1 太極拳の立ち方
(1)並歩(ビンブー)
動作:足先を並行にしてたつ。
・足の裏は、最初全体で立っていて、徐々に踵に重心を移していくと、
足の指が伸びやかに伸びる地点がある。そこがその人の重心の位置である。
足の土踏まずの部分よりやや踵よりにあるのが普通である。
俗に言う踵に乗るは間違いで、踵に乗ってしまうと、前から押された時の安定性に欠ける。
・肩の力を抜き、丸胸抜背する。肩の力を抜くと自ずと胸が丸くなるが、
その時虚領頂頸にする。
すなわち、えり(首の付け根)を虚(力を抜く)にして頸(首)を頂(伸ばす)。
肩の力を抜き首を伸びやかにする。
そうすることによって、胸がすぼんだ形にならないで力を抜くことができる。
その前に、背骨の力を抜き(抜背)湾曲した背骨を真っ直ぐにする。
すなわち、背骨の力を抜き、真っ直ぐになると、自ずと収臀(尻を収める)する。
収臀と称して骨盤を前に突き出す動作をするのは間違いである。
・足は、足裏の重心に全体重が乗る以外は力を入れない。
このとき、膝は自然に曲がり、股関節がやや開く。片方の足に重心を移動した時
膝から崩れないように注意が必要である。これは、上半身に力が入っている状態でよく起こる。
(足を脱力した時)
・腕は、肩の力を抜き自然に伸ばす。指先は、力を抜き自然に伸ばし
足のツボ風市のあたりに置く。
・目は自然に開き、水平に遠方を見る。(周辺を人に囲まれている時の見方)
・顎は自然に垂らし、突き出したり、引いたりしない。
なお、これは、並歩(ビンブー)のみの用法なので、他の歩法で同じようにしないよう注意が必要である。