登山家ラインホルト・メスナー著の「死の地帯」に、『自分以外の何物も自分の生に意味を与えない』という一節があった。

文脈の流れからは、この結論や論理は読み解けなかったが、考えるヒントになった。

万人に共通する普遍的な人生の意味が見つけられたとして、それを誰かに教えてあげる。しかし、上記の文章のように、本当は人生の意味とは一人一人違うのかもしれず、普遍的な人生の意味などなく、人生の意味はこうだよと教えてがあげても、実際には何の意味も与えられていないかもしれない。

いや、そうではなく、万人に共通する普遍的な人生の意味はあるけれど、教えてあげて、それを本人が実際に実践しないと、その人の人生に意味は与えられないだけかもしれない。

ともあれ、人生の意味とは、神から「よくやった、100点中95点だ」と言われて、お褒めの言葉や褒美をもらって評価されるようなものではないということだ。

人生の意味とは、あくまで、自分で、自分自身で「よくがんばった、良い人生だった」と評価するものなのだろう。

自分で、過去の過ちや怠慢に反省と、努力や苦労に誇りを、理不尽なつらいことや報われない苦しみ、悲しみに納得を、そして、何よりも何の意味もないと普通は思われる自分の人生に自分で意味を見出すということが、本当の人生の意味だろう。。。。