ステンドグラスの美しさは、光を再放出する量子ドットによるものです。その色は量子ドットのサイズにより決まります。2023年のノーベル化学賞は、これらの粒子の発見と合成に対して授与されました。
量子ドットとは何か?
量子ドットは、半導体材料から作られたナノスケールの粒子で、光を吸収して再放出する能力があります。このプロセスは「蛍光」と呼ばれ、量子ドットのサイズと形状によって決まる特定の波長(色)の光を放出します。つまり、量子ドットのサイズを変えることで、放出する光の色を制御することができます。
ステンドグラスと量子ドット
ステンドグラスは、その色鮮やかさを量子ドットのこの特性によって得ています。ガラスに含まれる金属イオンが量子ドットとして機能し、特定の色の光を放出します。たとえば、金イオンは赤色の光を、銅イオンは青色の光を放出します。これらのイオンがガラス全体に均等に分布しているため、光がガラスを通過するときに一様な色が生じます。
大阪カテドラル聖マリア大聖堂内部の一部です。ステンドグラスがいっぱいで美しく明るいカテドラルでした。 pic.twitter.com/BcYOvrOBXW
— 愛 〜†Ave Maria〜 (@Teresa201611131) January 16, 2017
こちらはデジカメで昼間に写したカトリック夙川教会の様子です。ステンドグラスが綺麗! pic.twitter.com/FMZF7EED
— 風信子(ひやしんす) (@hyacinth_haru) November 25, 2012
量子ドットとノーベル化学賞
2023年のノーベル化学賞は、量子ドットの発見と合成に対して、Moungi G. Bawendi(マサチューセッツ工科大学)、Louis E. Brus(コロンビア大学)、Alexei I. Ekimov(Nanocrystals Technology Inc.)に授与されました。これらの微細な粒子は、そのサイズがその特性を決定するほど小さいです。量子ドットは現在、テレビやLEDランプから光を放出し、また生物学的組織のマッピングにも使用されています。
量子ドットの他の応用
しかし、ステンドグラスが美しいだけでなく、量子ドットは他の多くの応用分野でも重要です。例えば、太陽電池、LEDディスプレイ、バイオイメージングなどです。これらの技術では、量子ドットの蛍光特性が利用されています。
まとめ
以上からわかるように、ステンドグラスの美しさは科学的な原理に基づいています。それはまた、科学と芸術がどのように結びついているかを示しています。次回あなたがステンドグラスを見るときは、その背後にある科学を思い出してみてください。
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