今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、
“TLー64 タイガーホーク” です。
“ビーストウォーズ(ビーストウォーズメタルス 超ロボット生命体)” に登場したマクシマルの
“調停特使 タイガーホーク” が、
レガシー リーダークラスで発売されました。
ドラゴンメガトロン、シルバーボルトに続いてメタルス登場キャラがおよそ25年の時を経てレガシーでリメイク。
アニメ放送当時、後半に発売されたトイはまとめて買い逃してしまったので、本当に嬉しい。
というか、まさかリメイクしてくれとは思いませんでした。
まぁ、それこそドラゴンメガトロン、シルバーボルトとある意味お膳立てができていたわけですが。
しかしこうなると、パワーオブザプライムでさっさと1人メイクされてしまったメタルスパワードコンボイ(オプティマスオプティマス)はやはり時期尚早だったなぁ。
さてタイガーホーク、キャラクターとしては本来なかなか悲しい・・というかかなり残酷な出自ではあるのですが、アドリブ合戦みたいになってた日本吹き替え版ではあまりそういう感じはなかったなぁ。
ともかくも、そのビジュアルの圧倒的強者感には興奮したものでした。
当時すでに成人してましたけどね(笑)。
いわゆるフューザー戦士はキモいビジュアルのキャラが多いなか、突出してヒーロー然としたデザインで、しかもメタルス化しているわけですから、そんなの格好いいに決まってる。
なお今回、正式な商品名にはわざわざ “ビーストウォーズユニバース” という冠が付けられています。
実はシルバーボルトもそうだったんですが、すっかり触れるのを忘れてました。
2年めのエヴォリューションまでは、ビーストウォーズに登場したキャラにはとくに~ユニバースの冠は付いていませんでした。
これは、ビーストウォーズは初代アニメと同じ世界線の物語なので、同一ユニバースと見なされているからだと思っていたんですが・・
明確に別の世界線から来たキャラにのみ、たとえばプライムユニバースとか、ロボッツインディスガイズ2000ユニバースとか、作品名に由来する冠を付けるのだろう、と。
しかし、3年めのユナイテッドからはきっちりシリーズごとに区別するようにしたのかな?
まぁ、時間軸を超えてくるという意味では、ビーストウォーズも別の世界線と言えなくもないのか・・
レビューしていきます。
マクシマル 調停特使 タイガーホーク
マクシマルの戦士、タイガトロンとエアラザーがエイリアン ヴォークに拉致され、融合改造された姿。
当初は2人のスパークは抜き取られ、実態を持たないヴォークの依り代としてそのボディを利用されていましたが、ヴォークが抜け出した隙に彼らを追ってきたタイガトロンとエアラザーのスパークが宿り、マクシマルの戦士として復活しました。
2人のスパークが融合したことでそれぞれの人格が反映されていますが、どちらかというとタイガトロン的な面が強く出ています。
最終決戦にてプレダコンの戦艦ネメシスに単身挑むも、フュージョンカノンの直撃を受けて戦死してしまいました。
日本版CVはタイガトロンから引き続き遠近 孝一氏。
演技はほぼタイガトロンのままだった気がします。口癖は “ござるでしょう!” に変わりましたが。
なお、日本名はタイガーファルコンに変更されています。
トラ(タイガー)とハヤブサ(ファルコン)の融合なので、そちらのほうがしっくりきますけどねぇ。
ロボットモード
タイガトロン、エアラザー共に比較的スマートなプロポーションでしたが、そんな2人が一つになったにしてもボリュームアップしすぎじゃないか? というくらいがっしりと逞しい姿になっています。
トラというよりクマっぽい太ましさまである・・
デザイン面でも、融合前の2人の意匠が残っている箇所はほとんどないですね。
右肩にトラの頭があるのと、ヘルメットの形状に多少2人の名残があるくらいかな。
そのトラの頭と背中のウイングがとくに目を惹きますが、パッと見左右対称に見える本体部分も、よく見るとディティールが左右で異なっており、強引に融合改造された痛ましさも感じられるようなデザインです。
プロポーションはかなりアニメデザインに近くなっています。カラーリングも、オリジナルトイ準拠ではなくちゃんとアニメの配色が再限されていますね。
トイだと、メタリックパープルの部分がなぜか明るめのメタリックブルー(メッキ?)だったんですよね。ゴールドも一切なかったようで。
ただそのゴールド部分は成型色と塗装でかなり色味が違います。成型色のほうはゴールドというよりもベージュに近いですね。
彼も、いずれアゲイン版のような重塗装版が出たりするんだろうか? 相方がいなさそうだけど・・
頭部アップで。
ヘルメットの額部分の形状は、右側はタイガトロン、左側はエアラザーそれぞれに似たものになっています。
