今回のレビューは、 トランスフォーマー マスターピース ムービー シリーズ より、
“MPMー14 ボーンクラッシャー” です。
実写映画第1作、“トランスフォーマー” に登場したディセプティコン兵士、
“ボーンクラッシャー” が、マスターピース ムービー シリーズで発売されました。
個人的に初MPMです。
実写映画に登場するディセプティコンは異形タイプが多いですが、1作めに登場した面子はまだおとなしいほうでしたね。
そのなかでも、ボーンクラッシャーは異形よりで、登場時のインパクト含めなかなかに印象的で個人的に好きなキャラクターです。
映画公開時にはトイを買っていなかったので、ムービー・ザ・ベストで重塗装版が発売されたときはジャズと一緒に買いましたし、もちろんスタジオ版も購入。
今回のMPM版も、発表時から注目はしていたのですが、もろもろあまり余裕がなかったので予約は見送り。
しかしかなり出来がよいという噂に加え、実質半額程度で手に入るというタイミングでついポチってしまいました(笑)。
MPシリーズについては、これまでも気になったものだけ摘まむという感じでいたのですが、先のMPG トレインボットでいろいろ疲れてしまったので、当分触れることはないかと思っていたのですが・・
MPの憂さはMPで晴らせ! と偉いヒトも言ってました(誰も言ってない)し、すでにある程度の評価が固まっている中での購入なので、大きな失敗もないだろうと踏み切りました。
結果、大勝利。
うん。やっぱりトランスフォーマーはガシガシ弄れてこそですわ。
レビューしていきます。
まず箱がでかい!
・・と、比較対象が本人なのでイマイチサイズ感がわかりませんが(笑)。
価格としてはMPG トレインボットの平均およそ2割増しというところですが、箱の体積は3倍近いかも。
ただ、中身の梱包は箱組みしたダンボールに紙紐で固定。
付属品の類いは紙でぐるぐる巻きという最近のジェネラインと同様のざっくりしたものでした。
画像はすでに開封したあとですが。
そうか。MPMはタカトミじゃなくハズブロ主導なんですね。
説明書も日本語表記でこそありますが、MPおよびMPGのような解説文はなし。以前のスタジオシリーズみたいな感じでした。
ディセプティコン ボーンクラッシャー
復活したメガトロンの号令に応じて出現したディセプティコンの1体。
フォースプロテクション バッファローから変形。
逃走するオートボット部隊を追撃し、ハイウェイにて一般車輌を蹴散らしながらオプティマスに肉薄。格闘戦を挑みました。
爆炎を纏いながら脚部のタイヤを使ってローラースケートで滑るように迫るシーンは迫力満点でしたね。
まぁ、結果的にはオプティマスにボコられて、顔面破壊大帝第1の被害者のなったわけですが・・
ビークルモード
まずは梱包状態のこちらから。
主にアメリカ軍で使用されている地雷除去車、バッファローですね。
南アフリカ共和国が開発した4輪駆動の歩兵機動車、キャスパー装甲兵員輸送車をベースに、アメリカのフォースプロテクション社が製造した6輪駆動の地雷除去車ですね。
まず前から。
今回はライセンスが取得され、外観はかなり忠実に再現されているようです。
全長は25㎝オーバーの大ボリューム。持つとずっしりとした重みがあります。
フロントウインドウには、砂埃で汚れたところをワイパーで拭き取った部分だけ綺麗になっている・・という表現が。
とくに劇中でそんなシーンがあった記憶はないのですが、なんともリアルだし、過去にこういった表現をしているTFトイはあまり思い当たらないので面白いです。
横から。
車体後部側面(左右)には劇中同様のブルドッグのマーキングが。
バッファローじゃないんだな・・
側面にマウントされているスペアタイヤ以外の6輪のたいやはもちろんすべて回転し、転がし遊びが可能。
タイヤのデザインは基本共通。
さり気なく刻印されているディセプティコンマークがいいですね。
ウェザリング塗装もまたリアル。
でも、車体本体はわりと綺麗なんだよなぁ・・
後ろから。
おざなりにされがちな後部ディティールもしっかり再現されています。
気持ち程度のウェザリング塗装はされてますね。
ナンバープレート? も再現されています。
地雷除去クロー
車体前部に可動式の大型アームを装備。
その先端にあるフォーク状のクローを使って地雷を掘り起こし、処理します。
