日本三大酒処のひとつ、京都伏見。


その京都伏見で300年以上にも渡り
酒造りに携わる老舗酒造、山本本家。


その山本本家が伏見の名水、白菊水を
使用して作る、
銘酒『神聖』は、
その程良い辛口とまろやかな後味が
食事に良く合う大変美味しいお酒です。


そんな神聖の名を全国に広めたのが、
1962年に喜劇俳優、伴淳三郎さんが出演した
CMです。




神聖の一升瓶を手にした伴淳さん。

そして、

“お酒は神聖”

という女性のナレーションが入り、
カメラが伴淳さんに向かってズームします。



そして、

「いっぱいやっか。」

と伴淳さんが独特の口調でカメラに向かって
語りかけ、
CMは終わります。




余計なものを削ぎ落とした5秒CMですが、
これ以上何も付け加えようがない程の
完成度です。


神聖を手にした伴淳さんのたったひと言が、
「自分も神聖でいっぱい飲りたい」と
視聴者に思わせる説得力を持っています。


それは戦前から役者として鍛えてきた
喜劇俳優としての矜恃の為せる業でしょう。



このような5秒CMにこそ、
クリエイターや出演者の力量、
CMの本質が現れるのかもしれません。



5秒という短い時間のなかで、
自分の存在感を発揮しながら
商品もしっかりと宣伝する。


その伴淳さんの素晴らしさには思わず

「アジャパー」

と驚嘆の声を上げてしまいます。