~ 2022年 自選10句 ~下駄の音のふたつになりて朧かなはこべらをつつくヒヨコの尻円き絡む糸切らずにほどく日永かな花ひらり今宵栞となりにけり息止める夜もあり風鈴の無音集合の夏野のヘソはここらへん振り返る道に人なし草の花オチを知る落語で笑ふ今日の月恋する蜜柑放物線を描く寒月や向ひ合せに建つラブホ