はじめに
新型コロナウイルスの派生株「KP.3」が注目されています。この派生株に対して、現行のワクチンが効きにくいと言われていますが、その理由とは何でしょうか。本記事では、KP.3株の特性とワクチンの効果について詳しく解説します。
KP.3株の特性
KP.3株は、親系統株であるオミクロンJN.1株と比べ、自然感染やワクチン接種により誘導された中和抗体に対して高い逃避能を有しています。これは、KP.3株が現在の主流行株であるオミクロンJN.1株やオミクロンKP.2株より高い伝播力(実効再生産数)を有することを意味します。
ワクチンの効果とKP.3株
感染中和試験の結果、オミクロンKP.3株は、これまでのオミクロン系統の流行株の既感染もしくはブレイクスルー感染(breakthrough infection, BTI)、またはオミクロンXBB.1.5株対応1価ワクチン接種によって誘導される中和抗体に対してオミクロンJN.1株より高い逃避能を示すことが分かりました。これらの理由から、KP.3株はワクチンが効きにくいと言われています。
おわりに
ワクチン接種は重症化や死亡を防ぐ効果がありますので、引き続きワクチンの接種が推奨されています。新たな変異株に対するワクチンの開発も進められています。このような情報は日々更新されていますので、最新の情報を確認することをお勧めします。新型コロナウイルスとその派生株についての理解を深め、適切な対策を講じることが重要です。