その① 健康編
□若者は、夢と希望で胸を膨らませる
―→年寄りは、糖と脂肪で腹を膨らませる
□若者は、体は頑強でも心がもろい
―→年寄りは、心は頑固でも骨がもろい
□若者は、受験、就活、婚活に追われる
―→年寄りは、ハゲとシラガ、シワとシミに追われる
□若者は、何かと偏差値や成績が気になる
―→年寄りは、何かと血糖値や血圧が気になる
□若者は、なかなか話が噛み合わない
―→年寄りは、なかなか入れ歯が噛み合わない
□若者は、金欠や不合格、採用漏れで途方に暮れる
―→年寄りは、抜け毛や物忘れ、詐欺に遭って途方に暮れる
□若者は、涙がこぼれないように上を向いて歩く(坂本九)
―→年寄りは、背骨が曲がってきたために.下を向いて歩く
□若者は、歩いていて転んでも、すぐに立ち上がる
―→年寄りは、歩いていて転ぶと、なかなか立ち上がれない
□若者は、鳥の胸肉ともも肉はどちらが健康に良いかを真剣に語り合う
―→年寄りは、それを女性の話と間違えて「どっちもすばらしいじゃないか!」
□若者は、故郷の母を招いて「東京だよ、おっかさん!」
―→年寄りは、今は亡き母を想い「糖尿だよ、おっかさん!」
その② 恋愛編
□若者は、美しい女性、可愛い女性を見ると奮い立つ
―→年寄りは、どんな女性を見ても、もう奮い立たない
□若者は、思いがけなく恋に溺れる
―→年寄りは、思いがけなく風呂で溺れる
□若者は「恋いかな……」と思うと胸がときめく
―→年寄りは「恋いかな……」と思うと不整脈が始まる
□若者は、激しく抱き合って、髪と衣服が乱れる
―→年寄りは激しく抱き合ことを考えただけで、息と脈が乱れる
□若者は、失恋に泣き、失敗に泣き、かなわぬ夢に泣く
―→年寄りは、足腰の痛みに泣き、子供に叱られて泣き、歳を数えて泣く
□若者は、カネも相手もなく前途も暗いので、なかなか結婚できない
―→年寄りは、カネも相手もなく前途も暗いので、なかなか離婚できない
□若者は、温泉で女湯に入ったことに気がつくと、慌てて逃げ出す
―→年寄りは、温泉で女湯と気づいても、女性が入ってくるまで待っている
□若者は、「いつの間にか失恋」に気づいて悲しむ
―→年寄りは、「いつの間にか尿漏れ」に気づいて悲しむ
□若者は、恋人に「今夜は帰りたくない」と囁く
―→年寄りは、知らない人に「今夜は帰り方が分からない」と呟く
□若者は、恋人のうしろから手を回して「ぼく、誰―れだ?」
―→年寄りは、妻と向かい合っているのに「あんた、誰―れだ?」
その③ 生活編
□若者は、仕事に追われて、時に食ベることを忘れる
―→年寄りは、仕事などしていないのに、時に食べたことを忘れる
□若者は、なかなかヘソクリができない
―→年寄りは、すぐにヘソクリの場所を忘れる
□若者は、用事を思い出すと、すぐに立ち上がって出かける
―→年寄りは、用事を思い出しても、すぐに忘れてまた座る
□若者は、食べかけのリンゴを床に落とすと、汚いからとすぐに捨てる
―→年寄りは、食べかけのリンゴを床に落とすと、もったいないと拾って食べる
□若者は、スマホでゲームをしながら、道を歩いている
―→年寄りは、何もしていないのに、道で転んでいる
□若者は、電車の中で年寄りになかなか席を譲らない
―→年寄りは、電車の中で座っている若者を睨みつける
□若者は、同窓会で食事のあとは、みんなでいっしょに二次会へ
―→年寄りは、同窓会で食事のあとは、それぞれに隠れて薬飲み
□若者は、運転免許を取れても、車が買えない
―→年寄りは、車を買えても、運転免許を取り上げられる
□あっ危ない!若者は、わざと車をぶっ飛ばす
―→あっ危ない!年寄りは、ついつい間違えて車をぶっ飛ばす
□若者は、笑えば笑うほど脳と神経が活性化する
―→年寄りは、笑えば笑うほど「いよいよだな……」と思われる
その④ 人生編
□若者はふと、自分探しの旅に出る
―→年寄りはふと、みんなに探される散歩に出る
□若者は、長く生きるかではなく、ひたすら「どう生きるか」を心がけている
―→年寄りは、どう生きるかではなく、「長く生きることだけ」を心がけている
□若者は、世の中のために「何かしたい」と心掛けている
―→年寄りは、世の中のために「何もできなかった」と感じている
□若者は、心に大志を抱き、命がけで前に向かって進む
―→年寄りは、下腹に大石を抱き、命取りの膀胱炎になる
□若者は、マリリン・モンローやアラン・ドロンを知らない
―→年寄りは、マリリン・モンローやアラン・ドロンをもう忘れた
□若者はまだ、夫婦愛や人生の喜怒哀楽をほとんど知らない
―→年寄りはもう、夫婦愛や人生の喜怒哀楽をほとんど覚えていない
□若者(少年)、老い易く、学成り難し(中国の格言)
―→年寄り、折れ易く、回復成り難し
□若者は、東京オリンピックを見たい、参加したいと願っている
―→年寄りは、東京オリンピックまで、生きているかどうかを心配している
□若者は、親に向かって「子は親を選べなかった!」と叫ぶ
―→年寄りは、子供に向かって「親も子を選べなかった……」とため息をつく
□若者は、ただ黙々として、ひたすら「荒野」を目指す(五木寛之)
―→年寄りは、ただボーッとして、ひたすら「三途の川」を目指す
創作・編集 山元泰生