今回のレビューは、1/24スケール ヘキサギアより、
“ゲルトルード” です。
ブースターパック007と008に、新規の011~013の全5種を揃えることで完成する、超大型の昆虫型ヘキサギアの第2弾が登場。
装甲パーツの成型色が密林カラー(ダークグリーン)のブースターパック011~013が3月に一般発売。
一式をセットにし、装甲パーツの成型色をヘキサホワイト、ヘキサブルーのLAカラーに変更したセット版が、
“ゲルトルード” の名称で、
コトブキヤ公式ショップ限定で4月に発売されました。
桜の季節も終わって一気に気温も上昇し、虫も増えてくる時期にぴったりのヘキサギアですね(笑)。
しかし、まさか昆虫モチーフの機体がアグニレイジを越えて単体ではシリーズ最高額のキットになろうとは・・
設定上も基型となるブロッケード・アイビーが砲戦メインの機体だったのに対し、ゲルトルードは格闘戦メインになっていて、そこはモチーフを同じくするブロックバスターとモーター・パニッシャーとも共通というのはこだわりですね。
所属の変遷は逆になってる感じですが。
なお、単品ブースターパック版で完成させるためには昨年11月に発売されたBP007〈コクピット〉とBP008〈インセクトレッグ〉が必要になるわけですが、前もって公式から準備しておくように! と言われていたので、ちゃんと確保しておきましたよ。
結果、現在内には緑と青のカブトムシ、緑の白のクワガタムシがそれぞれ1匹ずつ、計4匹います・・
それでは、レビューしていきます。
キットはパチ組みしたのみです。
まずはブロッケード・アイビー(以下、アイビー)のレビューのとき同様、単品版のブースターパックアから見ていきますね。
ブースターパック007〈コクピット〉
中枢となるコクピットはアイビーと共通。
ただ、ゲルトルードへの合体ではセンサーホーンとハッチ上部に取り付けるダクトユニット(?)は使用しません。
ブースターパック008〈インセクトレッグ〉
3対6本の強靱な歩行脚。
こちらはアイビー同様、そのまま使用します。
ここからはゲルトルードで新規に組み込むブースターパック3種を紹介。
ブースターパック011〈バイティングシザース〉
ゲルトルードでは大顎となる、大型の武装ユニット。
名称の通り先端はハサミのように開閉可能で、可動肢としても機能する1対2本のバイティングシザースとその連結のためのトラベルクランプ、センサーユニットと各種ジョイントがセット。
余剰パーツもいくらか出ますね。
バイティングシザースは一部パーツを外したうえでグリップパーツを取り付けることで、
剣や、
トンファーとして、人型ヘキサギア等の手持ち武器とすることも可能。
センサーユニットは付属のジョイントを使って左右を貼り合わせることで頭部パーツとしても使えます。
キュベレイっぽい・・
ブースターパック012〈マルチロックミサイル〉
ゲルトルードでは腹部となる12連装のミサイルポッドを中心としたユニット。
6連装のポッドを貼り合わせた格好で、外側には外装と続くオーニソプターウイングを取り付けるための基部を備えます。
ミサイルポッドのハッチはすべて別個に開閉可能。
ミサイルは取り外しはできませんが、弾頭は色分けされています。
また、裏側には可動式のスラスターも備えています。
画像撮るの忘れましたが、ランナー都合でグレーのパーツがいくつか余ります。
ブースターパック013〈オーニソプターウイング〉
クリアパーツが美しい、昆虫の翅をイメージした大型のウイングユニット。
大小2対、4枚のセットになります。
思っていた以上に大きいですね。
1枚に付き5パーツと非常にシンプルなキットですが、ボリュームは満点。
クリアパーツ製のウイング部分は基本的に同じデザインで長さのみ異なり、基部および可動ジョイントパーツは共通です。
では、合体させていきましょう。
まず、マルチロックミサイルにコクピットに付属のシャーシユニットを取り付け、コクピットと連結させます。
アイビー同様、3本のヘキサ軸でがっちり固定できます。
長い・・
続いて、歩行脚となるインセクトレッグを取り付け。
バイティングシザースのと兼ね合いもあり、前肢、中肢の取り付け位置がアイビーより一つ後方にずれます。
次ぎに、コクピット前方側面にバイティングシザース、その上方位置にセンサーユニットをそれぞれ取り付けます。
左右のバイティングシザースはトラベルクランプで繋いでおきます。
トラベル・・?
