おはよう、みんなの朝は、どんな朝でしたか?
ぼくは、夢を見ていました。
ライブやってんだ、そして戦友を歌ってるの。
いいな、いいなって思いながら、目が覚めたんだ。
すごく幸せだった。
そして、まだこの歌を、ぼくはライブで歌えるんだなって思って、
なんでもできる気がしたんだよ。
まると出会ったのは、
高校1年生の時、サッカー部で、というのが最初だった。
でも、ぼくらは、一緒に退部になった。
なんだか、むしゃくしゃして、くだらないいたずらをして、
なんだか、よく覚えていないんだけど、
そんな理由だった。
職員室で、先生に正座させられて、
先生がはいている上靴で、思いっきりぶったたかれた。
すげーいたくて、笑っちゃいそうだった。
そしたら、またぶったたかれた。
そのとき隣にいたのが、まるだった。
とにかく、一緒に部活を退部になった。
でも、あれからだったと思う。
ぼくとまるの距離が近くなったのは。
サッカー部を退部になったぼくとまるは、
なんと、秘密の作戦を練って、
サッカー部復帰への道、を歩くのであり、、
それは、放課後、ふたりでジャージに着替え、
サッカー部は外で練習しているから、
ぼくらは、廊下や階段で、
自分たちで考えた練習スケジュールを、
毎日、ひたすらはじめるんだ。
そして、ノートにそれを書いて、
サッカー部の顧問の机においておく、というものだった。
サッカー部の練習より、ハードな練習をやってやった。
でも、先生の机においてあったノートは、
朝、取りに行くと、
前の日置いた場所と、おんなじ場所においたままの日々が続いた。
そのときから、放課後は、まるといっしょ、という日々が続いた。
学校帰り、いつものバス停のそばに、
夜になると、バンドでライブをやっている音が聴こえてくる、
あやしいカレー屋さんがあった。
今思うと、おしゃれなBARという感じなのだが。
当時のぼくらからしてみれば、
あやしくてたまらないものだった。
まず、、値段がお店の外に何も書いていない!
ぼくとまるは、サッカー以外に、
共通の好きなものがあった。
「音楽」だった。
まるの家に行くと、いつも音楽が流れていた。
「バンドやろうぜ」っていう、今はなくなっちゃった、
ぼくらの教科書みたいな雑誌が、
まるの家には山ずみになってた。
そして、いつもギターを弾いていた。
いつも、だ。
簡単にいうと、
「ギター好きな男の子」
というよりも、
「変態」だった。
それくらい、ほかの人とはちがう、
音楽に恋している空気があった。
そして、ジュディーアンドマリーが大好きだったまるは、
おれのいろんなリクエストに答えてくれて、
「ちいさな頃から」や、「チーズピザ」など、
「うん、いいよ。」
って言って、楽しく弾いてくれた。
そんな日々をすごしていたぼくらにとって、
その、家のそばから聴こえてくる、バンドの音、がするカレー屋。
それが、どうも気になって仕方がなくて。
で、ある日、サッカーの練習を終えて、帰り道。
「、、いく?」
「値段、きこうぜ。」
とかいいながら、お店に入って、
本当に、「め、メニュー見せてください。」
とか言って、メニュー見せてもらって。
そしたら、いける!そんなに高くない!
うたがってごめんなさい、、という気持ちになり、
ぼくらは、カレーライスを食べるんだ。
その店内には、ビートルズ、ストーンズ、
KISS、ブライアンアダムス、エリッククラプトン、、
とにかく、様々な洋楽のアーティストのライブ写真や、レコードがならんであった。
「すげー、、ここすげー!」
と、そのアーティストたちの音楽を、ほとんど知らないまま、
心をドキドキさせながら、そんなことを思ってた。
まるとの日々が、サッカーから、音楽、に変わっていく瞬間だったんだと思う。
ぼくらは、そのお店(ドルフというんだけどね。)に、
毎日のように通った。その場が、どんどん大切な場所になっていった。
そして、サッカー部の練習の横で、
雪が溶けて、グラウンドで走ったりもした。
「めざわりだから、どっかいってやれ。」
そんなことを、顧問に言われたりした。
サッカー部の友達は「絶対、負けんな、戻ってこいな。」
そういってくれて、部員みんなで部活にでない、、ボイコットする、という話まででた。
でも、その話をきいて、放課後、教室の窓際で、
カーテンにかくれて泣いた。
葛西、という、今でも大好きな友達が、そこにきてくれて、葛西の前で、泣いた。
そして、「これ以上、お前たちに迷惑かけたくない、ボイコットなんかやめろや。」
そのへんから、サッカー、は、すこしずつ、
つらくなっていった。
その後も、練習を続け、
みんなの応援もあって(学校の先生たちも、手紙をくれたり、応援してくれて。)
サッカー部に戻るんだよ。
でも、全然ちがったんだよね。
おれたちの練習と、サッカー部の練習。
走ったって走ったって、追いつかなかった。
そして、ぼくらから、サッカー部をやめた。
なーんにもなくなった気分だった。
ちょうどその頃、
彼女にもふられ、電信ばしらをぶん殴りまくって、
手の骨を複雑骨折したり、
学校の友達とはケンカしたり、
(ちなみに、りょうちゃんたちとも、ケンカした。)
荒れた毎日だったと思う。
でも、それでも、まるとは一緒にいた。
その、あやしい店、ドルフでだ。
