銀座を楽しむ | 大羊居ブログ なんでもあり、きまりもある
前回に続き、銀座の想い出を・・・

私の通っていた小学校は高樹町にありました。学校の帰りに高樹町から市電に乗って終点の三原橋で降りるとそこは木挽町、歌舞伎座前。横丁を右へ曲がると木造三階建の踊りの師匠の家に着きます。日本舞踊は見るのも踊るのも好きでした。

踊りの会は、歌舞伎のように本衣裳を付ける時もあるのだけれど、素踊りの会の時は自分の持っている着物で踊りました。ある時「手習子」を踊る事になって、そうしたら父がめずらしく着物を作ってくれるというので、とても嬉しかったです。
手綱ボカシに桜と橘が散らしてあり、それに合わせて桜と橘の花の丸文の帯を買ってくれました。その拵えは、寺子屋帰りの子供がのんびりと春の野辺を歩いている雰囲気にぴったりでした。





























お稽古の帰りは、尾張町の交差点まで歩き、上方屋というブロマイド屋さんで人気役者の写真を見たり、同じ通りの千代紙屋さんできれいな千代紙を見たり。どちらの店も種類が多かったので見飽きることなく、子どもなりに楽しんでいたの。