EU離脱後の英国がアグレッシブに動いている。

 

英国政府は1月31日、日本などアジア太平洋地域の11カ国で

構成されるTPP(環太平洋パートナーシップ協定)自由貿易圏

への加入に向け、2月1日に正式に申請した。

また、日米豪印戦略対話、通称クアッド(Quad)への参加に

消極的な韓国に代わって、英国が参加する。

英国は新型空母クイーン・エリザベス号を南シナ海と

日本の南西諸島周辺に長期配備するといわれる。

 

また英国は、英国と米国、カナダ、オーストラリア、

ニュージーランドが機密情報を共有する

「ファイブ・アイズ(Five Eyes)」に日本が参加して

「シックス・アイズ」に改編することを望んでいる。

ブレグジットで脱退したEUとの葛藤が高まるなか、

日本との連携を通じてインド・太平洋地域での存在感を高め、

国際的な影響力を挽回したい英国と安保・経済両面で

中国を牽制する友軍を獲得したい日本と利害が一致した。

クアッドに英国が加わって、

「クインテット(5人組)」に拡大すると、

アジア・太平洋地域における韓国の立場が一層弱まる

という見方が浮上している。

米英関係は特別であり、

日本と英国は日英同盟を締結した歴史がある。

オーストラリアは英連邦に属しており国家元首は英国王だ。

インドはかつて英国の植民地で、旧日本軍の援助を経て

独立した。クアッドの4カ国中、日本を除く3カ国は

韓国より、むしろ英国との関係が深い。

 

さて、ここで日本近現代史の勉強だ。

日英同盟(英: Anglo-Japanese Alliance)は、

1895年の日清戦争で清国が日本に敗北したことを背景とした、

日本とイギリスとの間の軍事同盟である。

同盟の期間は

1902(明治35年)-1923(大正12年)

その間、日本は

1904-1905 日露戦争(第0次世界大戦)勝利

これにより樺太の北緯50度以南を割譲させ回復。1943年内地に編入。清の露租借地であった関東州を引き継ぐ。また、南満州鉄道附属地における行政権を獲得した。

(勝利には英国が秘密裏に協力している)

 

1910 韓国併合

(英国が日本の朝鮮半島の権益を認めていた)

 

1914-1918 第1次世界大戦で英国と共に戦勝国

これにより日本は南洋諸島(サイパン、パラオ、トラック等)を国際連盟の委任に基づき統治する委任統治区域として敗戦国ドイツから引き継いだ。

 

かほど日本にとって輝かしい同盟であった。と、

過去形で書いたが実は事実上、

既にほぼ100年振りとなる日英同盟を結んでいる。

日英安全保障共同宣言が

日英同盟2017だとすれば、

シックス・アイズ構想に英国が日本を正式に招待したことが

日英同盟2020だ。

その証拠に、

既に英国政府は外交文書や公式ツィッターなどでは、

一貫して日本をパートナーではなく、「allies(同盟国)

と呼ぶようになっている。

 

英国は1968年以来続けてきた伝統的な

「スエズ以東からの撤退」という方針を転換し、

スエズ以東へ戻ることを表明したのだ。

日-米-英同盟について、米英は歴史的経緯から

信用ならぬ点も多々あるが、日本が中国と対峙し

生き残るためにはコレしかない。

 

アングロサクソンと手を組めば大丈夫だ。

下手にドイツ語やイタリア語をしゃべる奴らと

手を組むとヒドイ目に遭うってのが、

日本のトラウマなってる。