ただこのクロー、実際のスケールで再現したところ以外と小さくて映像映えしなかったらしく、劇中では大型化されたそう。
今回はもちろんその大型化された状態で再現されています。
アーム基部で時計回りに回転(反時計回りにも回せますが、アーム根元の出っ張りが車体に干渉するので時計回り推奨)させて前方に展開。
アームおよびクローの全長は本体を超えます。
すでに異形マシン感が・・
アーム本体は3箇所で曲げることができます。
それぞれの可動部にクリックが仕込まれていますが、個体差か真ん中のクリックがやや弱く、先端の角度によっては若干へたりぎ。
先端のクロー部分は6分割され、それぞれ可動します。
なお、クローは軟質製です。
それでは、ロボットモードに変形。
せっかくなので、変形過程をざっくりと見ていただきましょう。
まず地雷除去クローを中程から取り外します。
外さなくても変形できますが、まぁ邪魔になるので外したほうがいいでしょうね。
ステップ数は多いですが、決して複雑というほどではありません。一往復すれば十分覚えられると思います。
とくに繊細な箇所もないですし、破損等の心配はあまりないでしょう。
ただ何箇所か、パーツ同士の干渉に気を付けなくてはいけないところがありますね。
まずはここ。
車体側面のパネルパーツを開くときに、スペアタイヤを逃がすのがやや面倒。
ここも同じくスペアタイヤが絡む部分。
タイヤの基部パーツの可動が硬いんですよね・・
タイヤに巻き付けるかたちになる脚部の変形や、
ビークルのウインドウパーツをやはりタイヤに巻き付ける、肩周りの変形などは面白い部分。
なんか実写版らしいですよね、ここ。
取り外していたアームは、先端のクロー部分をロボットモード用のもの(画像上)と交換します。
アームを本体に取り付け、先端を開いて後ろにたためば変形完了です。
あくまで全体を流れをざっくり追っただけなので、細かい部分は省略してますし、一部説明書の順番とは前後する部分もありますのでご了承を。
ロボットモード
武骨な装甲車然としたビークルモードから変形したとは思えない、昆虫、あるいは甲殻類型のエイリアンのような、一種有機的とすら思えるデザインを見事に再現。
実写ディセプティコンをいえば異形。その元祖といってもいい抜群の存在感ですね。
大きな見せ場があったとはいえ、数分の出番しかなかったのがもったいない・・
それにしてもこのMPM版、ビークルモードもでかかったけど、ロボットモードはさらにでかいですよ。
確かに劇中ではオプティマスよりも一回りほど大きかった印象がありますが、こんなにでかかったんだ・・ほかのディセプティコンと並ぶシーンはなかったですからね。
MPMはおおよそロボットモードのサイズ感は揃っているようなのですが、全員が並んでいるイメージ図を見た限り、ボーンクラッシャーはメガトロンに次いで大きいですね。
ブラックアウトが思ってたほど大きくなかった・・
後ろ姿も情報量多くてよいですね。
肉抜きはあるにはありますが、ディティールっぽく処理されているのであまり気になりません。
しかし、パッと見は脚部のタイヤくらいしかビークルの要素が見つけられないのですが、先の変形過程を見てもらってわかるように決してガワ変形ではなく、各部がしっかり変形してこのかたちになっているのはすごいです。
長い腕含め、ごつめの上半身に対し下半身はやや小さく、脚部も独特の形状で自立しにくそうにも思えますが、実質接地部分は4点支持×2なので、けっこう安定します。
頭部アップで。
カニのようにも見える顔付き。
細かい造形と塗り分けで劇中のデザインを完全再現しています。
頭部外装は通常バージョンのほか、オプティマスに殴られて眼球が飛び出した状態のダメージバージョンが付属。交換することができます。
ちょっと垂れ下がった目の位置がおかしい気もするけど・・
MPシリーズは表情差分のパーツが付属することが多いのも特徴的。
まぁ、今回はダメージ表現ですが。
素顔(?)もけっこうしっかり造形されていますね。
脇腹にある謎の球体状のパーツや腰部サイドアーマー、そして同じく腰部前面のパーツは金属製です。
金属にする意味があるのかはよくわかりませんが・・
脇腹の後ろ側、このウインドウパーツはとくに固定されません。
プラプラするわけではないですが、気付くと角度が変わってたりします。
