『うれしいことも悲しいことも、ともに乗り越えてきた親友3人組。40代を目前にしたとき、それぞれの愛と人生、そして突然降りかかる現実に、強いきずなで立ち向かう。 』(Netflix『39歳』公式より)
キービジュアルが公開された時に、春ドラマなのになんで背景が青々とした芝や木々でなく黄化や紅葉しかかってるんだろう…と感じたのですが、ああなるほど世代的なことかと納得。優しい光が溢れたテイストもこの作品を象徴しています。
キラキラとした青春時代、若さだけで突っ走れる時期は過ぎた。若者ではないけれど、中年と呼ばれるにも抵抗があるお年頃。『二度と戻らないあの頃』と美しい青春時代を回顧しながら、夜な夜な集まる三人組。どんなに努力をしても夢や希望が全て叶うわけじゃないという現実と挫折を知っているからこそ『このままで、この先もいいのか』『今までの生き方は正しかったのか』と考える。後悔しないためにも、人生設計を見直そうと考えてた矢先、彼女たちの中に突然、余命宣告を受ける友がいて…。
1話冒頭、葬儀シーンから始まるので、いきなり誰が亡くなるのかわかります(そんな)
残された時間をどう生きるか。
『私らしく生きる』ことを選択した彼女を強い絆で支えてゆく友人と周りの人たち。しかしそこに至るまでのそれぞれのキャラクターの葛藤は、派手な演出がない分『あなたの立場ならどうする?』と問われているようで身につまされます。(某店襲撃は謎だったけど)
『誰よりも楽しく旅立つ』ために、明るく笑顔で過ごす思い出づくりシーンが増えれば増えるほど寂しさも悲しみも倍増。そして最期まで自分らしくあるために”その日”と向き合い、粛々とエンディング準備をする彼女の凛とした姿にまた涙…過去を悔やみ、彼女との残された時間を取り戻したいと必死な彼に対して『それじゃ私の愛が色褪せてしまう』というセリフには大号泣。彼女を思う彼の愛の深さにまた号泣…
『誰よりも楽しく旅立つ』ために過ごした日々は、この先何年経っても永遠に『二度と戻らないあの頃』となって残された人たちの心にキラキラとした思い出として残るんだ…と思うとまた涙涙涙…「ラストは予想できるわ…」なんてうっかり思い込んでいると最終回の見事な回収にやられます。
最終回まで是非。