しかし、顔そのものはどちらにも似ていません。
かなり凶暴そうというか、はっきり言って悪役っぽい。歯ぁ食い縛ってるし・・
クリアパーツ製のバイザーは固定ですが、その奥に見える目は黄色で、歯もシルバーで塗装されています。
左肩にはトラの頭。
上・・というか内側(ボディ側)を向いているのは珍しいデザインだと思います。
こういう場合、たいてい外側を向いてるもんだし。
後頭部部分を開くことで腕部を真横に上げることが可能です。
右肩にはコクピットっぽく見えるメカディティールが配置。
こちらも側面のパーツを開くことで腕部の可動域が確保されます。
ほか、わかりにくいですが胸部も左右で微妙にディティールが違っていたり、
前腕、
脚部も膝や爪先など、
各部に左右非対称のデザインがちらほら。
おおよそ成型色のままですが、細かく塗り分けられていたら映えたでしょうね。
両肩・・鎖骨辺りに配置される鳥足パーツは一応ジョイントで固定されるのですが、腕部の可動に干渉してジョイントが外れやすいです。
とくに支障はないですけどね。
前垂れパーツは胸部に繋がっていて、跳ね上げることが可能。
そうすることで腰部回転時の干渉を逃がすことができるのですが、腰部には妙にボリュームがあってオムツを穿いているようにも見えるので、あまり上げたくないですね。
背部には大型のウイングが。
シルバーボルトもそうでしたが、イメージよりちょっと位置が低いかなぁ?
基部の根元と中ほどで前後スイング。ウイング自体は上下にスイングします。
羽毛部分のゴールド塗装とウイング可動位置のクリアパーツが綺麗。
ウイング自体は基本1パーツ成型で、裏側はガッツリ肉抜きされています。
一応ディティールはあるものの、表面に羽毛のある部分はそのままへこんでいるのでちょっと違和感がありますね。
武装・ギミック
リストランチャー
前腕に装備される小型の2連装銃。
オリジナルトイでは右腕に一体成型でしたが、今回は5㎜軸接続で取り外し可能なオプションとなり、左右の前腕どちらにでも取り付け可能。もちろん、手に持たせることもできます。
銃口先端は3㎜軸です。
ウイングブレード
正式名所は不明なので呼称は(仮)で。
ウイング先端部分が取り外せ、手持ちの格闘武器になります。
オリジナルトイではミサイルとして発射ギミックがありましたが、今回は取り外して手持ちできるのみ。
形状としては羽毛そのままなので、剣というのか扇というのか・・
ガトリングガン(ミサイルランチャー)
ウイング基部に装備される射撃武装。
通常は3連装の銃身を持つガトリングガン。引っ繰り返すことでミサイル・・(ダブル)サンダートルピードを発射するランチャーとなります。
ランチャーの砲身は取り外して手持ちも可能。
オリジナルトイではリストランチャーのせいで左手でしか持てなかったのですが、今回は左右どちらの手でも持てます。
オリジナル同様、2丁を片手(上下から軸を差しこんで)持たせることも可能です。
砲口は5㎜穴になっています。
それにしても、肉抜きがエグい・・
ビーストモード
トラとハヤブサが融合かつメタルス化したフィーザービーストに変身(トランスフォーム)。
上半身がトラ(タイガトロン)、下半身がハヤブサ(エアラザー)で、同系列(?)のシルバーボルトとは若干異なるパターンですね。
さすがリーダークラスだけあってボリューム感は十分。
ただ前肢(トラの肢)に較べて後肢(ハヤブサの肢)がやや貧相に感じます。
ロボット時から較べると割合は減っていますが、やはりこちらでも前肢などは一部左右非対称のデザインです。
尻尾(尾羽)の位置にちょっと違和感があるのはシルバーボルトと一緒ですね.彼もお尻が飛び出してる。
なんでそんなとこ似ちゃうのか・・
大胆なパーツ移動を伴う変形はなかなか面白いです。
胸部左右のパーツを開き、ハヤブサの肢(後肢)を脇を潜らせるように前に伸ばします。さらにウイングを基部ごと開きます。
腰部を左右に分割し、胸部中央パーツを降ろして頭部を収納。左右の腕部を体幹位置で90度回し、右腕を下ろします。
胸部パーツを閉じ、前肢(ロボットの脚部)を変形。ウイング基部を戻し、左腕を下ろしてジョイント。各部を整えて変形完了。
かなりざっくりとした流れですが。
決して複雑ということはなく、一度往復すればだいたい覚えられるレベルだと思います。
頭部アップで。
なかなか凜々しいトラ顔。
おおよそ生身のトラっぽくはありますが、額以外にも口周りなどにメカディティールが入っています。
首の位置で下向きに可動。
後頭部のカバーを開けば上向きにも動かすことができます。
左右には振れません。
あと口が開閉します。
オリジナルトイでは右肩のパーツが剥き出しで、まさにコクピットっぽい感じになっていた胸部ですが、
今回はロボット時の脇腹パーツをぴったり閉じる格好です。
脇腹パーツを開くとパーツ(右腕)自体は同じ位置にあるんですけどね。
