今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー61 タスマニアキッド” です。

 

 “ビーストウォーズⅡ 超生命体トランスフォーマー” に登場した、サイバトロン宇宙警備隊 ライオコンボイ部隊の

“陽動員 タスマニアキッド” が、

レガシーで発売されました。

 

 ビーストウォーズⅡユニバースからの参戦ということで、スナールではなくタスマニアキッドとして堂々登場。

 ご存知の通り、ビーストウォーズⅡはビーストウォーズ(1期)の終了からビーストウォーズメタルス(2~3期)完成までの繋ぎのために、日本オリジナルのセルアニメとして製作された作品で、Ⅱとしながらビーストウォーズの直接的な続編ではありません。

 登場するキャラクターも、サイバトロンの司令官 ライオコンボイとデストロンの破壊大帝 ガルバトロン以外はサイバトロン側が日本未発売だったビースト系トイから、デストロン側はG2期のトイの仕様変更などから選ばれています。

 今回のタスマニアキッドも、海外では “マクシマル 奇襲戦士 スナール” として発売されたものの日本版ローカライズということになるのですが、とくに仕様変更されずそのままだったようですね。

 しかし、まさか正式にタスマニアキッドの名前でリメイクされることになろうとは・・

 ならレオプライムもライオコンボイでよかったじゃん。

 基本海外版からそのまま流用されたものとはいえ、和製作品のキャラが和名のまま通常ラインで発売されることはけっこう異例ではないですかね。

 Ⅱは海外では放送されてないのかな? 翻訳されてないなら、日本での名称、設定に準じるしかないのか・・

 海外でも放送されたカーロボット由来のブラックコンボイはスカージだし、スピードブレイカーはサイドバーンとして発売されるようですしね。

 まぁいいや。

 とにかく前例ができたことで、今後Ⅱやネオに登場するキャラのリメイクの可能性も増したでしょうし、その点では期待したいと思います。

 では、レビューしていきます。

 

サイバトロン宇宙警備隊 ライオコンボ部隊 陽動員 タスマニアキッド

 ライオコンボイ部隊のなかでは若手の隊員。

 本来の名称はキッド。

 惑星ガイア到着後、大鷲をスキャンしようとしたところタスマニアデビルの子供が顔に貼り付いてしまったためそちらをスキャンし、タスマニアデビルに変身することになってしまいました。

 若さゆえの無茶も多く、トラブルメーカー的なところもありましたが、ライオジュニアの加入後はより若い彼を気遣う様子も見せるなど、少し成長した様子もありました。

 

ロボットモード

 今回は劇中のサイズ感再現のためにコアクラスでの立体化。

 ギミックの関係もあって胴体部にけっこうなボリュームがあったオリジナルトイに較べ全体にスマートになっており、アニメデザインに近いポロポーションになっています。

 背中にはいわゆるガワを背負う格好ですが、ガワ自体決して大き過ぎず、またオリジナルから構成の変更もあってバランスよくまとまっていると思います。

 自立は・・少なくとも直立させるぶんにはまったく問題ありません。

 

 バストアップで。

 顔付きはよりアニメデザインに近くなりました。

 遠目にはマスクタイプのように見えたんですが、よく見ると食い縛っている口許が見える。

 ほうれい線みたいなディティールもあるし・・実はけっこう不細工だな。

 あとこの顔だけ見るとサルに変形しそうですよね。

 また、ビーストの下顎がめくれたような胸部デザインはビースト系ではわりと多いんですが、あらためて見るとなかなかグロテスクですよね。

 オリジナルトイでは実際ビーストの下顎になるのですが、今回はダミー再現になっています。ライノックスと同じパターン。

 ロボットとビーストでプロポ-ションの両立を考えると、妥当な選択だと思います。

 

 腕部は変形都合もあって根元、肘、手首部分でそれぞれボールジョイント可動。

 構造的にはオリジナルトイとも共通ですね。

 手先が平手で造形されているのも一緒。

 ただ今回は手の平側に3㎜穴があります。

 オリジナルでは手の甲側に武器取り付け用の穴がありました。

 

 そして、やはり目を惹くのが足先。

 ビーストの頭部をほぼそのまま二つ割りにしたものなんですよね。

 まぁまぁ怖い・・

 

