今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、

“SSー126 スコルポノック” です。

 

 実写映画第7作、“トランスフォーマー/ビースト覚醒” に登場した、プレダコンの

“スコルポノック” が、

スタジオシリーズ デラックスクラスで発売されました。

 

 今度の実写映画にはマクシマル、プレダコン、テラーコンが登場する・・予告で、実写版ビーストウォーズを期待したファンも多かったろうと思いますが、実際のところメインヴィランがユニクロン配下のテラーコンで、プレダコンは量産型スコルポノックが出てきただけ。

 作中ではとくにプレダコンと呼ばれることもなかった気がします。

 映画の内容自体は、僕は十分満足でしたけども、次回作以降にプレダコンが本格参戦してほしい気持ちはあります。

 さて、そんな感じでビースト覚醒劇中での印象は完全にユニクロン配下のテラーコンの下っ端という感じだったスコルポノック。

 そもそも冒頭のマクシマルの故郷襲撃の時点でユニクロン側でしたしね。

 しかし、トイその他の設定では頑なにプレダコンと言い張っています。

 ともあれ、モチーフ的にもわりと人気のあるキャラなんでしょうね。実写第1作にも登場していますし。

 今回のビー覚版トイも、このスタジオ版含め3種類発売と、敵方ではスカージに次いで数が多いです。

 ただまぁ、劇中で変形しないキャラのスタジオ版てなんだろ? とは思いますけども。

 レビューしていきます。

 

プレダコン スコルポノック

 サソリのような姿をしたユニクロンの眷属の1種で、同型が複数存在しています。

 先の通り、設定上はプレダコンということにされていますが、劇中での扱いはテラーコンと一緒でした。

 冒頭から登場し、マクシマルのリーダー(当時)、エイプリンクに襲いかかるも、駆けつけたプライマルたちに蹴散らされました。

 最終決戦ではスカージの応援要請を受けたユニクロンにより大量に投下され、オートボット マクシマル連合軍を追い詰めましたが、バンブルビー復活から逆転で(たぶん)全滅させられたもよう。

 

ビーストモード

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 G1の同名キャラと同じく、サソリがモチーフのビーストモード。

 先に発売された覚醒チェンジシリーズ2種とはかなり見ためが違っていますが、より劇中の姿に近いのはもちろんこちら。

 同作登場のマクシマルと較べると生身の生き物感はあまりなく、あくまでこの姿形をしているだけの(実写版)トランスフォーマーという印象。

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 一方で第1作のスコルポノックよりはずっと生々しいというか、有機的な雰囲気になっていてまさしく金属生命体らしいです。

 第1作のデザインは、あぁいう兵器っぽい感じもありましたからね。

 カラーリングについては、なぜかメタリック調のパープルやブルーグレーといった寒色系でまとめられていています。

 劇中イメージだとどちらかというと暖色系? というか、赤錆とか浮いてる感じの汚れた金属っぽい感じだったんだけどなぁ・・

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 また、サソリモチーフではありますが、歩行肢は3対6本しかありません。

 なんだ、サソリじゃないじゃないか・・と思ったんですが今さらでしたね。

 そもそもそういうデザインですし、覚醒チェンジトイ2種も肢は6本でした。

 なんなら第1作のスコルポノックも6本でしたし・・

 

 頭部アップで。

 ベイバース版のディセプティコンメンバーのなかにいても違和感がないようなデザイン。

 昆虫っぽいというか、まぁサソリモチーフなんだから当然(サソリは昆虫じゃないけど)なのかもしれませんが。

 4本の大きなキバの真ん中に実は小さな口があったり、目も複眼になっていたりよく見るとかなり気持ち悪いです。

 首とはボールジョイント接続で上下に可動。左右にも少し捻れます。

 また、変形都合もあって首が下方向に可動します。

 

 背中の中央にはプレダコンのエンブレムが。

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 じゃあやっぱりプレダコンなんだな・・

 

 腕部はハサミではなくクロー状になっています。

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 内側にはファンのような造形がありますが、ものを吸い込んで粉砕するとか、そういう機能があるのかな?

 あるいはドリル?

