Category : FASHION

2020 / OCT / 18  by MIKI TAKEDA(Tailor Bijoux)

 

 あたたかな素材に身を包むのが恋しくなってきた今日この頃、ふわふわのファーは普遍の人気アイテムですよね。今日は度々論争が巻き起こるファーについて考えてみました。

 

エコファーとは?

 エコファーは合成繊維を使って自然の毛皮に似せて作られた素材ことで、フェイクファーとも呼ばれますが、この名前が論争を呼ぶ紛らわしいポイントかもしれません。

 

 エコは「Ecology(環境)」から来ているのですが、はたして環境に良いということなのでしょうか?それではリアルファーへの代替品としてのエコファーの主張の部分をもう少し詳しくみていきましょう。

 

 

世界のエコファー運動

 

 

 ハイブランドでは元々レザーフリーを貫いてきた「ステラ マッカートニー」以外にも、「プラダ」や「グッチ」、「マイケル・コース」、「ラルフローレン」、「ヴィヴィアン・ウエストウッド」などが毛皮の使用を禁止したファーフリー宣言をしています。

 

!Breaking News!

最近入ってきたニュースでは、アメリカのカリフォルニア州において動物の毛皮の販売を禁じる法案が成立し、2023年1月より施工されるそうです。

アメリカでは既にサンフランシスコ市やロサンゼルス市、ウエストハリウッド市やバークレー市は毛皮製品の販売を禁止しています。

 

 これらの毛皮廃止に対する主張はどれも人道的な理由に起因しています。興味のある方は(ぞっとする描写に出会うので)覚悟して調べた方が良いのですが、毛皮を産業とすると毛皮だけの為に動物を繁殖させて無残な方法で殺すという事になってしまい、その部分が消費者の嫌悪感を掻き立て「こんな事が起きるなら私たちは毛皮なんて欲しくない!(使わない!)」という主張となっています。つまり、毛皮廃止は環境への配慮ということではなく、「倫理的、人道的に良くない」という部分に強く結びついていることとなります。

 

 

環境への影響、サスティナブル

 では、環境に対しての見方はどうでしょうか?エコファーは化学繊維でできていることは前述しましたが、生産時や洗浄時に必ずプラスチック・マイクロファイバーが排出され、それらはどの水処理システムでもろ過できない為、深刻な海洋汚染の原因の一つになりえます。つまり、エコファー自体は環境に良いかというと違うのです。

 

 このように環境の専門家かから見ると、毛皮廃止の活動家とは全然別の見方となります。つまり、エシカルか、持続可能な環境への配慮かを天秤にかけることで、こんなにもファーの論争は分かれてしまうのですね。

 

因みに環境の専門家の視点から言うと、論ずるべきはそこではなく、ファッション業界の問題と言うと「そもそものファッションの過剰消費」の方が深刻だということです。

 

 

筆者の考え方

 では、われわれ消費者の個人レベルではファーとどう向き合えば良いのでしょうか。ここでは筆者の個人的見解で結ばせて頂きますが、ポイントを箇条書きにまとめてみましたので、読者の皆様に少しでも参考になる部分があれば嬉しいです。

 

Point. 1  過剰なエコファー推進はリアルファーに対抗するマーケティング戦略かもしれないので、共感するからといって過剰に消費するとは違うと思う。

Point. 2  他の衣類素材のウールや絹など本物の素材はやはり高くて上質なように、本物の毛皮も美しさと価値がある。縁があって手元に来たものやヴィンテージ品をお手入れしながら長く使うべき。

Point. 3  個人的にエコファーはハイブランドに対するファストファッションのような位置づけ。どちらか主義を決めるのではなく両方をシーンに合わせて活用すれば良いと思う。

 

 

 

 

 

 

ここまでお読み頂きありがとうございます。ご意見・ご感想頂けると励みになります。

 

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文責 : 武 田 美 樹 / Tailor Bijouxオーナー兼デザイナー

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