 スタンド用の3㎜穴はないのですが、背中のガワのここ、

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 ビーストモードで尻尾を挿し込む位置の肉抜き部分にちょうど3㎜軸が入るので、それで代用できます。

 

付属武器

タスマニアライフル(タスマニアソード)

 ビーストモードでは尻尾になる射撃武装。

 アニメやオリジナルトイではグレーでしたが、今回は素材の問題でグレーに塗装できなかったとかなんとか・・

 なら始めからグレーで成型すればいいのに・・

 なににせよ、尻尾感強め。

 ライフルモードでは手持ちはできず、5㎜軸で前腕の穴に取り付けるかたちになります。

 銃口先端は3㎜軸。

 その3㎜軸を手のひらの穴に挿し込むことで劇中では使用されなかったソードモードも再現されています。

 反り方向を考えると画像の逆向きに持ったほうが剣っぽいんですが、そうすると肉抜きと5㎜軸が前になるからなぁ・・

 

ビーストモード

 タスマニアデビルに変身(トランスフォーム)。

 しかし、担当者はタスマニアデビル見たことあるのかな?

 まぁ、オリジナルトイの謎生物に較べると随分と近付いたとは思うのですが、まだ別の生き物ですよね。

 そもそも黒いんですよね.タスマニアデビル。

 黒地の胸にツキノワグマみたいな白いラインと、目の上にも麻呂眉みたいな小さな白い斑点があるのが特徴なんですが、なんで茶色にしたんだろう?

 で、頭から背中を通って尻尾まで黒いラインがある(今回尻尾は茶色ですけど)とか、もう完全に犬ですよ。

 まぁ、ワンコとして見ると可愛い。

 プロポーションもかなりよいです。

 目は青一色でちょっと怖いけど・・

 

 なお、大まかな変形パターンはオリジナルに倣っているんですが、

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 オリジナルではロボットの腕部がそのままビーストの前肢隣ったところ、今回は根元からスライドして後肢にするかたちに変更されています。

 それに伴い、ビーストの前肢がガワに配置されるようになったのは、先ほどロボットモードの後ろ姿で見てもらった通り。

 

 頭部アップで。

 頭部自体は固定ですが、口が開閉します。

 タスマニアデビルというと凶暴なイメージがありますが、そのイメージ通り(?)、完全に顎が外れてるくらいにまで開けますね。

 なお、頭頂部のガワの合わせですが、個体差もあるのかやや隙間が目立つかんじです。

 頭割れてるんだよなぁ・・

 

比較画像

 オリジナルトイとロボットモ-ドで。

 オリジナルトイはベーシッククラスという、まぁ現在のコアクラスに相当するクラスなのですが、実際は一回り以上大きいですね。コアクラスのほうが小さくなったと言うべきか・・

 今回は胸部パーツのダミー再現やビーストモードの頭部小型化により足先も小さくなったこと、スプリングギミックオミットなどでプロポーションがぐっとよくなっています。

 あと、頭部デザインもアニメに準じたものになりました。

 

 ビーストモードでも。

 オリジナルはこれ、ほんとうになんなんだろうなぁ・・

 ヤバいリスみたいなんですけど・・

 今回は、少なくともシルエットはかなりタスマニアデビルっぽくはなりましたね。

 なんで今回のビーストモードは青い目なんだと思ったらら、オリジナルも青かったんですね.忘れてた・・

 

 揃って口を開けて。

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 オリジナルではロボットの踵になるキバ状のパーツが口中から生えてる感じで・・これは悪魔かなにかなんですかね?

 

 TL レオプライムとロボットモードで。 

  まぁまぁいいサイズ感かなぁ。

 ライオコンボイがレオプライムとしてリメイクされたときには、まさか彼に続くⅡキャラのリメイクがあるとは思えませんでした。

 あ、その前にスカイワープがいたか・・

 

 ビーストモードでも。

  実際のライオンとタスマニアデビルはもう少しサイズ差があるように思いますが、アニメのイメージだとこれくらいだったかも。

 

 BWVS ラットルとロボットモードで。

 同じコアクラスですが、タスマニアキッドのほうがややボリュームがありますね。

 

