メンタルコーチングへの誤解というか錯覚というかそういうのを書こうと思います。

 

早い話、個人的には(あと多くのハイパフォーマンス選手たちも)メンタルの実態なんてない、と思っています。

 

どの競技団体も流行りのようにメンタルコーチと言われる人たちが付いたりして、

 

メンタルを鍛えます!

 

メンタルを強くします!

 

メンタルで潜在能力を引き出します!

 

と豪語してます。

もちろんスポーツの世界ですから、全部のチームや選手がメンタルコーチをつけても優勝出来ないとか成果が出ない人たちが大半なのはいうまでもありません。

 

信じる者は救われる。

 

気持ちの弱い人が藁をもすがる思いで信じる。

 

キツい思いから逃げたくて迷信に走る。

 

こんなのが実態に近くありませんか???

 

なぜはっきりと「メンタルなんて、そんなもんありませんよー。」と僕がハッキリと言い切っているか。

それは、メンタルというのが”状態”のことを指す表現なだけで、メンタルっていう”実質的”なものなんかないからです。

 

 

 

楽観的なへっちゃらな僕らです。

 

えぇ!!

と、言われるんですが、4万人の満員のスタジアムで決勝レベルの試合を何度も経験したことがあるんですが、メンタルなんて気にしたりとかメンタルなんて使っていることなんて無いです。ゲームの強度、プレースピードがプレー強度、ゲームの難易度や全世界生中継のゲームの外圧と、半端ないです。

 

アジア人のラグビー関係者として初めて8万人のスタジアムを体験・経験しました。

最初体験した時は、一言でいうと真空パックのような状態。きれいごととかうんちんくとか一切効かない状態でした。2試合目以降はきちんとストレスも感じられるような普通に近い心理状態になって行きました。

 

と、そもそもスポーツのメンタルは、1980年代にさかのぼります。

スポーツメンタルの第一人者のジム・レーヤーがメンタルタフネスをスポーツで提唱したのがとても有名です。そのメンタルの理論もあくまでも”状態”の話です。

 

 

 

選手を4つのメンタルの状態で表しています。

この考え方は、僕が以前、日本IBMビッグブルーのコーチングスタッフでテクニカルコーチをしていた時、2004年の話ですが選手たちにティーチングしました。当時、オールブラックスやワラビーズの選手たちもいましたが、チームの個性を保ちながら戦う集団になろうとする過程のチームにとっては自分のメンタリティ状態を理解しておくことが大切だという理由でティーチングを施しました。

 

メンタルタフネスという概念の他にも、メンタルヘルスという概念があります。このメンタルヘルスは、精神的な疾患の類いをしめす精神の健康のことです。

 

そもそもメンタルタフネスの中でいうメンタルの作用は、パフォーマンス向上の図式の中でとても重要な、フィジカルの向上とモチベーションの向上があり、このフィジカルとモチベーションがよりフォーカスに向かう作用の部分がメンタルの作用とされています。

 

この”メンタルヘルス”と”モチベーション”の部分が一色たんにされた挙げ句、”メンタル・メンタル”と呪文のように悪い洗脳作業みたいに入ってきて、いつのまにかジンクスやルーティンがないとなんにも状況判断出来ないような弱いメンタリティーになっているのが大きな落とし穴です。

 

特にラグビーのような種目は、フィジカル的にもサイコロジー的にも強度のプレッシャーやストレスがかかります。このような種目の選手に対するカウンセリング作業は、”メンタルヘルス”の手法で、いろいろなアクティビティーをさせながらポジティブにさせていく作業は”モチベーション”の手法です。

 

 

過酷が好きです。

 

 

 

 

前述したとおり、試合で起こる強度や難易度に勝てるようなメンタル状況にするには、その状況に近い試合やトレーニングをして成功体験を通じて自信をつけるしか道はありません。

 

王道を行って、ハードワークするしか道はないです。

 

ラグビーの日本代表の選手の中には、アマナキ選手、コリニアシ選手、田中選手、山田選手、日和佐選手あたりはメンタルタフネスが強いと個人的に思いますし、こういう人たちは誰かの力を借りるということではなく、トレーニングや試合を通じて強くなって自信をつける道を信じていると思います。

 

 

 

ニュージェネレーションのメンタリティのアマナキ選手。

 

 

藁をもすがる思いで、誰かに話を聞いてもらったらメンタル強くなるって思わないように気をつけましょう。

 

ハードワークですよ。

ハードワーク。

 

 

 

キツいこと、、好きです!!

 

T🐘