日月潭・渓頭  「高鉄」台中駅から一直線、さらに身近い | 台湾観光のブログ

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観光局のリーダーシップのもと「台湾好行」シャトルバスの運行が開始されて以来、台湾高速鉄道台中駅から、南投県の二大観光地、日月潭と渓頭へのアクセスは格段に良くなった。この度、南投県政府と地元バス会社の協力により、日月潭と渓頭を結ぶ定期観光バスが運行を開始、水里蛇窯、集集駅、竹山紫南宮、鹿谷など名所旧跡を経由している。また日月潭国家風景区(国定公園)に新たに向山ビジターセンターが落成したほか、観光局は集集、水里の一帯まで日月潭風景区の範囲と拡大した。南投県の観光産業は益々発展が期待される。



日月潭
水陸空の乗り物を楽しむ



台湾東部の太魯閣、南部の阿里山と共に来台の際にはぜひ訪れたい名勝、日月潭(ジーユエタン)。四輪車、自転車、船、ロープウエーと様々な乗り物を楽しめるのも魅力の一つだ。面積八百ヘクタール余の日月潭の湖畔には車道が走り、車や自転車で玄光寺、慈恩塔、玄奘寺、茶葉改良センター、文武廟、孔雀園などの名所を周遊できる。日本の建築家、団紀彦氏が周囲の景観と溶け込むように設計した向山ビジターセンターは、俯瞰すると建物がまるで山や湖を抱きかかえているように見える。






日月潭の周辺にはサイクリングロードがたくさんある。このうち、向山ビジターセンター付近から水社ダムと明潭出水口を結ぶ向山コースがメインだ。景観を楽しみながら、完成したばかりの永結橋と同心橋を渡ることができる。また毎朝九時から夕方五時の間、定期船が水社埠頭、伊達邵埠頭、玄光寺埠頭の区間を往復しているほか、ボートをレンタルして自ら漕ぐ事もできる。そして、最高地点一〇四四メートルに達するロープウエーからぜひ日月潭を一望したい。伊達邵から九族文化村の間、全長一・八七7キロを七分で結んでいる。


見所盛りだくさんの日月潭に加えて、観光局は、集集緑のトンネル、水里蛇窯、里花の郷など周辺の観光地も日月潭風景区に組み込んだ。日月潭風景区管理センターが打ち出したシーズン毎のお勧めプランは、春の山桜、夏の滝鑑賞、秋の入山もみじ、冬の白梅のほか、季節の変わり目には蛍の鑑賞、原住民豊年祭、花火音楽フェスタ、温泉フェスタの八つ。季節ごとに異なる日月潭の美を体感できる。

INFO
日月潭国家風景区管理センター
http://www.sunmoonlake.gov.tw(日本語、英語、中国語、韓国語)
問い合わせ0800-855595

INFO
台湾好行シャトルバス
www.taiwantrip.com.tw(日本語、英語、中国語、韓国語)
[日月潭線]
台湾鉄道台中駅⇔台湾高速鉄道台中駅⇔牛耳石彫公園⇔桃米坑⇔魚池⇔水社ビジターセンター
[渓頭線]
台湾鉄道台中駅⇔台湾高速鉄道台中駅⇔初郷⇔鹿谷⇔広興⇔渓頭

INFO
日月潭-渓頭シャトルバス
埔里⇔日月潭⇔水里⇔集集⇔社寮(紫南宮)⇔広興⇔渓頭



集集・埔里
ローカル線の風情を満喫



風情あるローカル線で知られる集集鎮。集集駅は台湾に残る数少ない木造駅舎のひとつだ。一九九九年の台湾大地震で損壊したが、修復されかつての姿を取り戻し、人気の撮影スポットとなっている。また集集鎮を通る一五二線道は百年を越える老楠が四キロにわたって続き、緑のトンネルを形成している。中でも集集線と並行する場所は婚礼写真のメッカ。集集駅付近はサイクリングロードが完備されており、自転車で緑のトンネルを訪れたり、街を散策するのもおすすめだ。




埔里鎮の桃米里に位置する桃米坑生態村。山と水に囲まれ、渓流が流れ、森や田畑、湿地があり、豊富な自然生態を育んでいる。一九九九年の台湾大地震で甚大な被害を受けた桃米村、その地域復興の物語は多くの人々を勇気付けた。桃米村には、阪神大震災発生後、地域の復興の象徴となった<紙の教会>「鷹取パワードーム」が神戸から移設されており、連帯のシンボルとなっている。埔里鎮では桃米村のほか、四十年以上の歴史をもつ製紙工場の広興紙寮や、紹興酒の製造で名高い埔里酒廠も訪れたい。




渓頭「松林町」
 日本風の妖怪村



漫画家水木しげるさんの出身地、鳥取県境港市では、水木氏の漫画に登場する妖怪がポストや自動販売機に出現するなど、妖怪の街として町おこしをおこない、人気を集めている。一方、台湾の南投県渓頭にも妖怪村がある。当地のホテル、明山森林会館によって作り上げられた日本風の街並みは、インターネットで評判を呼び、多くの若者が訪れる新たな注目スポットとなっている。


小さな店が並ぶ商店街は日本風に「松林町」と名付けられている。この地名は日本時代この土地の山林を育成した松林勝一氏を記念したもの。茅葺きの木造建築、赤い提灯、そして和風の衣装に身を包んだ店員たち。売られる物こそ台湾の食べ物や南投の名産品だが、まるで日本の里にいるかのような気分だ。


至るところに「枯麻」というマスコットキャラクターがいる。実はこれは日本語の「くま」から名付けられた台湾黒熊のキャラクター。ホテルの関係者によれば、元々は、当地の野生動物に親しみつつ、日本時代の生活を体験できる施設をつくろうと構想していたが、何気なく妖怪を登場させたところ評判となり、今や渓頭は妖怪村として知られる観光名所となったという。