こんにちは。
神戸メンタルサービスの平です。
今年のゴールデンウィークの前半に、「売れっ子カウンセラーの秘技を伝授する」というスペシャルなイベントを開催することになりました。
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1980年代の終わりごろ、私はあるきっかけで学校での講演会を引き受け、それがご縁で地域での心理学の勉強会やボランティアのカウンセリングを開始することになりました。
そして、親子関係や子育ての相談を受けていると、そこにはじつは男女関係に関する問題が必ずといっていいほど隠れていることに気づき、びっくりしてしまったのです。
驚くと同時に、こんなことも思いました。
「男女関係について、がまんして、あきらめるという状態で結婚生活を送っている人が、日本全国に数え切れないほどいるのではないか。だとしたら、そこにはものすごく大きなカウンセリングのマーケットが存在するはずだ」、と。
現在、本屋さんに行けば山のようにある恋愛に関する実用書なども、まだ一冊も出ていないような時代でした。
ただし、マーケットを開拓するにせよ、私一人でがんばったところでできることは限られています。「日本でカウンセリングを普及させるためには、多くのカウンセラーをつくらねばならない」とそのときすでに私は感じていました。
当時、国内ではカウンセラーとして起業した人も若干はおりました。が、当たり前といいますか、そのほとんどが集客に失敗し、私の知っているかぎり、生業としてやっている人はいませんでした。インターネットもない時代でしたから、いま以上に集客は難しかったのです。
また、前回もお話ししたように、当時の日本の主流は聴くことに徹する傾聴中心のカウンセリングで、それでは顧客はきっと満足しないだろうと考えました。
それで、自分が将来、カウンセラーを育成し、カウンセリングを提供していこうとするならば、「心理分析ができ、心理療法までできるカウンセラーを育成しなければいけない」と考えたわけです。
その育成には相当の時間がかかりますが、簡単に育成できるようなシステムであったら、いずれ資本力のある大手企業にすべて持っていかれてしまうでしょう。その意味でも、付加価値の高いカウンセラーを養成する価値は大きいと思われました。
また、その当時の家電量販店は現在と同じように、町の電気屋さんにとってかわる大きな勢力になっていましたが、量販店の大きな魅力は、30台も40台もあるテレビの中から自分の1台を買うことができることでしょう。
それと同じように、「数々のカウンセラーの中から“マイ・カウンセラー”を選べるようなシステムをつくりたい」と思いました。町の小さな電気屋さんでテレビを買う人がどんどんいなくなったのも、“選ぶ”ということを人はしたがるからなのです。
同時に、ものを買うときに試供品やお試し体験が必要であるように、「何人かのカウンセラーを試して、あなたのお好みの相談相手を見つけてください」というシステムも作りたいと考えました。それが、現在、私どもで用意しているプロ・カウンセラーの初回無料などにつながっています。
‥‥そんなふうにイメージはどんどん湧いてくるのですが、それ以前に、どのようにして一般の人々に心理学に興味をもってもらうかということが重要な課題でありました。
そして、アブラ汗を流しながら考えておったところ、テレビで流れていたあるCMに出会ったのです。
それは、リクルート社の『ケイコとマナブ』という情報誌のCMでした。
『ケイコとマナブ』はさまざまなお稽古事やカルチャースクールの情報を詰め込んだ本で、一冊の中に2,800ほどの情報が掲載されていました。
このCMを見た瞬間にこんなふうに思いついたのです。
「そうだ、みんな、男女関係で苦しんでいるのであれば、“恋愛のお稽古”をコンセプトに周知を図ればいいのではないか?!」
男性と女性であれば、男性は恐がりかつガンコなので、ターゲットは女性に絞ること、そして、女性たちがいちばん興味のある恋愛や結婚と心理学と合体させた学びを提供し、興味をもってもらおうと考えました。
心理学という心の学問を学んでもらうために、みなさんに恋愛心理学という撒き餌を撒いたわけですね。
これが、いま、みなさんに興味をもっていただいている“恋愛心理学”をつくるきっかけとなったわけです。
さっそく『ケイコとマナブ』に広告を出したわけですが、問合せはほとんどありませんでした。たまにあっても「おたくはいったいなにをしているのですか?」というようなものばかり‥‥。
結果、一般の人よりも、私どもに興味をもってくださったのがマスコミの人たちでした。「恋愛のお稽古? なんかおかしいな。取材に行ってみよう」というかんじでやってこられたのです。
最近になってYouTubeのチャンネルで私どもを知った方は多いと思いますが、いちばん最初に動画の私に出会ったとき、「なんだ、このオヤジ?」と思った人は多いですよね。それとだいたい同じ状況です。
でも、みなさん、実際に取材をしてみると「このオヤジ、けっこういいこと言ってるんじゃないの」と思われるようで、最初の印象が悪かったぶん、コントラスト効果が働いて、いい話が浮かび上がったりするんですね。
で、多くのマスコミが私どもを好意的に紹介してくれたおかげで、私どもは急激に大きくなったのです。
ちなみに、当時の私はサラリーマンだったので、副業禁止規定があり、たくさん儲けるわけにはいきませんでした。その事情がまた、私どもの会社を大きくする要素となったのです。
(つづく)
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