最後に、オーニソプターウイングをマルチロックミサイル前方側面の基部に取り付けて。
以上で合体完了。
ゲルトルード ダークグリ-ンVer. の完成です。
アイビーが4種のブースターパックの集合体であるのに対し、ゲルトルードはさらに1種増えた5種の集合体。
ボリューム的にもバイティングシザースによって全長が、オーニソプターウイングによって全幅がそれぞれ増し、一回りほど大きくなった印象。
そのぶん全部揃えるためのお値段も少し上がってますが。
同一モチーフのブロックバスターとモーター・パニッシャーでは後者のほうが華奢だったので、その点では逆転限ぢょうが起きているのは面白いです。
ゾイドのサイカーチスとダブルソーダみたいなだな。
では、以降は限定のLAカラー版に交代して細部を見ていきますね。
ゲルトルード
ヴァリアントフォースの長槍ことブロッケード・アイビーを、リバティーアライアンスが多大な犠牲を払うことで鹵獲に成功。
コクピットとインセクトレッグを活かしつつ、新規ユニットバイティングシザース、マルチロックミサイル、オーニソプターウイングを融合させ、魔槍の名を冠する第三世代ヘキサギアとして新生させた機体。
原型機の強靱さをベースにバイティングシサーズによる高い格闘戦能力、マルチミサイルによる中距離戦闘能力、そしてオーニソプターウイングによる高い機動性を獲得。
エース級のガバナーに与えられ、主に激戦地へと投入された・・
白亜の巨大クワガタ。そんなの格好いいに決まってる・・
量産機然としていたダークグリーンの機体ももちろんいいのですが、いわゆるLAカラーのこちらはやはり特別感がありますね。
まさにエース機という感じ。
メインカラーのホワイトは、公式画像を見ていた段階ではもっと純白に近い印象だったのですが、実際はアイボリーっぽいヘキサホワイトでした。そりゃそうか・・
要めとなる部分はアイビーと共通なのですが、やはり新規BPのインパクトが強いので印象は大きく変わっていますね。
アイビーにはなかったウイングが追加され、より昆虫っぽい見ためになっています。
では、細部を見ていきます。
頭部ユニット
頭部はアイビーと共通。
通常は装甲に半ば埋没した状態ですが、少し起こすことでツインアイなど、むしろ人型に近い面相が拝めます。
ツインアイについては半クリアでラメ入りの薄いパープルになっていて、遠目にはちょっと見えづらいですね。
なお、単体版でクリアオレンジ成型だったパーツは、限定版すべてこのパープル成型になっています。
センサーユニット
頭部の斜め後方左右に追加されたセンサーユニット。
あくまで補助的な装備ですが、情報収集のほかマルチロックミサイルの誘導完成などにも利用されるそう。
どう見ても半分に割られた顔だろ・・と思ってましたが、こうすると案外触角っぽくも見えますね。
スリット部分は先のパープルのパーツですが、やはりわかりにくいです・・
近接防御用プラズマキャノン
頭部の下方左右に1門ずつ装備された速射性の高い射撃武器。
アイビーから引き継いだ装備ですね。
間接付きのジョイントアームによって上下、左右に可動します。
バイティングシザース
コクピットの左右から前方に突き出した、碑晶質製の硬質ブレードを備えた大型の破断圧砕兵器。
モーター・パニッシャーの同名武装よりも遥かに大型で威力も段違いになっています。
出撃時はトラベルクランプによって左右が固定されている状態で、そのままの状態で障害物等を文字通り突破して目的地まで到達。その後はクランプをパージし、シザースを展開することで格闘戦を行います。
キットでも、クランプパーツを取り外すことでシザースを個別に可動させることが可能に。
さらに中ほどのこのパーツも外すことで、
アーム部を内側に曲げることができるようになります。
先端のブレードも開閉可能。
こうなるともうクワガタの大顎ではなくサソリの鋏角ですね。
ブレードパーツは取り外すこともでき、
そうすることで外側の青い部分も動かすことができるようになります。
装甲型多機能操縦殻
アイビーからほぼそのまま流用之のコクピットユニット。
ハッチは開閉可能。
もちろんガバナーを搭乗させることができます。
ただ座らせるだけなので楽ちん。
高剛性多重関節歩行脚
こちらもアイビーからそのまま流用の歩行脚。
その名の通り多数の関節を有し、フレキシブルに動かすことができます。
単体で触っているぶんには保持力は十分と感じますが、いざこの巨体を支えるとなるとさすがに大変で、状況によってはへたってお腹が着いてしまうこともあるかと思います。
まぁ、こればっかりは仕方ないですね。弱ってきたら調整するしかない。
なお裏側。
まぁまぁキモい・・(笑)
ちなみにこの状態ではマルチロックミサイルのスラスターは動かせません。
シャーシユニットが完全に蓋をしている格好ですね。
マルチロックミサイル
腹部に装備される12連装のミサイルポッド。
状況に応じて様々な弾頭を選択、装填することが可能で、攻撃以外にもいろいろと運用できるようです。
ハッチはすべて開閉可能。
こちらの弾頭は赤色ですね。
オーニソプターウイング
碑晶質製のブレードで構成された碑晶装置。
ゲルトルードの装備の中でもとくに実験的な性格の強いもので、飛翔時にはブレードが高速で振動するようです。
ラメ入りのパープルが綺麗ですね。神秘的ですらある・・
5㎜系の可動ジョイントでフレキシブルに可動します。
比較画像
まず量産カラーと限定カラーで。
基本同じ機体だけど色的にはザクとガンダム・・
やはりヘキサホワイトにヘキサブルーを差し色にした限定カラーのエース機感が強いですね。
量産カラー同士でアイビーと。
遠距離狙撃仕様から万能仕様にクラスチェンジ。
バイティングシザース、オーニソプターウイングの追加で一回り以上大きくなり、なにより両装備のインパクトによりゲルトルードの後継機感、強化改修機感を強く感じます。
実際、LAによりアイビーを鹵獲改修した機体がゲルトルードなわけですが・・LAでもこのダークグリーンに塗ったりするんですかねぇ?
