フィンランドのテクノロジー企業であるステディ・エナジーは、フィンランド初かつ世界でも珍しい小型モジュール原子力発電所(SMR)のパイロットプラントの建設を来年開始する予定です。
”Finnish technology company Steady Energy will commence construction of Finland’s first small modular nuclear (#SMR) pilot plant in Finland next year, the first of its kind in Finland and one of the only few globally.” 👇#energy #nuclearenergy https://t.co/j5rE9YWs6i
— Terhi Bunders (@TerhiBunders) June 7, 2024
このプロジェクトは、フィンランドの首都ヘルシンキや他の2つの都市を含む潜在的な立地が検討されています。
パイロットプラントの概要
ステディ・エナジーのパイロットプラントは、フィンランド設計のSMRユニットの実物大の運用モデルとして機能します。
実際の発電所とは異なり、パイロットユニットは核燃料の代わりに電気要素を使用してリアクターカプセル内で熱を生成します。
主な目的は、運用特性をテストし、実際のプラントの建設に必要なサプライチェーンを各メーカーと確立することです。
未来の展望
ステディ・エナジーは、ヘルシンキの地元の公共事業体ヘレンや東フィンランドのクオピオエナジーと最大15基のリアクターの納入に関する意向書に署名しています。
最初の運用プラントの建設は2028年に開始され、最初のユニットは2030年までに稼働する予定です。
SMRは、従来の大型原子炉に比べて建設コストが低く、資金調達の選択肢が広がり、設置場所の柔軟性が高いという利点があります。
これらの特性により、SMRは特に化石燃料による発電所の置き換えや、需要に応じて容量をスケールアップすることが可能です。
グローバルなSMRの展望
世界的には、SMRは今後数十年にわたって重要な役割を果たすと予想されています。
SMRは、特に排出量が多い産業部門のネットゼロ目標を支援する上で、ますます重要な役割を担うと見られています。
また、SMRは、従来の大規模な原子力発電所の建設に代わる選択肢として登場しており、よりシンプルで安全、かつコスト効率が良いとされています。
フィンランドのSMRパイロットプラントの建設は、フィンランドのカーボンニュートラルな未来に向けた重要な一歩であり、クリーンなエネルギー源としての原子力の可能性をさらに広げるものです。
このようなイノベーションは、世界中のエネルギー問題に対する持続可能な解決策を提供する可能性を秘めています。フィンランドのこの取り組みは、他国にとっても模範となり、グローバルなエネルギー転換に貢献することでしょう。