 ビーストモードでも。

 こちらも、体高の差でタスマニアキッドのほうが少しだけ大きく感じます。

 だとしても、ネズミでかいな・・

 

以下、画像

 腰は回りませんが、それ以外の可動は良好。

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 先に触れた通り、腕部は3箇所でボール可動。

 脚部の同様に足首もボール可動で、ある程度ですが捻ることが可能です。

 頭部も少し上を向けるので前傾姿勢でも目線が合わせやすくなっています。

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 立て膝も綺麗に決まりますね。

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 平手で手首も動くとなるとついついこういうポーズをとらせたくなる・・

 たださずがに片脚では自立できませんでした。

 

 武装させて。

 といっても、ライフルはやっぱり尻尾ですねぇ。

 一応銃口部はそれっぽい形状にはなっているんですけど、グレーだったたらまだそれっぽく見えたかな?

 ソードとしても・・これも手で握れていればなんとなく剣に見えたのかもしれない。

 まぁ仕方ないですね.見立てられるようにしてくれているだけでもよしとしますか。

 

 スタンドを使って。

 正式なスタンド用穴はありませんが、先の通り肉抜き穴を利用すればスタンドディスプレは可能。

 コアクラスだからこそできる芸当ではありますが。

 

 ビーストモードでも。

 ビーストモードでは口の開閉以外に前肢が可動

 後肢については根元のジョイントを外したり、見ためを気にしなければ脛(ではない)を前後に180度回してやれば後ろ側に曲げることもできます。

 お座りもできますし、

 後肢だけで立つこともできます。

 可愛いね。

 

 後ろ脚にある5㎜穴を使えばスタンドディスプレイも可能です。

 さらにフライトモード!(嘘)

 いや、ガワと後肢を開いたらムササビっぽいなと思いまして。

 あるいは絨毯か・・(笑)

 

 ライオコンボイ部隊集合!

 TL レオプライムのときに発掘して、そのまま置いておいたオリジナルトイたち。

 まさかこんなに早くまた出番がやってくるとは思いませんでした。

 

 ロボットモードに変身だ!

 アパッチがちょっとでかい気がするけど、全体だとそれほど違和感亡いんだよなぁ。

 みんなよくできてますね。

 

 アニマルタワー!

 デストロンの連中もこの威容を見れば逃げ出すだろう!

 ノリノリの哺乳類を冷ややかに眺める両生類と頭足類。

 

 VS ダージ。

 タスマニアキッドが少し小さくなったことで、オリジナルのダージが少し大柄に見えていいサイズ感かも。

 

ア「新しいボディを手に入れて浮かれる気持ちはわかるが、調子に乗っていると痛い目を見るぞ。

タ「はーい。気を付けまーす(相変わらずうっさいおっさんだな・・

 

ラ「どうして私だけ本名で発売されないんだ?

タ「いや、俺たちにそんなこと言われても・・

 

 以上、“TL タスマニアキッド” でした。

 

 まさかのビーストウォーズⅡユニバースから、和名でリメイクされたタスマニアキッド。 

 ロボットモードはアニメデザインベース、一方のビーストモードは一連のビースト戦士リメイクに準じたリアル寄りの造形で再現され、とくにビーストモードはオリジナルの謎ビーストから劇的な変化を遂げました。

 それでも、結局タスマニアデビルには見えないんですけどね。黒くないし。

 ただ、ワンコと思えば可愛い。

 変形パターンもオリジナルからひと味変わっていて面白いです。

 武器はまんま尻尾ですが、ライフルとソードに一応使い分け可能と細かいネタもちゃんとフォロー。

 コアクラスゆえに小さいですが、小さいながら中身の詰まったものになっていると思います。

 

 クラウドファンディングのビクトリーセイバーやデスザラス然り、レガシー一般販売商品でもメタルホークや、ライオコンボイはレオプライムになったとはいえ、いわゆる和製キャラのリメイクも徐々に増えてきましたね。

 まぁ、正式に海外名のあるキャラは当然そちらが使われるわけで、今回のタスマニアキッドのような例は珍しいのですが、それももはやタブーではなくなった(そもそもタブーだったわけでもないだろうけど・・)と思うと今後の動向が楽しみになってきます。

 とりあえずⅡのガルバトロンには期待したいですね。来年のコマンダークラスとかで。

 

 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。