どうもVFっぽい感じがするんだよなぁ。
限定カラー同士でも
アイビーのほうはバルクブルーなので、あまりエース感がないですね。
市街戦使用くらいの雰囲気。
ヘキサギア ブロッケード・アイビー レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
同一モチーフのモーター・パニッシャーと。緑のほうで。
飛行可能な格闘戦メインの機体という方向性はだいたい同じなんですが、サイズ感以上にボリューム感がまったく違いますね。
モーパニのほうは1発喰らったらアウト、という感じですが、ゲルトルードは多少の被弾なんかものともせずに突撃できそうです。
ヘキサギア モーター・パニッシャーのレビュー - 退屈と惰性と (weebly.com)
白いほうでも。
ゲルトルードを指揮官機に、モーパニ数機を随伴させる編成とかもありそう。
ヘキサギア ブロックバスターVF仕様 モーター・パニッシャーLA仕様 ボルトレックスLA仕様 の レビュー - 退屈と惰性と (weebly.com)
以下、画像
アイビーと比較して事実上の可動肢が1対2本、さらにウイングが2対4枚増えたことでかなり派手なアクションが可能になりました。
アイビーの時点で前後左右の占有率はかなり広かったのですが、そこらさらに上方向含めてスペースを要求してきます。
でかいなぁ・・
後肢を伸ばしてお腹を上げて、ミサイル発射態勢に。
欲を言えば、ミサイルは取り外せるようにしてほしかったかな。後ろに3㎜穴空いてれば、まさに発射状態を再現できたのに・・
アイビーでもお尻のブースターの展開で無理矢理飛行シーンを演出できましたが、ゲルトルードではウイングが追加されたことでより自然な飛行ポージングが可能に。
スタンドの使用には腹部底面のヘキサ孔が使えますが、支柱1本では少し不安も。
目標地点に到達した!
クランプパージ! 格闘戦に以降する!
敵機を一機に粉砕しろ!
シザースの可動・・とくに先端部分の展開で印象がまったく変わっていますね。
こうなるともうクワガタじゃない・・サソリかカニか。
グリーンとホワイトの2機編成で。
こんなのに複数で攻めてこられたら逃げるって・・
最強昆虫決定戦!
