『大正琴とわたし』


私がはじめて大正琴に興味を持ったのは、
公民館での大正琴講座でした。
私自身は、ピアノ講師なので、別の教室でピアノレッスンをしていました。
お昼になると、毎回、大正琴の演奏で
「花は咲く🌸」が聞こえてきました。
すごく、楽しく演奏されている様子が目に浮かびました。

そこから、大正琴という楽器が、気になるようになりました。
当初の私の年齢で、大正琴に興味を持つ人は少なかったと記憶しています。

それから、本格的に大正琴を学ぶようになり、様々な方に多大なるサポートをしていただき、大正琴講師となりました。

大正琴は誰にでも弾ける楽器ですが、
誰でも上手に弾くことができる楽器ではありません。
奥の深い楽器です。

ピアノ講師でありながら大正琴の道へ
流派のしきたりなど無縁に生きてきた私は、
思い悩み離れようと思った時期もありました。

もういいかな…と諦めそうになった時、
大正琴演奏家の野田和響先生に出会いました。
和響先生に出会っていなければ、私は大正琴を辞めていたと思います。

野田和響先生の大正琴への熱い想いと、
独自に開発された演奏テクニックに魅了され、一から学び直しました。
はじめてお話しした際に、
「今のままだと、100年後には大正琴が無くなってしまう」
と聞きました。

大正琴が無くなるのはあまりにも寂しい。
若い世代に受け入れられるよう何かしたい!
何ができるかはわからないけれど、何もしないままで終わるのは嫌だと強く思いました。

そして、小さな小さな一歩として
「大正琴duo未来」
で活動することを決めました。

今までの大正琴演奏のイメージには無いような新しい選曲やハーモニー、奏法など、
次世代へ大正琴を繋げられるよう、新しい何かを取り入れながらやっていきたいと思います。

最後に、大正琴で私に関わっていただいた全ての方々に感謝致します。
有難うございました。
少しでもお返しできるよう、これからも演奏していきたいと思います。

令和元年12月23日 大正琴duo未来
kana