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 先端のクロー部分はボールジョイントで可動。

 アーム部分は根元と中ほどでスイング可動します。

 アームは根元でも上下方向に可動してほしかったですね。

 クロー先端部しか立体的に動かせないので、案外自由度低いんですよね・・

 

 歩行肢は、まず前肢と中肢が基部で上下スイング、。個別にも上下にスイングできます。

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 あと前肢のみ、第2関節位置で回転できます。

 後肢は先端がボールジョイント、ほかの間接もそれぞれ軸可動します。

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 根元はジョイントで固定(上画像矢印位置)されていますが、外せば可動域が広がります。

 

 尻尾は、根元の可動部箱の状態では固定されるため、2箇所でのみ可動。

 ただ前後方向に動かせるだけで、最大に伸ばした状態でもこの程度です。

 左右には振れません。

 総じて、ビーストモードでは思ったほど動きませんね・・

 

ロボットモード

 劇中では変形しないので、この状態はトイオリジナルとなります。

 同じくトイオリジナルのロボットモードに変形した覚醒チェンジウエポンセットがG1 スコルポノック(メガザラック)を意識したようなデザインだったのに対し、こちらはとくにそういった気配はなく、本来の姿・・ビーストモードからわりと素直にロボットにしてみた、感じかなぁ。

 随分縮んじゃった印象ですけどね。

 

 頭部はビーストモードそのまま。

 可動ももちろんそのまま。

 頭部はボールジョイント、さらに首が軸可動で上下に動かせます。

 

 腕部はクローの変形ですし、脚部も同様にビースト後肢から。尻尾もそのまま生えていますし、変形もかなりシンプルかと思いきや、腕部、脚部の変形には意外性があって驚かされました。

 腕部はビーストのクローのアーム部を胴体内部に引き込む感じ。

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 そしてクロー先端部を展開して腕部にするわけですが、このアーム部を引き込む構造にしたがゆえに、ビーストモードの時のクローの自由度が犠牲になった・・のかなぁ?

 

 一歩の脚部は脛部分をぐるんと引っ繰り返してたたむようになっています。

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 なおこのとき、とくになにも意識しないと膝と脛の2箇所でジョイントしてしまいがち。

 しかしそうすると膝関節が固定されてしまって膝が曲がらなくなります。

 なんで膝関節にジョイント付けたんだろう? まったく必要のないジョイントなんですよね、ここ。

 そもそも尻尾を付けた状態だと重心が後方に傾くため、脚を真っ直ぐ伸ばした状態ではまず後ろに倒れます。

 膝を曲げてバランスをとらないと自立できないんですよね。

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 尻尾を伸ばしておけば、それがスタンド代わりになって安定しますけども。

 ただこうなるとほぼ怪獣(笑)。

 

武装・ギミック

 尻尾は取り外すことが可能で、前腕に取り付けることで鞭のような武器としての使用が可能です。

 ただ、前腕内側にある5㎜穴に取り付けるという、なかなかクセのある仕様。

 手の平に5㎜穴を開けるわけには・・クリアランス的に無理だったのかな?

 

 この状態では接続部の根元含め3箇所で可動します。

 でも、曲げると自分が危ない・・

 

 中台紙を使った簡易ディスプレイベースの背景は・・ペルーのジャングルですね。

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 SS チーターやオプティマスプライマルに付属のベースの背景と基本同じものですが、画角や縮尺率が微妙に違うので別の景色のようにも見えます。

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 でもなんにしても、このシーンにおまえ出てないだろ・・

 なんで最終決戦の場にしなかったのか?

 

比較画像
 覚醒チェンジシリーズの2種と、ビーストモードで。

 向かって左が覚醒チェンジアーマーセット、右が覚醒チェンジウエポンセットのスコルポノック。

 両者はなんとなく似たデザインですが、今回のものだけカラーリング含めかなり別物感が強いです。

 まぁ、劇中デザインに一番近いのは今回のスタジオ版ですが。

 でもカラーリングはアーマーセット版かなぁ。

 覚醒チェンジの2種は、初期デザインを基に作られたということなんでしょうね、きっと。

 映画公開とタイミングを合わせる必要があるタイアップトイの開発は難しいですよね。

 とくにトランスフォ-マー関連は映画側とトイ側とで意思疎通が上手くできてない感が強い・・

 

 ロボットモードでも。

 アーマーセット版は単体で変形できないのでウエポンセット版とだけ。並びがさっきと逆ですね。すみません・・

 ともにトイオリジナルデザインとなるわけですが、ウエポンセット版は先の通りG1デザインをオマージュした感じで、あまり実写系キャラっぽくないです。

 

ビースト覚醒 覚醒チェンジセット レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)

 

7月発売覚醒チェンジ 4アイテム レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)

 

 ベイバース版とビーストモードで。

 第1作版は持っていないのでリベンジのときに発売されたストークスコルポノックとの比較になりますが、色以外は同じなのでご容赦を。
 同じくサソリモチーフで歩行肢が3対6本という点は共通。
 しかしベイバース版は多脚戦車的な兵器っぽさもあり、ビー覚版の生物感強めのデザインとはかなり方向性が違います。
 
