 

7人制が得意なレフリー = 15人制も上手 

 

ではないです。

 

15人制が得意なレフリー = 7人制も上手

 

ではないですが、その可能性はあります。

 

 

 

 

これが不思議なところで、僕の持論はセブンズのスペシャリストを作るにはまず15人制を上手にして、ハイパフォーマンスに来たら本人の意思でどちらかの道に進んだら良いと思います。

両立出来るのであれば良いですが、残念ながら世界の流れがそうではないことと、アジアの場合は、ティア2(トップ10協会以外のディベロップメント協会)ですので、なかなか上手くは両方行けない時代になってしまいました。

 

 

 

 

 

もう一つ、難しい問題があり、通年を通しての強度の高い大会でスケジュールを埋めるのが、とても難しいです。

今、アジアのトップは香港協会のニュージーランド人で、クラブの大会、アジア協会の大会、ワールドサーキットのレベルに大きな強度と難易度の差があります。プロテニス選手やプロゴルフ選手のように、世界でも強度の高いクラブセブンズ大会を渡り歩こうとすれば、巨大なスポンサーが付くか、自費を切って大会へ挑戦しなければなりません。また、強度の高いクラブ世界大会も、準決勝や決勝レベルを担当しないと、大金を使った費用効果は求められません。大会参加するだけではなんの経験にもならないということです。

 

アジアからは、間違いなく男女共にアジア協会や日本協会からは、オリンピック本大会へレフリーが選出されます。

前回のリオ大会では、男女レフリー参加しましたが、ほとんど担当をもらえることなく終わり、非常に厳しい現実がありました。

東京大会に関しては確約されていることだと思いますが、この圧倒的に政治的有利な条件の元、アジア人レフリーが決勝や準決勝の試合を堂々と悠悠とレフリングしている姿に、大きく期待したいと思います。

 

まだラグビーがオリンピックに入っていることを知らない方々も多いので、ちょっとでも知ってもらえると嬉しいかな、と思います。

 

T🐘