家族のキセキ -62ページ目

家族のキセキ

「家族」をテーマに日々の生活を綴っています

12年前の初秋。

天気が良くてポカポカとしていた。


その日、私は遅番だった。

16時からの出勤。


そして、元彼が赴任する日だった。

あの頃、春と秋に人事異動があった。



私が出勤すると、

窓に向った机に見慣れない背中があった。

あ~。今日新しい人来るんだっけ・・・・。


窓からの暖かい陽を受けて、ぽかぽかした背中。

背中しか見てないのに、

なぜかぽかぽかした気持ちになった。

やさしい雰囲気だった。



それから、2~3週間後に同年代の仲間たちの飲み会があった。

6~7人はいたと思う。

誰が企画したのかわからないけど、

あの頃はしょっちゅう仲間たちとワイワイ遊んでいた。


その中にいつの間にか元彼も参加するようになった。

少しずつ他愛もないことを話すようになった。

でも、仲間の中の一人でしかなかった。

楽しかった。




いつものように街からタクシーに乗り合わせて帰宅。

友人と元彼と私。

同じ方向だった。近所と言えば近所だった。

5分も歩けばお互いの家に行けるくらいの距離だった。



いつものように中間地点にある友人宅の前で解散。

友人とはそこで別れ、私と元彼は少し歩きだす。

2分くらい歩いたところで元彼とさよならする地点。


「じゃあねぇ。おやすみ。」

そう言って、手を振り歩き出す。


「よってかない?」

と、元彼。



すでに歩き出していて私は、驚いて立ち止まる。

「なんで?」


「なんとなく・・・・」


「・・・・・・・」

少し考える。

「今日は、遅いからまた今度ね。」



驚いた。

その時まで、ただの友達としか意識していなかった。



このときから、私の中で元彼に対する気持ちが違ってきていた。