わたしのスーパーエゴは恋のキューピッドだった。


わたしたちは松村琉斗(まつむらりゅうと)と松村久真珠(まつむらくまじゅ)。
まるでゲニウスのような出会いをした2人。時折堕落することもあった。特に琉斗が。
そんなときには久真珠は祈り、祈りにより天界は感応し、久真珠に恩のあるくまの妖精が「キョーポオーモリ、キョーポオーモリ」と鳴き声で警鐘をならすのだった。
今日は私くまじゅが愛の世界をナビゲート。

片想いの相手は琉斗(りゅうと)。琉斗のいる病院を散策していると、薬品棚の上にたまっていた古いカルテをばさばさと落としてしまいました。カルテがばらばらと落ちてしまったとき、琉斗が私の二の腕をつかみました。
「危ないよ。」
私はその時琉斗と目が合い、さらには彼のこころの声が聞こえた気がします。
「これは落ちた」
後で考えたらそれは落としたカルテのことではなかったのでした。
「久真珠のノートも落ちてるよ。大事にしろよ。」
もっと言ってほしかったから、わざと眼鏡を落としました。
「久ちゃん(きゅうちゃん)、ノートと眼鏡だったらどっちが捨てれない?」
※久ちゃんは久真珠の愛称
「ノートだよ。あ、ありがとう。」 
心の中の裁判官が医師の琉斗に恋をしてはいけないと叫ぶ。
走って逃げていく久真珠さんの背中に琉斗は強い尊敬を感じていた。
「すばらしいノートだった……。」



(続きはまた後で書きます)