露出できるパターンがあってもよかったかなぁ。
四肢は各間接位置でそれぞれ可動。
前肢先端はロール可動もできます。
後肢の根元はボールジョイント接続です。
ウイングはロボット時から可動に変化はありません。
広げると一気に表面積が広がります。
尻尾は上方向にだけ可動。
画像の位置くらいまでしか動かせませんが。
リストランチャーは腹部底面に取り付けられます。
というか、左腕に付けたまま変形可能。
なお、スタンドを使って飛行ポージングでディスプレイしたい場合、ここの5㎜穴を使うほかないです。
そう・・今回もスタンド穴がないんだよなぁ。ロボットモードにもないし・・
なに? もう要らないってなったの?
また、オリジナルトイでは第3の形態として飛行重視のフライトモードに変形できましたが、そちらも今回はオミット。
しかし、頭部を覆うヘッドギアパーツがないだけで、ウイングのミサイルランチャーは展開できますし、それらしい格好には・・
いや、ランチャー展開しただけだな。
先の通り胸部のコクプットは隠れてしまってますし、リストランチャーを前に向けることもできませんので。
比較画像
融合する前のタイガトロン、エアラザー(ともにアゲイン版)とロボットモードで。
ボイジャークラスとデラックスクラスが融合してリーダークラスに。
体積的にはそれ以上に大きくなってますけどね。
また、合体ではなく融合再構成なので、先にも言った通り基になった2人の面影はほとんど残っていません。
でも、強いて言うならタイガトロン風味が強いかな。メインカラーも白だし。
ビーストモードでも。
地球生まれゆえにメタルス化しなかったタイガトロントエアラザーですが、融合したことで結果的にメタルス化した? ということだったのかな。
でもほかのメタルス戦士たちより生身感の残り具合が強いようにも見えますから、やはり普通のメタルス化とは違うでしょう。
そのへんどういうことだったのか覚えてないなぁ。
BWVS 執念の対決 レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
BWVS 忠臣の対決 レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
PP オプティマルオプティマスとロボットモードで。
いわゆるメタルスパワードコンボイ。
パワーオブザプライムのリーダークラスで発売されたものですが・・もう6年近く前になるのか。
同じリーダークラスでもパワードコンボイのほうが随分と大きいですが、密度感ではタイガーホークが勝っているかも。
なん偽劇中イメージに近いサイズ感だと思います。
ビーストモードでも。
こちらだとウイングのボリュームもあってタイガーホークのほうが存在感がありますね。
変な合体ギミックのない、パワードコンボイの再リメイクもあるかなぁ?
PP オプティマルオプティマス の レビュー - 退屈と惰性と (weebly.com)
TL トランスメタル2メガトロンとロボットモードで。
いわゆるドラゴンメガトロン。
同じレガシーのリーダークラスということでボリューム感はだいたい同じくらい。わずかにメガトロンのほうが長身です。
オリジナルトイでもこの2人は同じクラスだったんでしたっっけ。
ビーストモードでも。
どちらも大きなウイングが目立つビーストモード。
ともに第3形態がオミットされたのは残念でしたが、ロボット⇔ビーストの変形だけでも十分満足できる仕上がりです。
うんうん。メタルスビーストはいいなぁ。
TL ドラゴンメガトロン レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
以下、画像
まずロボットモードで。
可動性は標準的。
大型戦士としてどっしりしたイメージを考慮しても十分動いてくれると思うのですが、欲を言えば手首ロール可動は欲しかった。
あと、頭部は少しくらい上を向けるようにしてほしかったですね。
脚部、股関節の横向きの可動軸にはクリックが仕込まれています。
重めの上半身を支えるための措置なのでしょうが、クリックの刻みがやや大きく、1段階めでけっこうな開脚幅になってしまうのが難点。
足首のスイング幅が広く、踵パーツも単独で動かせるので、ウイングを大きく展開した状態でも自立は安定します。
立て膝もばっちり。
ウイングブレードの二刀流(?)で。
なんだろう? 扇持ってよさこいでも踊ってるみたいに見える(笑)。
あと、やっぱりウイングの位置が低いかなぁ。
ミサイルランチャー砲身は連結も可能。
両手持ちしてエフェクトパーツも拝借すればなかなかの迫力です。
ウイングをシールド代わりに。
正面までは動かせませんが、斜に構えた状態ならば上半身くらいは覆えます。
ウイングミサイルおよびダブルサンダートルピード発射用意!
