
ぼくの一生は 10年から15年くらい
その短い間 家族と離れているのはさびしいです
ぼくを家族に迎える前に
そのことを覚えていてください

言われたことがわかるまで
ちょっと時間がかかります

ボクが欲しいのは 家族の信頼です

いつまでも怒っていたり
おしおきに閉じ込めたりしないでください
あなたには仕事や楽しいことがあって
友だちがいるけど
ぼくにはあなたしかいないのだから

人の言葉がわからなくても
あなたの声で理解しています
だからときどき 話しかけてください

あなたがぼくのためにしてくれること
決して忘れません

ぼくを叩く前に 思い出してください
ぼくの歯は鋭いけど
絶対にあなたを咬んだりしないということ

「言うこときかない」「強情」「なまけ者」なんて
叱らずに ちょっと考えてみてください
ぼくは年齢にあった食べ物をもらえてないのかも
しれないし 長い時間を日なたにつながれたまま
かもしれないと・・・
あるいは 年をとって心臓が弱くなったのかもしれません

ぼくが老犬になっても
今まで通りに世話してください
あなたも年をとるのだし

最期のときにも そばにいてください
「見てられない」「その場にいたくない」なんて
言わないで
どんなことも 一緒ならだいじょうぶにおもえるのです
だって
ぼくはあなたを とえも愛してるから