
おはようございます![]()
神田です![]()
🚀今日のテーマ、「吃音(きつおん)」についてお話ししたいと思います。
吃音とは、言葉を話すときにうまく発音が出なかったり、途中で詰まったり、同じ音を繰り返してしまう状態のことを指します。
「うまく話せない自分が恥ずかしい」「人前で話すのが怖い」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実は私自身も、中学生の時不登校になり、人前で話すときに言葉が詰まることがよくありました。
クラスで発表する時、電話に出る時、自己紹介の時…。
「ちゃんと話さなきゃ」と思えば思うほど、声が出なくなってしまう。
そんな経験をした方も、きっと少なくないはずです。
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吃音は「個性」であり「症状」でもある
吃音は、心の弱さや緊張しすぎといった“性格の問題”ではありません。
脳の言語処理の特性による「話し方のクセ」であり、れっきとした言語障害のひとつです。
ただし、吃音は「治さなければならないもの」と捉える必要もありません。
近年では、世界中で「吃音をなくすこと」よりも「吃音と上手に付き合うこと」が大切だと考えられています。
つまり、“克服”ではなく、“共存”。
吃音を「自分の一部」として受け入れることが、第一歩なのです。
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吃音がつらいと感じるのは「自分を責めるから」
吃音を持つ人が一番苦しむのは、「言葉が出ないこと」そのものではありません。
本当に苦しいのは、「話せない自分を責めてしまうこと」です。
「なんで私は普通に話せないんだろう」
「相手に変だと思われたらどうしよう」
そう考えるたびに、どんどん自信を失ってしまいます。
でも、少し立ち止まって考えてみてください。
相手は、あなたがどもったことを気にしていないことがほとんどです。
むしろ「一生懸命話そうとしてくれている」と感じてくれる人の方が多いのです。
吃音は、あなたの人間性を損なうものではありません。
そして、あなたの伝えたい「想い」まで止めるものでもありません。
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吃音と上手に付き合うための3つのポイント
ここで、吃音と前向きに向き合うための3つのポイントをご紹介します。
① 無理に「治そう」としない
吃音を完全に無くそうとすればするほど、プレッシャーが大きくなります。
むしろ「少し詰まっても大丈夫」と自分に許可を出すことで、心が軽くなり、結果的にスムーズに話せることもあります。
② 自分のペースで話す
吃音の方は、急いで話そうとすると詰まりやすくなります。
焦らず、ゆっくり、自分のリズムで話すことが大切です。
「息をしっかり吸って、ゆっくり吐きながら言葉を出す」だけでも、かなり話しやすくなります。
③ 信頼できる人に話す
吃音の悩みは、なかなか人に理解されにくいものです。
だからこそ、信頼できる家族や友人、あるいは専門の言語聴覚士(ST)に相談してみましょう。
話すことで心が整理され、「一人じゃない」と感じられます。
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吃音があるからこそ、優しくなれる
吃音を持つ人は、他人の気持ちにとても敏感です。
自分が話せない苦しさを知っているからこそ、誰かの沈黙や戸惑いに優しく寄り添うことができます。
そして、言葉に詰まりながらも「伝えたい想い」を大切にしている姿は、とても美しいものです。
スムーズに話せることよりも、「心を込めて話すこと」の方が、ずっと人の心に届きます。
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最後に──焦らなくていい、自分のままでいい
吃音と向き合うというのは、決して簡単なことではありません。
でも、焦る必要はありません。
「うまく話せない日があっても、それが自分なんだ」と少しずつ受け入れていけばいいのです。
話すことが苦手でも、あなたの中にはたくさんの想いがあります。
その想いが、あなたの「言葉」そのものです。
吃音があっても、自分の声を大切にしていきましょう。
誰かに伝えたいことがある限り、あなたの言葉には力があります。
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