桜と木この公園の桜を何度見ただろう。もう、これは絶対に、最後だ。桜は毎年、見事に咲き、一瞬で消えてゆく。でもその一瞬を見せてくれるのは木であり、根である。ちょっとやそっとのレベルではない。嗚呼、生かされている。抱き締められている。だから、咲ける。花散れど容易くはない木は児らを乗せても折れぬ根をはっている