顔が完全に下向いてるけど・・
また先にも言いましたが、スタンド用に使えそうな3㎜穴ないし5㎜穴が、このタイガーホークにはありません。
空飛べる人なのにね。
ビーストモードでも。
頭部の上下動と口の開閉。四肢とウイングの可動である程度のアクションが可能。
ただ、肘はこれ以上曲がりませんね。
こちらでもダブルサンダートルピード発射用意!
オリジナルトイではスプリング内蔵のレバー操作でウイングの展開およびミサイル発射が連動していたようですね。
今回はそれぞれ手動で動かすようになっているので、いろんなパターンが再現できます。
スタンドを使って飛行ポーズ。
先の通り、腹部底面のリストランチャーを外した5㎜穴を使用。
やっぱり飛んでる状態で飾りたいよね。
後肢だけで立つことも可能。
ちょうど顔が前を向く位置まで動かせます。
こうなるともうトラよりもクマっぽい・・
華奢な後肢が可愛いですね。
オ「やぁ。お互いしばらく見ないうちにすっかり変わってしまったな。
タ「本当に.こっちなんて2人でひとりになっちゃったよ・・
なんて言っていいやら・・
オ「デストロンが来たぞ! 応戦しろ!
しかしビーストウォーズ、後半はけっこうな戦力差があったように思います。
サイバトロン(マクシマル)側はそもそもメタルス化したキャラも多めでしたが、コンボイ、チータスはもう一回強化さえましたし、ブラックウィドーの加入およびメタルス化に、もちろんタイガーホークも。
対するデストロン(プレダコン)は早々にスコルポス、テラザウラーがリタイアしましたし、その後も裏切りや戦死が続いて、最終的にドラゴンの下にはハチとアチとヘビサソリくらいしかいなかったんじゃなかったっけ・・
歴代破壊大帝のなかでもとくに部下に恵まれてなかった気がするなぁ、千葉トロンは。
タ「自ら先頭に立つとは、敵ながら天晴れでござるでしょう!
メ「誰もアテにできねぇから、全部自分でやるしかねーんだよ!
けっこう苦労人ですよね。このメガトロン。
大怪獣決戦!
モンスターバースのキービジュアルみたいになった(笑)。
ゴジラ × コング × モスラかな?
さすがにドラゴンが気の毒になる・・
以上、“TL タイガーホーク” でした。
ずっと欲しかったタイガーファルコン・・もとい、タイガホーク。
メタルスパワードコンボイ、ドラゴンメガトロン同様、オリジナルトイから第3の形態(コンボイは第4形態)への変形や一部ギミックがオミットされていますが、プロポーションおよび可動性のアップデートにカラーリングもよりアニメデザインに近付けるなど、かなり良質なリメイクだと思います。
見ためだけでなく、可動性はもちろん最新フォーマットに準じたもので、ストレスなく派手なアクションポーズがきまります。
これであと、手首が回せたら、頭部可動の自由度がもう少し高ければ・・可動に関しては文句なしでした。
手持ち武装も豊富。
ビーストモードでもそこそこ動くので楽しいですね。
ただ、ビーストモードはともかく、ロボットモードで使えるスタンド穴がないのは残念でした。
なんか、最近はまたスタンド穴についてはあまり考慮されなくなった感じですね。
まぁ、そのへんの小さな不満はありつつも、総合的にはかなり満足感の高い仕上がりになっていると思います。
このところリーダークラスといってもただでかいだけ・・みたいなものが続いていたので、久々にワクワクしました。
思い入れ補正もやや強いことはご了承を・・(笑)
いやぁ、当時オリジナルトイを買い逃した身からすると本当にありがたい(最初にも言った気がするけど)。
この調子でメタルスチータス2やメタルスダイノボット、メタルスブラックウィドーのリメイクもお願いしたいです。
もちろん、クイックストライクもランページも、デプスチャージも・・ほかのメタルス化したレギュラーメンバーも全員リメイクしてほしいけども。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を