カブトムシが強いか、クワガタムシが強いか・・全男子永遠のテーマとも言えますが、ことヘキサ界においてはゲルトルードに軍配が上がりそう。
たぶん、接近されたらアイビーに勝ち目はないでしょう。
アイビーが勝つには、先に発見して長距離狙撃で仕留めるしかない。
1発で仕留められなかったら、ミサイルで弾幕を張りながら飛んでくるゲルトルードをもはや留め術はないでしょう。
キャノンを折られてコクピット串刺しでゲルトルードの勝利・・かな。
それでは、ここから恒例の組み換えタイム。
といっても、アイビーのときにけっこういろいろやったんですよね。
まぁ、新規のBP3種の使用をメインに考えて、前回とは違うモチーフでいくつかやってみました。
エンプーサ
カマキリですね。
バイティングシザースが手には入ったらまずやろうと温めていたモチーフです。
通常の歩行形態から、胸部を持ち上げた格闘形態に移行可能。
扇状に展開するウイングと併せて威嚇するカマキリを再現できました。
うん・・満足(笑)。
メッサークィーン
ちょっとわかりにくいですが、ハチがモチーフ。
こちらも通常の歩行(駐機)形態から飛行(戦闘)形態に移行できます。
ただ、腹部が重過ぎて角度を維持できませんでした・・
メッサーフロートの母機となる女王蜂をイメージしてたのに、メッサーフロートとの連携画像撮るの忘れた・・
グラウンドサーファー
ここらで変わり種をと思って、バルクアームβのホバーユニットを使って地上および水上を高速で移動する哨戒機のようなモノをイメージ。
まぁ、アメンボですね。
もうちょっとボディが細長くできれば、よりアメンボっぽく見えたと思うのですが・・相対的にかなり大型機になってしまいました。
苦肉の策でスナイパーキャノンも追加して戦闘力を強化しました。
ホバーユニットのカラーがバラバラなのはご容赦を。
ブロッケード・インパルス
ここで生き抜き程度にお手軽に。
レイブレード・インパルスのシステムコンバート検証用の実験機というイメージで、コクピットとマルチロックミサイルを連結したボディにレイブレード・インパルスの四肢と前輪を取り付けました。
マルチロックミサイルは上下逆に付けて、スラスターを上方にてんかいできるようにしました。
カエルみたいになったな・・
もちろんビークルモードに変形可能。
密閉型コクピットの武装トライクとして一定の需要があったとか、なかったとか・・
バランス的にマルチロックミサイル要らなかったかもしれないな。
フェザートール
ブイトールにオーニソプターウイングを取り付け、バイティングシザースをトンファーにしたものを持たせました。
せっかくなので頭部もセンサーユニットタイプと交換。
公式の組み換え例におおよそ倣った感じですね。
まぁ、一回はやっとこうかな、と。
色味が量産型エヴァですが。
ノーチラス
このレビューを描いてる途中でふと思いついてしまったので、急遽組み換えた水中用ヘキサギア。
BP007~013の組み換えは、どうしても昆虫や甲殻類をモチーフに選んでしまう・・まぁ、個人的な嗜好もそっち方向に傾きがちなので、なにか変化球がないかと常に頭の片隅にはあったんですが、降りてくるのは突然ですね。
ということでご覧の通り、鯨・・にも少し魚類的なイメージを追加しました。
インセクトレッグにブースターの外殻を被せ、バイティングシザースと併せて鯨っぽい頭部が作れたので、あとはもう手が動くままという感じ。
口は開閉。
頭部の角、複数の鰭など、あちこち動かせるようにしました。
水中用のヘキサギアってほとんど出てこないのはなぜなんでしょうね?
バギーのような使いで軍用ボートとか出てきてもいいと思うんだけど・・
財後はブロックベース007~013の7種全盛り状態で。
アイビーをベースに011、012、013を追加した格好ですね。
インセクトレッグの位置はゲルトルードに準じ、バイティングシザースも同様に取り付け。
マルチロックミサイルは左右分割してスナイパーキャノンを挟み、オーニソプターウイングは基部ごとコクピットの側面に取り付けました。
まぁまぁバランスよく盛れたかな。ブースターの展開もできますしね。
以上、“ゲルトルード” でした。
ユニット単位で分割されたキットを集めて完成する超大型昆虫メカ。
第1弾のブロッケード・アイビーでもそのボリュームに圧倒されましたが、第2弾となる今回のゲルトルードはそれ以上。
また、パーツの選択と可動で様々な見せ方が可能なバイティングシザース。
12連装のミサイルハッチがすべて別個に開閉可能なマルチロックミサイル。
巨大なウイング、オーニソプターウイング。
それら新規のブースターパック3種によってアイビーとはまったく違う性格の機体として完成しており、可動、ギミック面でもしっかり差別化されています。
ともあれ、でかいカブトムシに続いてでかいクワガタ。
緑と青、緑と白と4匹並べた光景は壮観でした。満足感がすごいです。
とにかくでかいプラモですが、そのわりにはかなり組み易いのもまたいいところ。
共通作業が多いこともあるんでしょうが、思いのほかサクサク組めちゃう。
まぁ、インセクトレッグを合計24本も組んでりゃそうなるよね(笑)。
個人的に後半はただ慣れたということかもしれません。
もうなにも見ずに組めるからね。
そして、今回もいろいろ組み換えしましたね。
新規ブースターパックの汎用性ももちろん高く、単純に武装パーツとして既存の機体に追加するだけでも印象をガラリと変えられますし、パーツ単位に分解して再構築するのもまた大変ですがかたちにできたときの満足感も一入。
いやぁ、楽しいですね、ヘキサギア。
さて、そろそろあいつが新しい姿になって帰ってきますね。
そして間もなくヘキサギア7周年。
時が経つのは早いなぁ・・
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。