父は現役で仕事をしていて
認知症でもないし
持病も何もない。
過去にうつ病を患ったことがあったので
精神的に不安定な所があるのかもしれないが
普段は明るく楽しい人だ。
歳のせいか
耳が少し遠くなってきたことは
自覚しているらしい。
私が洗面所で化粧をしていると
携帯のアラームが鳴った。
別の部屋にいた父が
「鳴ってるぞー」と言った。
そんなに大きな音ではなかったので
「この音が聞こえるなんて大したもんじゃん!」と言うと
パァっと笑顔になり
「そうだよな。テレビの音がちょっと聞き取りにくいんだけどな」
普通にできていたことが
できなくなっていくことが
歳を取るということ。
できなくなってきているのを
一番よくわかっているのは
本人。
「まだ大丈夫だね」と
他者が伝えてあげると
嬉しいんだね