福島で、たくさんの「太陽族ありがとう。」という言葉を、
かけていただいた。

ちがうちがう。そんな言葉をかけてもらいにいったわけじゃない。
命かけてすごしてきたみんなと、
思い切り、楽しい時間をすごしたかっただけだし、
次の楽しみを、次の待ち合わせを決めて、
その日まで、またがんばろうね。と、直接いいたかったのだ。

6月2日は福島アウトライン。6月3日は、内陸の奥州市へ。
いくから待っててね。

沿岸のことが取り上げられがちですが、
内陸も、建物の被害など、かなりのものがありました。
その事はまた、6月にいって、見てきて、書こうと思います。

でもやはり、沿岸の被害は、
昨年の夏ぶりにきたのだが、
言葉を失うものでした。

でも、それでも人間の力強さや、
あたたかさ、それに営業を開始したお店、再開したお店、
もういちど仕事を始めた70才の大工さん、
咲いていた花、綺麗だった海。

などなど、、あげればきりがないのですが、
震災に負けてない温度を持った景色を、
撮影しようと心に決めて、
カメラを持って歩いてた。

でも、なかなかすくないものではあったけれど、
それでも、やはり前向きな風景はあった。

そんな風景も紹介しつつ。

現状を見てきたものを、
ここに、隠さず、書いてみようと思う。

まだまだ10年20年、、ぼくらがいつか命尽きても。
その子供たちの子供たちにも、続く復興の話だろう。
まずは日常を。
そして、人と人とのつながりの温度を抱きしめる気持ちを。

そしてやはり想う。
なにかできる事って、
まだあるんじゃねえか。

それが、家族を大切に想う。
友達を大切に想う。
そんな当たり前のように思っていたことを、
あらためて想ってみる。でもいいんだろうなあと想った。

そして、ぼくらのように、
音楽を鳴らせるチームは、
足を運び、音を鳴らす。そこからだなと想った。


数秒でいい。
想像してみよう。

東日本の、被害が大きかった町に住んでいない自分たちが。

沿岸の町で住んでいて、生まれてから今までの思い出も、宝物も、
「がれき」と呼ばれている事を想像してみよう。

もっともっと、、

忘れないでおこう?
当たり前だと想う。


PRAYから「PLAY」へ。




福島から大船渡へ4時間。
まるが夜中運転してくれた。
朝方、到着。
陸前高田でのライブまで、
すこしだけ眠らせていただいた建物の屋上からの景色。

この屋上にぼくが立っている建物が、
今年中に、「大船渡フリークス」として、
ライブハウス営業を始める。
ぼくらも協力してきた、
(募金ありがとう!これからもよろしくお願いします。)
東北ライブハウス大作戦により、生まれそうなライブハウスだ。

中はまだ、修復中。






ここがホールになるとの事。
楽しみ。爆音鳴らしにくるぞ。みんな、その時は会いにきてね。

アイドルパンチのRaccoさんが立ち上げた、
「ラコスバーガー」も、ここにできるとの事。
地元の人たちも、きっと広い年代層の方たちが、
よろこぶんじゃないかなあ。


入口はここです。




外からの景色。
窓ガラスなども、今は全くないし、
津波にやられてしまった状態の、ままといっても過言じゃない。
でも、ここがライブハウスになるんだ。
今の、この景色を覚えておいて、
いつか、営業した時。

菅野さん、沖縄さん。という2人を中心に、
毎日すこしずつ、ここを手作りしていく日々があった事を、
おれは必ず、忘れない。






ライブハウスのまわりは、取り壊し作業の真っただ中だった。




車からも、くやしい景色が続く。

そんな中、、




いくつか屋台村もできていた!
鶴瓶の家族に乾杯でも見たけれど、
仮設の商店街が、力強かった!

今度、ゆっくりおじゃましたいです。

そしてぼくらは、陸前高田第一中学校にある、
仮設住宅集会場へ。

グラウンドに建てられた、仮設住宅。
去年の夏にはまだすくなかったように思う。

今はこうして、個人の住居が、
仮設であっても、ある事が、
なんだか人間の力強さを感じたし、
初めてきた仮設住宅に、

「ここで歌を歌わせていただく。」

その気持ちに、なぜか、(絶対楽しい時間にする、、)と、、
アコースティックライブではあるが、
メラメラ燃えていた。





そして、福島アウトラインの阿部さんが、
無料でかしてくれた機材たちをセットし、(感謝です、、)

この日、はじめて会ったばかりなのに、
もう、ずいぶん長い付き合いなんじゃないかって思うくらい、
大好きになってしまった、
沖縄さんや、菅野さん。佐藤さんのサポートのもと、
リハーサルも終了。





すこしずつ、人も集まってきました。
男の子のせなかを見て、
心の中で抱きしめながら、
(おれは、東京にいるけれどさ、、いっしょにがんばろうな!)
って、気持ちであふれた。

だから、この後、
この子の事、本当に抱きしめた。
びっくりしてた。笑





すこし潮風のする風は、とてもやわらかかった。
森が歌ってた。





そら坊と、まるも男の子抱きしめてた!笑




散歩していると、誰かが作った、
松ぼっくりのメッセージ。
なんだろう、、まだ作品制作の途中かな。
PEACEマークにも見えてなんかよかった。






さ!ライブ。
曲は、

1 if
2 PLAY
3 向日葵
4 誇り 
5 YOU
6 手をつなごう

アンコール
虹に願いを
ムチューセン

なにか忘れてるかも、、

とにかく楽しかった。
おじいちゃん、おばあちゃん。
ちいさな子供たちや、その親たち。
それに、とおくからきてくれた方もいたし、
ありがとうの気持ちでいっぱい。



曲が終わるたんび、
静かな曲でも、おばあちゃんたちがさ、
「イエーイ!」

ってやるもんで、
なんでも楽しくなっちゃった!
おばあちゃんMVP。

そして、途中でメンバー紹介してたんだ。
そら坊の事を紹介した時かなあ?