どうしておくのが正解なのかわからないな・・
腕部根元は、通常は閉じておくカバーパーツを開くことで可動域が広がります。
長い腕は肘部分が実質二重関節で深く曲げることができます。
手の先端部分は真ん中の2本の爪が一体で、外側の2本がそれぞれ別個に可動。
保持力はそれほどでもないですが、軽いものなら掴んで持たせるくらいはできますね。
脚部は太腿位置でロール可動、さらに足首が内側にスイングしますが・・
完全に折れてますね、これ。
シリンダー的なパーツを通して繋がっているようには見せてほしかったかな。
背部クロー
なお、使っていないほうのクロー先端パーツは背面のジョイントを使ってマウントしておけます。
向かって右側が映画公開時に発売されたものの重塗装板となるムービー・ザ・ベスト(MB)版。真ん中がスタジオ(SS)版です。
MPM版の圧倒的巨大感・・
もちろん、各部造形、プロポーションといった再現度も過去のものを凌駕しています。
MB(というかオリジナル)版には腕部の延長やレバーアクションによるクローの開閉など、いろいろと遊べるギミックがあろました。
SS版は、当時としては素晴らしい再現度と思ったものですが・・やはり今回のMPM版と較べるのは酷ですね。
あと、なんでSS版だけ妙に色が濃いんだろう?
ビールモードでも。
こちらでも当然MPM版のボリュームがすごいことに・・
MB版とSS版はそれほど変わらない大きさですが、MPM版はその3倍から4倍の質量がありますね。
車体造形に関してはMPM版とSS版が相似形に近いくらいよく似ている一方、MB版は少し雰囲気が違います。
ただ、SS版だけ側面のマーキングがないですね。
MB ボーンクラッシャーのレビュー - 退屈と惰性と (weebly.com)
SS ボーンクラッシャー の レビュー - 退屈と惰性と (weebly.com)
ヒューマンアライアンス版のバリケードとロボットモードで。
初MPMということでほかのディセプティコン連中はSS版しか持っていないので、並べても違和感しかないなぁと思っていたところにわり、ふと思い立って持ち出してきたヒューマンアライアンス版のバリケード。
まぁ、劇中この2人が並び立つシーンはないのですが、わりといい感じのサイズ感なんじゃないでしょうか。
ビークルモードでも。
こちらもわりといい感じかも。
ややバリケードが大きいのかな?
実写トランスフォーマー 15周年記念 レビュー | 退屈と惰性と 改 (amebaownd.com)
MPM オプティマスとならまさにドンピシャでガチンコシーンが再現できたんでしょうが、持っていないのでとりあえず手持ちのオプティマスと並べてみました。
まずSS版。といってもそれも1作版はもっていないので、3作版のジェットウイングオプティマスの本体を持ってきたわけですが・・さすがに小さいですね。
ならば当時品で・・
でもやっぱり1作目のものは持っていないので、リベンジのときに発売されたリーダークラスのオプティマスを代役に。
ほぼ同じくらいのサイズ。
でもこれだとオプティマスがでか過ぎるのかな・・
以下、画像
昆虫っぽいデザインと人型から少し逸脱したプロポーションのために勘違いしそうですが、構造的には案外普通の人型なので、わりと素直なポージングが可能です。
頭部だけは胸から前に生えるような格好ですが、上下左右に振ることができます。
腰ももちろん回転。
主要な間接にはクリックが仕込まれているので保持力も十分。
自立も先に触れた通り、比較的安定します。
脚は短いですがちゃんと膝も90度曲がるので立て膝もばっちり。
長い腕は肘、手首の位置でそれぞれロール可能。
体幹は前後には動かせませんが、そもそもの猫背気味のデザインなので前傾姿勢も自然です。
クロー展開。
クローの伸ばし具合と本体の体勢によっては転ける場合もあるのでご注意を。
でもクロー先端は軟質製なので折れたりはしないと思います。
劇中、ロボットモードに変形してからはオプティマスに対して二度ほどクロー攻撃を繰り出しましたが、微妙にリーチが短かったのかあまり有効打にはならず・・というか、わざわざ自分から接近してボコられてましたね・・
一般車輌を蹴散らし、その際の爆発炎を纏いながら迫り来る巨体・・
迫力満点でしたね。
まさかあんなにあっさりやられてしまうとは・・
さらにクロー展開!
