凄い男がいたもんだ

 
海でばったり出会ったら
 
サメがごめんと涙ぐむ
 
 
男の理想の姿をストレートに表現したような
この豪快な曲、
『すごい男の唄』は
お亡くなりになった服部克久さんが
作曲を手がけられた作品です。
 
 
この曲をテーマソングとして、
作家の椎名誠さんがこの曲のイメージどおり
豪快にビールを飲むCMが
サントリーから発表されました。
 
 
このCMでは
三好鉄生さんによる発売されたものではなく
 
柳ジョージさんの歌による
CMオリジナルバージョンが使用されています。
 
 
 
 
『すごい男の唄』が流れるなか、
 
高い波が立つ海の砂浜で
大きな木桶の上でビールをグラスに注ぐ
椎名誠さんが映し出されます。
 
 
 
“ビールをまわせ そこまで飲もう”
 
荒立つ波には目もくれず、
ビールを豪快に飲む椎名さん。
 
 
 
大きな白い花を咲かせる波を背に、
椎名さんはビールを飲んで満足気な表情を
浮かべます。
 
 
ここで『すごい男の唄』は、
 
“あんたが1番 わたしは2番”
 
という歌詞ではなく
 
“ビールは生だよ サントリービール”
 
というCMオリジナル歌詞で歌われています。
 
 
 
そして、
椎名さんが木桶から下りて
画面から去っていくのを映しながら、
 
最後はサビの決めの一節、
 
“ドン!ドン!”
 
で〆られてCMは終わります。
 
 
 
 
 
男が見ても惚れ惚れするようなCMです。
 
 
ビールのみならず、飲食料品のCMは
「飲んでみたい。」
「食べてみたい。」
という、視聴者の共感を獲得することが
大きな目的のひとつです。
 
 
その為に様々な説明を加えたりして
各社は試行錯誤しながら趣向を凝らします。
 
 
しかしこのCMは
余計な説明を入れなくても、
『すごい男の唄』を流し
椎名誠さんの映像を見せるだけで、
 
ビールの爽快感やキレやコク。
 
それらを視聴者に共感させ
購買に繋げられるだけの力を持っています。
 
 
それは椎名さんやシチュエーションも
さることながら、
やはり『すごい男の唄』の為せる業では
ないでしょうか。
 
 
ビールの魅力、男の魅力を前面に押し出した
素晴らしいCM作品です。
 
 
 
それにしても、
服部克久さんは
アニメ主題歌やテレビ番組のテーマのような
落ち着いた曲や都会的な曲を作られていた
イメージがあったので、
 
このような泥臭い男の歌の作曲を
手がけられていたのを知った時は驚きました。
 
 
 
改めて、
服部さんの音楽性の懐の深さに
感嘆するばかりです。