ストレスとアトピーの関係については、どの様に理解すべきか?

 

成人の難治性アトピーについて増悪が、ストレスと関係するのはアトピーに悩んだ人には思い当たること多いかと思います。

ストレスに対する身体の関係ついては、ストレスは人間の身体を交感神経系優位へ導きます。

分かり易く言えば、身体を戦闘モードにすることです。

 

太古から、敵に遭遇すると人間は戦闘モードとなります。

瞳孔は開き、心拍は増加し、末梢循環は収縮します。

 

非戦闘モードの分かり易い、イメージはお酒飲んだで顔が赤くなった状態でしょうか。

瞳孔は縮み、心拍は緩やかとなり、末梢循環は開き、顔などは赤くなります。

 

ストレスによる胃潰瘍などは、消化管の循環障害の一例です。

胃などの消化管同様、皮膚も常に細胞のターンオーバーが激しく行われており、その際にきちんとした循環が維持されてないと

皮膚の構成は粗造となり、異物侵入を容易にします。

つまりアレルギーの原因物質が容易に侵入する状況です。

 

かなり、分かり易く説明するため、表記表現は医学的な厳密性から少し離れてますが、大きな理解のためにてご容赦下さい。

 

ストレスと胃潰瘍、ストレスとアトピー、症状の表現型は異なりますが、いずれも現代特有の病気と感じます。

 

写真は病気とは関係なく、近くの海で焚火しながら晩御飯したときの写真です。

時に仕事や日常から離れ、自然と楽しむが、僕のストレス解消法です。

近所の森戸海岸まで夕方ラン。

最近週末は台風ばかりだったけど、森戸・長ケ崎は気持ちよいです。

明日は晴れたら、材木座・江の島方面へラン、雨ならジムで泳ぎます。

 

アトピー性皮膚炎に海水浴が効くという話は聞いたことあるかと思いますが、これは本当です。

炎症が非常に強い時期は、拷問の辛さになるのですが本当に痒みや熱感が引きます。

理由は未だによく分かりません。

 

ナシム ニコラス タレブの「ブラック・スワン」にある講釈の誤り風に言えば、予期しない事実は起こった後に必然となる。

理由は分からないけど、何か必然の理由がある気が直感的にします。

 

 

 

画像の貼り付け方を分からず、前回貼り付けたつもりの27年前のアトピー時の私の写真です(写真の日付見て頂くと1991.7.26ですね)。

 

久しぶりにアトピー関連の情報、民間療法を見ると皆さん苦労されているのが、とても分かります。

何より27年前の自分がそうでした。

ミキプルーン、尿飲用療法、クロレラ等々様々な治療勧められましたね。

 

アトピーの理解のために、まず皮膚とは何か?

これは、進化の過程で海から陸へ進出した生物が、体内に海を閉じ込めるためのバリアーというのが生物学的に正しい理解です。

実際、血液中のNa(ナトリウム)などミネラル分は海水と近似しています。

皮膚は海を体内に閉じこめると同時に、外から異物侵入を防ぐバリアーとして機能も果たしています。

 

そして先日ノーベル賞受賞された本庶佑先生のクラススイッチなどでも理解されるように、哺乳類は外的侵入を防ぐ免疫システムが驚異的に発達することにより、様々な環境に適応可能となりました。この過剰反応が免疫関連の病気としてアトピー、喘息などはよく知られた病気です。リウマチなどの膠原病も同じように免疫システムの過剰防御の病態です。

 

つまり、アトピーの本質は皮膚のバリアー機能の破綻により異物が侵入しやすくなった病態です。

分かり易い言葉で説明するならばバリアー破綻病です。

では、こうしたバリアー破綻が何故おこるか?

皮膚は常に代謝新生してますが、これが崩れると皮膚のバリアーは著しく粗造になります。

東洋医学的には、これを「おけつ」(お という文字正しい変換面倒にてひらがな表記します)という病態です。

これによりアレルギーを引き起こす異物の侵入が起こりやすくなります。

 

病態を簡単に言えば、血のめぐりが滞る病態ですね。

食生活も当然原因です。

ストレスなども原因となりえます。

 

当然ステロイドは皮膚のバリアー再生を担う薬ではありませんので、一時的な免疫応答による炎症を抑える薬にて治るはずないですね。

現在では免疫抑制剤の塗り薬もあり、本当に恐ろしいです。

免疫抑制剤は、本来臓器移植においては光明となる薬ですが、癌などの発生率も上がるでしょう。

確か添付文書にもリンパ腫の罹患率上昇の記載あったような記憶があります(私自身は、この薬処方したことないので間違っていたら訂正します)。

 

漢方が治すのは、こうした「おけつ」という血の滞りを正常化させ、皮膚のバリアーを再生することにあります。

なので、食生活含めた生活習慣の改善も当然セットで行わなければ、アトピーも再燃します。

 

 

これは写真日付を見て頂くと分かる通り約27年前のアトピー性皮膚炎患者の写真です。
一応目線は隠させて頂いてますが、これは27年前アトピーにて苦しんでいた頃の私です。

この時は、都内私立K大学通う前で浪人しておりました。
経験者は分かるかと思いますが、ステロイドにて難治化し皮膚から滲出、痒みで寝られない、日常生活が困難な状況でした。

この時、ある恩師に漢方治療に導かれ現在は多分普通以上に元気な40代の外科医です。
この時の経験がもとで、私立文系から国立医学部目指し現在は外科医として働いております。
いつか、自分の辛い経験を人に役立てたいと思いながら、中々出来ずに時間が過ぎてしまいました。

これから少しづつアトピーの本質や治療方法を共有していこうと考えてます。

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