「ハイカラな名前だなあ!」
と、おばあちゃんがいって、みんなで笑ってたから、

「じゃあ、おばあちゃんは、なんてお名前なんですか?」

と質問してみたらさ、

「鈴木です!」

って、質問していないのに、
ちがうおじいちゃんが答えるという。笑

そんでもって、そのままおじいちゃんが、
手をあげるから、

「はい!鈴木さん。」

と、声をかけると、

「その四角い箱には何が入ってるんだべか?」

ということで、、
おじいちゃんそのまま、前にでてきました。笑

※注 ライブ中です!



みんな爆笑!

りょうちゃんが、やさしく答えているのに、
おじいちゃん、無視して叩きはじめる!

いやー、おもしろかったー。
先輩、かなわないです。

最後は、みんなで、写真撮影。




YOUのシングルを、みんなにプレゼント。
すごくよろこんでくれて、、
人と人が想いあって、つながる温度はいいなあと、
改めて想った。

みなさん、本当にありがとうございました!




学校の、すぐそばまで、
津波がきた形跡があった。
もう、どうかもう、あんな大きな津波は、
こないでくれ。



このカレンダーを、
集会所の方が、最後にひとつくれた。

2012年3月12日からのカレンダー。

そうだよ、前を向いていこう。
みんな、がんばってた。
すんげえがんばってた。
弱音も、すこしきいたけれど、
それでも、力強かったし、

「家が流されちまったもんだから、しゃーないべなあ、
今度は兄さんたち、そこで歌ってくれや、その後、そこでバーベキューしようや。がはは。」

そんな言葉をいいながら、
1人、家にもどっていったおばあちゃん。
絶対、またくるから、それまで元気でね。
その約束、忘れないから、バーベキュー絶対だよ!


ここまでが、
福島~大船渡~陸前高田のライブまでの話。

読んでくれてありがとう。

この後、陸前高田のバンド(TILITILI)ホームページ→http://www.sunsetfreaks.com/sunsetfreaks/TOP.html
菅野さんや、
ライブハウス大作戦、大船渡フリークスの沖縄さんと佐藤さんと共に、
陸前高田市役所と、
みんなもまだ、いく事ができなかったという、
陸前高田の体育館を中心に、
町をすこし案内してくれる事になった。

ありがたいし、
今回出会ったみんなでいける事を、
この景色を一生忘れないんだろうなと、
そして、いろんな人に伝えたいなと、
そして、だれかひとりでもいい。
(陸前高田に、いつかいこう。大船渡にも、いつかいこう。)
と、
想ってくれる方。
その想いを新たに持ってくれる方がいたら、
それがすごくうれしい。

バンドマンも見ているだろうか?

募金とか、ボランティアとか、
特にしなくてもいい。
という意見もよく聴く。

おれは、実はその考えも、
ちょっとちがうのかなとも思ってきた。
(自分の中で、の話です。)

もちろん、上記の考えで、それでいいと思う。

ぼくも、自分のとなりにある日常を、
いつも通りやることが、何よりも大切な事だと思う。


でも、
この先数10年。
自分に、同じような状況があったら、
きっと、いろんな人に助けていただけないと、
生きていけないんだろうと思う。

それと、
この震災の被害は、
数10年、いやもっともっと続いていくものだろう。

自分の生活を、傾けるほどの支援は、できる余裕はないけれど、
すこしだけ、微力なら、、できる事を続けていければいいなと想った。

そのスタートに、

知らないより、すこしでも知る事だと。
食べないより、その町のものを食べてみる事だと。
いかないより、一度その町へいってみる事だと思う。

すこし熱くなってしまったが、
そんな想いを、押し付ける事はする気持ちは、全くないんだけれど、
自分の中では、持ち続ける気持ちだなと確信。

今年の夏には、もっともっと、
お店も活気ついたり、
それこそライブハウスもできるだろう。

みんなで、旅行という名前でもいい。
旅。
沿岸へ1度いってみるのはどうだろう。

太陽族も、ライブ考えているから。
気仙沼、石巻、大船渡、宮古、陸前高田、南相馬、南三陸町、、
いけるだけいきたいな。


太陽族がいくことで、よろこぶ人が、
おおくてもすくなくても。

きっと、何もしないで、
去年の自分みたいに、祈ってばっかいるよりましだ。

また続きを、明日にでも書かせてください。

あらためてもう1度。

菅野さん、沖縄さん、佐藤さん、
大船渡フリークス、陸前高田第一中学校、仮設住宅のみなさん、
そして集まってくれたみんな、福島アウトラインの阿部さん。
太陽族メンバー。

ありがとうございました!

まだありがとういうのははやいかな。

あした続きを書くね。

最後にひとつ。





陸前高田の雨上がりの海は、
とてもとっても綺麗だったよ。


花男★


BGM★原田郁子 「風色夏恋」