さすがにこの体勢で真っ直ぐ伸ばすと前に転けたので、クロー自体で支えて立たせました。
ちなみに、スタンドに使えるような3㎜穴や5㎜穴はありません。
ボーンクラッシャーといえばここからオプティマス飛びかかるシーンも印象的なので、その再現用にパワーベース対応のアタッチメントくらいあってもよかったんじゃないかと・・
ビークルモードでも。
車体本体にとくに可動ギミックはないですが、地雷除去アームがフレキシブル動くので、アクション性は高め。
邪魔な車は後ろにぽーいだ!
投げ飛ばされたのはヒューマンアライアンス版のバンブルビー。
やっぱりちょっとでかいか・・
オプティマスに迫るボーンクラッシャー。
映画初見のとき、これくらいのサイズ差があったような印象でした。それくらいインパクトがあったんですよねぇ。
今になって見返してみるとそんなことなかったですけど(笑)。
後ろから飛びかかったはいいけど、カウンター喰らって早くも目玉が跳び出しちゃった・・
え? オプティマスが急に大きくなっる? トランスフォーマーではよくあることですよ(笑)。
しかしこの人は本当、ディセプティコンに対して容赦ないな・・
口も悪いし。
あれ? なんか違う・・?
いや、クローの基部がなんか顔っぽいなと思っただけです。
スターウォーズとかに出てきそう。
以上、“MPM ボーンクラッシャー” でした。
初MPMですが、いいですねこれ。
実写版キャラ、しかもMPシリーズとういうことで、言うてもかなり繊細な部分もあるのではないかと懸念していたのですが、変形時にパーツ同士の干渉に気を遣う部分が多少あるくらいで、パーツ自体の脆弱さはほとんどなく、ちょっとやそっとでは破損しそうにない頑丈さと、なによりその大きさでむしろ小さい子が触ってもそれほど危険はないんじゃないかと思いました。
いやねぇ・・直近で触れたMPトイがトレインボットだったから、その触り心地のよさには感動すら覚えましたね。
最近はスタジオシリーズでもそうですが、実写版トイといえどもかなり弄りやすいものになっていて、ジェネレーションラインの通常トイとの感触の違いのようなものもほとんどなくなっていますね。
86シリーズの導入が契機になったのかなぁ。
さて、そんな感じでボーンクラッシャー、ライセンス所得されたビークルモードはもちろんのこと、ロボットモードもオリジナル、そしてスタジオ版でも再現し切れなかった細かい部分まで可能な限り再現され、ビジュアル面も文句なし。
もちろん変形も、ダミーパーツを一切使わず、ビークル要素はしっかりビークルのパーツを使って再現された説得力のあるものになっていました。
ステップ数は多くとも底まで複雑には感じず覚えやすいのも、変形過程として無理のないパーツ移動になっているからだと思います。
そうなんだよな。実写版も最初の頃はこのパーツがここに移動して・・とか、しっかり変形の仕組みが考えられてたんだよなぁ。
いつの間にか分子レベルで再構築されたりするようになったけど・・
まとめますと、ロボット、ビークル両モードでの圧倒的な再現度とボリューム感。ロボットモードでの良好な可動性と理想的な変形パターン。ダメージ表現のある頭部換装ギミックや炎エフェクトパーツといったオプションで劇中シーンの再現も可能と、MPM ボーンクラッシャー、マスターピースの名に恥じない満足感の高い内容だと思います。
MPG ライデンからいまだ澱のように溜まっていたストレスが吹っ飛んだ。買ってよかったです。
さて、先日MPM最新作が発表されましたが、かねてより噂のあったブロウルですね。
それにて第1作登場キャラのMPM化はコンプリートとなります。
今回これだけ満足できたんだから、ブロウルも欲しくなるね。
さすがにほかの面子を今から全員揃えよう・・とまでは思いませんけど。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。