大阪名物のひとつ、
フグ料理専門店『づぼらや』が
閉店するそうです。


大きなふぐの看板と、

”新世界のづぼらやで〜
 づぼら連中集まって〜”
のテーマソングで、

関西人にはお馴染みのづぼらや。


テレビやラジオから流れるCMも、
関西地方で長い間親しまれてきました。


そんなづぼらやの
90年代後半に放映されていたCMです。




「新世界のづぼらやで〜。」

と指揮棒を振り回して陽気に歌いながら
タクシーに乗り込む外国人男性。


この時点で関西のローカルCMだと
一発で分かる愛すべき『アホ』な幕開け。



「はーい!づぼらやまでお願いしまーす!」

指を立てて運転手に伝えます。



すると、

「運命でんな〜。」

と言いながら
ゆっくりと振り返った運転手の顔が
気味悪くライトに照らされ、



見る見るうちに変形していき、



フグになってしまいます。


まるで怪談の『むじな』にある、

「あんたが見たのはこんな顔だったかい?」

とのっぺらぼうが振り返るような展開に
息を呑みますが、

フグになった瞬間に
なんじゃそりゃとコケそうになります。



そして運転手に化けていたフグが膨れていき
外国人男性を押し潰しそうになるところで

“づぼらやで〜”
とテーマソングが〆られるとともに
CMは終わります。

最後に、
外国人男性がフグとタクシーの窓ガラスに挟まれて
面白顏になる表現をきちんとすることで
しっかりとオチをつけるところは
流石の一言です。




子どもの頃から慣れしたんできたものが
失われていくことは本当に寂しいですが、

記録を残すことにより
記憶のなかには留めることが出来ます。



『づぼらや』という愛すべき店があったのだ
という証として、
このCM記録もその一端を担えれば幸いです。