 ロボットモードでも。

 ベイバース版のロボットモードもトイオリジナル。

 ほぼ立ち上がっただけのベイバース版を見ると、ビー覚版は進化しましたね。

 

 SS オプティマスプライマルとビーストモードで。

 ポスターにも使われた対決シーンがさぞ迫力のあるものになるのだろう・・と思っていたんですが、まぁスコルポノックの出オチ感も、ベイバース版のオマージュというところなのかもしれない。

 それはさておき、この形態でのサイズ感はなかなかいいと思います。

 

 ロボットモードでも。

 こちらはね・・いろいろオマケ付きとはいえリーダークラスとデラックスクラスとではそりゃ差はありますよ。仕方ない。

 スコルポノックのビースト⇔ロボットでのサイズ感の変動はキングダム(およびアゲイン)版にも通じるものがありますね。

 

SS オプティマスプライマル レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)

 

以下、画像

 まずビーストモードで。

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 すでに言っている通り、それほど動くわけではないですが、まぁビジュアルがビジュアルなのでそこにいるだけでけっこうな存在感です。

 欲を言えばクローが根元から上下に、尻尾も根元で左右に動かせればよかったですね。

 

 背中に3㎜穴があるのは、地球から飛び出すシーンを再現するためでしょうか?

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 すたんどを使えばいい感じでディプレイできます。

 頭部と歩行肢もそれぞれ内側に向けられますしね。

 

 続いてロボットモードで。

 可動性は標準的。

 デザインのために肩周りがやや窮屈で、肘、膝もそれぞれ90度ほどしか曲がりませんが、腰は回ります。

 足首はボールジョイント接続。尻尾を外した状態ならば踵にあたる部分が支えにもなるため、自立はわりと安定します。

 立て膝は・・ちょっと上体が傾く感じですね。手で支えてバランスをとらないと転けます。

 

 頭部が首から上を向けるので、伏せ姿勢でも目線を上げられます。

 というかもうほとんどビーストモードじゃないか・・

 

 すたんどを使って。

 背面に3㎜穴がある(ビーストモードと共用)ので、跳躍ポーズもばっちり。

 たぶんロボットモードでもトリッキーな動きをするはずなので。

 

 

 スコルポノック エイリアンモード!

 腕と脚だけ変形・・というか展開させてみました。

 うん。気持ち悪い(笑)。

 でも、これくらいの異形感でもよかったと思うなぁ。デフォルトのロボットモードは意外なほどまともなんですもん。

 

 真覚醒アーマー スカージ!

 覚醒チェンジアーマーセットよろしく、SS スカージに被せてみました。

 もちろん固定はできないので本体は乗せてるだけ。尻尾もクローで挟んで持たせているだけです。

 スコルポノックの胸部の黄色い部分がちょうど目みたいに見える。

 ウルトラ怪獣にいそう(星人かな?)。

 

 VS オプティマスプライマル。

 地中から不意打ちどーん!

 ・・のつもりがカウンターパンチ直撃!  

 からのジャイアントスイング!

 まぁモブの量産型敵キャラですしね。

 数で挑まなきゃ・・

 しかし、ネトフリで配信されたWFC キングダムでも量産されてましたが、いつからスコルポノックはそんな扱いになってしまたったんだろう。

 一応、破壊大帝経験者ですよ・・?

 

 以上、“SS スコルポノック” でした。

 

 ようやく劇中デザインに(まぁ)忠実なスコルポノックが発売されました。

 サソリモチーフの禍々しいビジュアルは個人的は大好物。

 デラックスクラスながらボリュームも十分にあって満足感が高いです。

 一方で、可動性はほどほどというところで、これは劇中には登場していないロボットモードへの変形を組み込んだ弊害かな? とも思います。

 しかしまぁ、トランスフォーマーである以上変形は必須ギミックなので仕方ない。

 変形自体はわりと意外性もあって楽しめました。

 ロボットモードはね、逆にわりとオーソドックスというか、案外大人しくまとまった印象でしたが。

 

 さて、これにて日本におけるビースト覚醒関連トイのリリースも終了・・となかば諦めもしていたんですが、ついに先日SS ホイルジャックの11月発売が決定。予約も解禁となりました。

 ハズブロから公式に発表されたのは今回のスコルポノックと同時だったものの、日本では一向に音沙汰がなかったホイルジャック。

 おそらくライセンス絡みの事情だったのだろうと思いますが、結果的に半年待たされたことになりますね。

 まぁいいですよ。もう待つことには慣れました。

 タカトミも発売したくないわけがないので、そこはこちらも焦らず騒がず・・という境地に立てたのはわりと最近ですけどね(笑)。

 とりあえずよかった。

 きっとミラージュも、もうすぐ来てくれますよ。

 

 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。