その頃には、そのお店に、そら坊も、たまるようになる。
手の骨を骨折した夜は、
ラーメン屋のバイト、そら坊に変わってもらったりした。
その時、学校も辞めたいな、、って思ったりしてた頃、
古本屋で、たまたま、100円のCDが目に入るんだ。
「THEピーズ」
曲名に、「いいコになんかなるなよ」とあった。
マスカキザル、というアルバムだった。
毎日聴いた。
学校行くときも、帰りも。
でも、なんだかピーズを聴いてるって、友達に言えなかった。
自分のものだけにしたかったのか、共有とかどうでもよかったのか。
その変からまた、考えが変わってくる。
バンドやろ。
なーんにもなくなった自分に、
音楽だけがいたんだ。
そんで、その頃、ずっと一緒にいた、そら坊と、
ONEというバンドをやり、
まるとは、太陽族をはじめるんだ。
そして、高校生3年生の始業式。
部活紹介ってのがあって。
りょうちゃんたちとは、ケンカしたままだったぼくは、
となりに座っていた、りょうちゃんたちに、
「サッカー部紹介のときに、まえに行ってさけんでこいや!」
って言われるんだ。
音楽に出会ってなかったら、
「うるせー」って言って、そこでケンカになってたかもしれない。
でも、なんか、そこで、スイッチが入って、
(わらってなかなおりできる、、)
そう思っちゃう自分がいて。
サッカー部紹介のときに、
「わーーーーーー!」
って前に走っていって、
ボールを奪って、思いっきり蹴飛ばすんだ。
そして、ハーモニカで「軍艦マーチ」を吹いて、
先生に首根っこつかまれて連れてかれて。
教室に戻ったぼくらは、ゲラゲラ笑った。
サッカー部のみんなにも、改めてあいさつしに行って、
ごめんね、と、ありがとうを伝えて。
むちゃくちゃやってたけど、
そうするしか、なかったのと、
なにかぶっ壊したかったんだと思う。
キライな自分と、つまらない毎日と。
そこから、バンドばかりの毎日。
高校卒業後の進路希望にも、
「東京行って音楽やる。」
って書いて。
まるとそら坊とは、毎日のようにすごした。
音楽をやったり、そのカレー屋で、夜、バイトしたり。
で、おたがい、夢が見つかるんだ。
まるはお医者さん。
ぼくは、東京。
そら坊も、東京。
それから、まるは、函館で就職が決まり、
晴れて、病院でレントゲン技師に。
ぼくとそら坊は、太陽族をやるようになった。
いつもライブを見にきてくれた。
まるは、本当にいつも、函館、そして青森、ときには東京まで。
そして、ある日、ぼくがまるのライブを見に行くんだ。
札幌サウンドクルー。
そのライブが、、すごく格好よかったんだ。
まるはベースを弾いていた。
ギターでジュディーアンドマリーを弾いていたまるは、
一生懸命、ベースを弾いていた。
しずかに、激しく弾いていた。
おれは、なんか、そのベースのファンになっていた。
いいな、いいなって。
気がつけば、前の方で暴れてて。
それをみて、まるはニコって笑って。
そのあとの打ち上げで、
まるはびっくりする事を言うんだ。
「おれ、、音楽やりたい、その夢が心から消えてくんない。」
それから何年かたって、
つよしが、太陽族を辞めたい、という話を大切に話してくれた。
しばらくの間、苦しんだ。
悩んだ、、でも、決めた。
「太陽族をやろう。」
そら坊も、悩んでた。
でも、ある日、「おれも、、やるわ。」
そら坊とふたり、ぼくの部屋にて、
そんな夜をすごした。
そして、ふたりの気持ちは決まっていた。
そして、函館のまるに、電話をする。
「もしもし?」
「おー、ひさしぶり、どした?」
「、、太陽族のベース、弾いてくれないか?」
「、、なにがあった?」
この、なにがあった?って言葉を聴いて、
ぼくは涙が出そうになった。
高校のころ、なんにもなくなった、、と思っていたときに、
そばにいた、まる。
サッカー部で退部になっても、いっしょにがんばった、まる。
あの頃の時計が、また、かちりとうごきだした気がした。
ぼくは、今の現状を全て話し、
最後に、「そろそろ白衣脱ぐ頃なんじゃないのかー?」
と、笑って話した。
2週間後、まるはすぐ、
太陽族をやることを決めてくれる。
函館に住んで、そばにいたみなさんにも、
本当に感謝している。
あたたかく、送り出してくれたのだと思う。
今でもまるの部屋には、
チーム函館からの色紙が飾ってある。
そして、まるは東京に来てくれた。
ありがとう、まる。
そして、おバカな、まる。
これから、一緒に笑ってこ。
こんな時間が、まるとは流れていました。
でもこれからの時間は、みんなと作れるね。
すごく楽しみ。
なにより、まるがすごくすごく楽しみにしてるんじゃないかな。
太陽族が、大好きなまるです。
音楽変態だけど。笑
一緒に部屋も決めた。
バカなこともやった。
ぼくは、そんなまるが、大好きです。
みんなも、どうか、
まるを、よろしくお願いします。
大切に、太陽族で、ベースを弾いてくれてます。
ライブは、これから。
2月22日が初めての4人でのライブ。
雨上がりの太陽は、すごいんだぜ。
解散しなくて、よかった、って、
そう思える日を、1日でもおおく、
すごしちゃおうね。
これからも、よろしくお願いします。
太陽族を、よろしくお願いします。
花男★
BGM★斉藤和義 「アゲハ」