生理痛があっても1ヶ月のうち1~5日間程度で、それ以外の日には何ともないため、たいした問題ではないと思いがちですが、実はたいへんな問題を抱えていることも少なくないのです。
特に「瘀血」(おけつ)と呼ばれる「血液の流れが悪くなっている~血液が溜まったり固まったりしている」ものは特に(鎮痛剤が効きにくいほど)痛みが強く、不妊の大きな原因にもなってしまいます。私はこれまでの経験から【瘀血を改善せずに子宝が授かることはほぼ不可能】と感じています。反対に瘀血がきっちり取れれば、妊娠がとてもしやすくなります。
この瘀血による生理痛が強く現れやすい代表的な疾患には次のようなものがあります。
1.子宮内膜症(20~40歳代に多い。子宮内膜様組織が子宮の内側以外に生じてしまう疾患。)
①卵巣に発生した「卵巣チョコレート嚢胞」
②直腸と子宮の癒着が起こる「ダグラス窩閉塞」
※腹膜の表面に起こるものもあるが、それでは生理痛が現れにくい。
2.子宮腺筋症(30歳代後半~40歳代の経産婦に多い。子宮筋層の中に子宮内膜様組織を生じて周囲に炎症を生じ、さらに痛みが強く現れる。)
3.子宮筋腫(30~40歳代に多い。子宮の内側に向けて発育するものが生理痛が強く出やすい。)
【瘀血による生理痛の特徴】
生理直前〜前半の刺すような、または締め付けられるような強い痛み。鎮痛剤は早めに飲まないと効きにくい。経血と共に大きな血の塊や内臓みたいな固形物が排泄される。舌全体が紫色。舌に紫色の点々がある。舌の裏の静脈が膨らんでいる。不正出血があることも多い。
舌の紫色というのは見慣れないとわかりにくいので、店頭でお気軽にお尋ねください。
【生理痛に対する漢方薬の効果】
お身体にあった適切な漢方薬を利用すれば、とても良い効果が引き出せるものが多いので、ご予約の上ご相談くださることをおすすめしています。