待ち受ける試練は――。


タンザニアでバックパックに軽油をぶちまけられる事件、あれで底を打った、と思いたかったが現実はまだまだ続く。


すべては2025年12月から始まっている。


‘25/12

ダハブ。雨など降らぬはずの土地で、借家が洪水。部屋は一瞬で水浸しになった。乾いた大地への信頼は、あっさり裏切られる。


‘26/1  ケニア 

風邪か、それとも別の何かか。高熱でホテルに五日間の缶詰。外に出ることすらできない。旅に出ていながら、どこにも行けない時間。


‘26/2  アフリカ

トゥンドゥマ国境行きのバス。乗務員がバックパックに軽油をぶちまける。事故なのか雑さなのか、もう判断する気にもならない。ただ、すべてが軽油のあの不快臭に変わった。


‘26/3

喜望峰へUberで向かう。

喜望峰、ケープポイント、ボルダーズビーチ。いわゆる三点セット。しかしドライバーは素人同然。結局、辿り着いたのは喜望峰だけだった。


‘26/3  搭乗拒否

ヨハネスブルクの空港。南アフリカ航空のブラジル行き。たらい回しにされた挙句搭乗拒否。

自社の便もわからないスタッフ、表示されない電光掲示板、タイムアウト、ここまで来て進めない。


‘26/3 スマホ強盗

サンパウロ スマホとRevolutカードを奪われる。一瞬で、生活の中枢が消える


‘26/3 買い直した中古スマホ

今度はリオデジャネイロでひったくり未遂。反射的に蹴りをいれる


‘26/3  不正送金

サンパウロで奪われたスマホ

パスコード突破され不正送金の通知

セキュリティが機能し未遂で終わる


‘26/3

緊急帰国

金融機関アプリの停止

全てのカードの無効化と再発行 受取り

旅中持ち物の完全見直し

二十日間の再準備期間を経て、ペルーへ。


旅に光が差しはじめた

日本での二十日間。

心身は確実に戻った。

やはり日本は寝ること、食べること、移動すること、何をするにも考える必要が無い

心と身体の休息


旅中は365日判断を続けるということ。

行き先、宿、食事、移動、すべて自分で判断し探し調べ決断する 

100%気が休まる瞬間はほとんどない

精神不安定、注意力の散漫、集中力の低下、どこかで確実に削られていく


慣れと警戒、そして、力の緩急

張り続けても、緩めすぎても駄目。その間を探りながら進むしかない


ペルー、ボリビアでは、これまで見たことのない風景、人々、空気があった

旅の新鮮さというものをようやく思い出した


チリへ 標高4549mの国境 動くだけで息苦しい


長いトンネルを抜けたかどうかわからない

同じ暗さでも慣れてきたのか、歩き方が変わったのか、ただゆっくり進むしかない


名古屋を出発し、ラオスから始まった西回りの世界旅は、ブラジルから成田へと地球を一周しドタバタの緊急帰国で不意に幕を下ろした。


再スタート!

二十日間の充電を経て、成田から再出発し東回りでペルーから地球二周目へ

何があっても旅はやめられない


金無し、職無し、家族無し

あるのは死ぬまで残された時間だけ

年金老人の旅はまだまだつづく



2026/4/16   放浪老人GG


リアルタイム投稿 /61才10ヶ月




放浪老人記 GG 2026/5/1