年末年始で、私の中で大きな変化がありました。
いろいろと悩んだ末、私は「退職代行」を利用することにしました。
前回のブログで触れたとおり、10年も勤めてきた会社を退職するのに、第三者に間に入ってもらうことには抵抗がありました。
「逃げ」や「不誠実」だと自分自身を責める気持ちが、正直、まったくなかったわけではありません。
しかし、上司の「採用コスト」という冷やかな言葉を受け止めてからというもの、精神的に大きく消耗している自分がいました。
このまま直接話し合いを続けていても、どうしても建設的な会話になるイメージがわかず、さらに心をすり減らしてしまうのではないかという怖さが募っていたのです。
「実際に利用するまでは、どんな流れで手続きを進めるのだろう?」と少し不安がありました。
でも、意外なほどスムーズで、しかもLINEなどのチャットツールを使ったやり取りが中心だったので、煩わしさはほとんどありませんでした。
費用は2万円ほど。正直、すぐに出せる金額ではない方もいらっしゃるかもしれませんが、私の場合、「自分で辞意を伝える負担から解放される」メリットを考えると、十分に支払う価値があると感じました。
退職代行の担当者は、私の状況をヒアリングしたうえで、会社との間に入ってくれました。
退職届や必要書類の準備なども、順を追ってサポートしてもらえたので、思ったより迷うこともありません。
おかげで、退職の交渉がスタートしてからは、直接上司の声を聞くこともなく、気持ち的にはかなり楽になったと言えます。
いざ退職手続きが進み始めると、「本当にこれで良かったのだろうか?」という迷いがありましたが、、
それでも、不思議と罪悪感よりも「ほっとした」という感覚が勝っていたのです。
「やっぱり私には、この決断が必要だったのだ」と、心の底で納得できる部分があったのかもしれません。
10年勤めた会社を、こんな風に辞めることになるとは想像もしていませんでしたが、退職を切り出してから今日まで、気持ちの起伏が激しくて苦しかったのも事実です。
それを思えば、第三者に間に入ってもらうことで負担が軽減され、自分を少し大切にしてあげられたのではないかと思います。
退職後の生活を考えると、まずは失業保険(雇用保険)の申請が頭に浮かびました。
退職してすぐは収入が途絶える不安があるので、できるだけ早く「ハローワーク」に行って、求職の申し込みをしようと計画しています。
私の場合、会社都合ではなく「自己都合退職」という扱いになるため、給付が開始されるまでに一定の待機期間があります。
そのあたりの手続きや受給までの流れを事前に把握しておくことは、これからの生活設計を考えるうえでとても大切だと感じています。
山口県は都会ほど求人が多いわけではありません。
だからこそ、今後の就職活動は少し長期戦になるかもしれないという覚悟はあります。
ただ、10年間一つの会社で積み上げてきた経験やスキルを、どのようにアピールできるかを考える良い機会にもなるでしょう。
今までとは違う職種や働き方も視野に入れ、これをきっかけに自分に合った新しい道を探してみようと思い始めています。
人によっては、退職代行という手段は「最後の手段」かもしれません。
私も「できるだけ直接話をして、円満に退職したい」という思いが根強くありましたが、それだけでは解決しづらい状況に追い込まれることもあるのだと、今回痛感しました。
「辞めたくても辞めさせてもらえない」「限界なのに取り合ってもらえない」という状態で心をすり減らすより、自分を守るための行動を優先することが、決して悪いことではないと思えるようになりました。
そうは言っても、今もまだ大きな不安が完全に消えたわけではありません。
生活がある以上、次の仕事を探しながら不安定さと戦っていくことになるでしょう。
それでも、“自分が本当にやりたかったこと”に目を向けるきっかけを得たのは確かです。
退職を機に自己分析を進めるうちに、「私ってこんなことをやってみたかったんだ」と、意外な発見が出てくるかもしれません。
ちなみに今回はTorikeshiという退職代行サービスを利用しました。
次の一歩を踏み出すために
「退職」という大きな決断を経て、私は少しずつ前を向いています。
もちろん、実際に次の職が決まるまでには様々なハードルが待っているでしょう。
でも、日々感じていた「このままではいけない」というモヤモヤは、今回の行動を通じて確実に薄れてきたように思います。
退職代行を使うか使わないか、実は最終的には「どちらでも良い」のかもしれません。
本当に大切なのは、「自分の気持ちに正直になり、自分を守るための行動を起こすこと」。
その結果が退職代行の利用であれば、それは一つの選択肢として尊重されていいと、今なら素直にそう言えます。
もし、このブログを読んでいる方の中に、同じような葛藤や不安を抱えている方がいらっしゃるとしたら、
「周りの意見や社会の常識だけに縛られず、自分の心が本当に求めているものに耳を傾けてほしい」
と伝えたいです。
私もまだまだ迷いの中にいますが、その迷いこそが次の一歩を踏み出す大切な原動力になり得る。
どんなに小さな一歩でも、自分が決めて踏み出す一歩には大きな意味があるのだと、今では心から思えるのです。
ここからが、私の新しいスタート。
まずは失業保険の手続きを進めながら、少しずつ未来のビジョンを描いていきます。
いつかこの経験が「自分の人生をしっかり生きるための大切な選択だった」と胸を張って言える日が来ることを願って。